むしゃむしゃもりもり
昨日は地域の皆さんの読書会の本年第一回目。まじめに一時間ほど俳書を解読したあと、「あか鳥」という特別においしいかしわと、新鮮な山盛りキャベツと、あと朝の五時から作ったという参加者の方のおすしや、かぼちゃの煮物やお漬物やタイ旅行のお土産のお菓子、ぶりのお刺身などなど(まだあったかもしれない)、持ち寄っていただいたごちそうで盛り上がった。お酒やビールやワインも珍しいもの貴重なものが提供されてて、皆で飲み比べて、快く酔った。私、お酒飲むのは、いただいたのをちびちび家で飲む以外にはほんとに何年ぶりかしら。
主催者の方が書いて下さった、鍋の由来とレシピを見てもわかるように、単純で豪快な料理だけど、それがまたおいしくて、素材のうまさが身体にしみて、いくらでも食べられる感じだった。体調を自己管理しなきゃと思ってせいぜいセーブしていたが、それでもとまらなくなりそうだった。うまいものと、楽しい人の輪って、最高だ。
話題の方もいろいろと、私のとりとめのない話や、それぞれの飼い猫さんやご家族や昔の芸能人や地域の話題で楽しかった。お隣に座られた方の飼っておられる二匹の猫さんの一匹が、いやいやそうに「お手」をしてる表情の豊かさやら、もう一匹の三毛さんの、頭も目も丸くてきっちりした毛並みで、見るからに賢そうなのも、スマホで見せていただいて、なかなか目の保養だった。お嬢様がタイ在住の方のお話も面白く、皆が「あちらのあたりは政情が不安定なのは心配はないのでしょうか」と気にしたら、「タイは今のところそこは大丈夫で、それより海外から見ていると、日本の国力の沈下、低下が目立っている。誰が見てもそういう印象がある」と言われたのが印象的で、そうだろうなとも思った。このごろテレビじゃ、外国の観光客にいかに日本が人気があるかという報道一辺倒だから、何だか危ない気はしてたのよ。
家族の正月、出身地のお雑煮のいろいろ、ご夫婦や家族がどのように各地の雑煮の文化を融合させてるかさせてないか(笑)の話題も楽しくておかしかった。いろんな家庭や夫婦の歴史があるのだなあと、つくづく実感させられる。
最近読んだ気楽な本で、「三つ編み」や「ともえ」の話、「光る君へ」や「べらぼう」の大河ドラマの話などから、嫌いなのについつい見てしまうアニメやドラマのことにも波及し、お酒もごちそうも順調に片づき、余った「あか鳥」の切り身までおみやげにいただいてしまった。今日はあれをどうやって食べよう。でも冷蔵庫に豚と牛のステーキ肉が残ってるのも、何とかしなくちゃ。
こんなぜいたくしてていいのかと、ちょっと、うろたえてしまうけど、何しろ身体をしっかり作って、いろんな仕事を少しずつでも片づけないと。めぐりめぐって、それが世のため人のためだ…た、多分。
主催者の男性は、まだまだお元気で地域の役員もしておられて、隣町の私のいる宗像市に比べると、市の施設の公民館やセンターが、狭くて設備が不十分で貧弱なのをもう少し何とかしたいと言っておられた。宗像だって、私の住む付近では高齢化が進み、本当ならもっと地域の中心にならなきゃならない私の世代も、私をはじめ、病気になったり亡くなったりで、申し訳ないし心細い。もっと地域の集まりや文化的な活動も増やして、若い人も参加できるようにしたら、すぐれた人材はいっぱいいるのになあと、つくづく思う。どこかでうまく、歯車がかみあって行かないものかしらん。
図書館で、少し古くなった本がどんどん廃棄処分にされ、古典文学大系まで捨てられているという話も衝撃的だった。福岡ではブックオフの店がどんどんつぶれて行ってるらしい。日本の文化や知性や教養はいったいどこがどうして、どうやって食い止めて守るんだろう。マスクさんやらトランプさんやら、カネに目のない人たちの権力政治がもうすぐ始まるし、ちょっともう、まともな感覚の人たちに、どこでもいいから、生き延びてほしい。