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桜の次はつつじ

この家に住んでからもう何十年かになるから(ぶるぶる)、さすがに庭木のカレンダーみたいなものも自然と頭に刻み込まれる。桜が散ってしまうとほどなく、つつじが満開になるというのも、そのひとつだ。

先日のサンリブ裏の桜並木があまりにみごとだったので、次の日また写真を撮ってみた。たったの一日だったのに、もうどこか勢いがなくなり、散り始めているようだった。ううむ、残念。これは絶対また来年まで生きのびて、あの満開のやつを撮らなければ。

などと意気込んでいたら、庭のつつじたちが、もうあちこちで、ピンクのつぼみをつけ始めている。刈り込まないまま放っておいた、前庭のつつじは巨大化して、もう手がつけられない。そして気がつけばフリージアもつぼみがいっぱいついてるし、枯れたかと思った柿の若木もいっせいに薄緑色の若葉をつけた。アネモネの花もいつの間にか増えている。

こう書くとけっこうなようだが、何度も言うけど冬からずっと放ったらかしで、荒れ果てている庭なので、去年の枯れ草の茂みが広がり、せっかくの花も大女優が場末の小屋で演技をしているように、いまいちというか、まるで冴えない。ぐやじい。

創作意欲が高まっている間に、自費出版の新シリーズをしあげてしまいたいという野望を抱いていたのだが、ことここに及んではもうそれどころではなく、創作活動はいったん封印して庭仕事に全力投球するかと方針転換を決めた。そろそろ集中講義の時期もせまって来ていて、そっちはそっちで準備をしないと危ないし。

それで、スタートの景気をつけるために、まずはスーパーの花売り場で、百円以下の安物の、死にかけた花の苗をいっぱい買ってきて、あちこちに、ぼろかくしか、花火のつもりで植えてみた。ついでに、そのへんの草取りもした。
 だいぶ前に液体肥料を施してやったせいか、放っておいたわりには、バラたちは皆元気がよいのだが、よく見るとどれも先の方が枯れて花が咲けずにいる。何か虫がついたか病気になったかだろうと、これも以前からよく効いていた薬を買って来て、今日はしゅうしゅうかけまくった。

切り花にしたあと、適当に茎をさしておいたのが、かなりあちこちで根づいていて、気づくと庭中バラだらけになっている。(それなのに、いまいち優雅にも豪華にも見えないのは何でなんだろうね。)その茂みに片っ端から薬を噴霧していたら、最近足が退化してるから、くたくたに疲れて結局安物の花の苗も半分ぐらいしか植えられなかった。不覚だ。明日から雨が続くというから庭仕事は今日中にめどをつけておきたかったのに。

何しろ長いこと放っておいた庭だから、土はかちかちに固くなり、雑草の根はがちがちにはりまくっていて、おいそれと苗も植えられない。これはもう、毎日朝から晩までかまいまくらないと再生はおぼつかないと実感した。読書や創作などしてる場合じゃないわ。

私はこれが恐いんだよなあ。何かに手をつけると、他のものを全部放って、それにかかりきりになる。それが自分でわかっているから、なかなか方向転換のかじをとれないのだが、とったら最後、自分でもとめられなくなる。しばらく庭の手入れ以外は何もしない暮らしになりそうだ。
 まあ、もし天気予報があたって明日から雨が降るのなら、少しはブレーキがかかって頭もまともになるかもしれないが(笑)。

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カツジ猫