ぼくは、いそいそ(カツジ猫)
みなさん、おはようございます
かいぬしは、きのう、えいがをみにいって、ゆうがた、かえってきました。
えいがは、おもしろかったらしくて、ごきげんでした。
ごはんをいっしょにたべて、おさしみもわけてもらいました。
それはたいへん、よかったけど、そのあとで、
「せつぶんがちかいから、おにのかぶりものを、かってきたよ」といって、
ふわふわの、へんなものを、ぼくにかぶらせて、しゃしんをとるので、
かみついてやったら、わらっていました。
てれびのがめんまで、おもしろすぎるといって、
べっどにころがって、ひとりで、うけていました。
そういえば、ぼくのうしろの、ぬいぐるみのくろいぬは、
まだ、くりすますのぼうしとか、かぶってるじゃないかよ。
はやく、はずしてやれよな。
このぼうし、きっと、ふつうのいえでは、あかちゃんとかが、かぶるんだろうな。
いろんな、さいずがあって、これがいちばん、ちいさかったらしいから。
ぼくがしんだら、どうするきだよ。
どれか、また、ぬいぐるみにでも、かぶせるつもりでいるんだろ。
かいぬしは、このごろよく、あさ、おふろにはいります。
ぼくは、いちじ、やめていたけど、またこのごろ、
かいぬしが、ゆぶねにいるとき、そばのじゃぐちから、
ほそく、みずをだしてもらって、のむようになりました。
ときどき、かいぬしが、おふろにおゆをいれはじめたりすると、
いそいで、ぼくがついていくので、かいぬしは、
「まだ、はやすぎるよ。ふらいんぐだよ」と、
あしもとのぼくを、みおろしていいます。
ぼくは、つまらないので、また、べっどにもどって、ねます。
「あんまりそうやって、いそいそやってくると、
なんだか、きがとがめてしまうんだよなあ」と、
かいぬしは、ぼやいています。
とにかく、ぼくを、おににしちゃだめだよ。
そとにでていってほしくなんかないだろ。にゃんにゃんにゃん。