滑舌と笑い
朝パソコンの前に座っていたら、前の林の中からか、何だか不思議な鳥の声がした。ケチョケチョケッチョみたいな感じのかわいらしい声で、ウグイスかなと思ったけど確かなことはわからない。
古古古米の味がどんなものかを知りたくて買ってみたくもあったけど、並ぶのも待つのもいやで、さっさといつもの米を買ってしまった。3000円代だった。
ネットでは小泉大臣をもてはやしすぎると言っている意見が多く、しかしこれはパソコンが例によって私の気に入るような意見ばかり選んで届けてる気配もあるから実際にはどうかわからない。まったくそういう点では茶坊主のようなやつだとパソコンのことを時々思う。
小泉氏について言うなら、その昔、レジ袋を大騒ぎして大急ぎで有料にして、でもプラスティック包装やポリ袋使用はまったく改善されないで、本人もそれっきり興味もなくしてるようなのが今でもスーパーでレジ袋買うたびに腹が立つのだが、今回の米の件も何となくそうなりそうな気がしてならない。まあ、これをきっかけに農政に皆が関心を抱いて何かいい方向に改善されればいいのだが。
それと、彼はやはり滑舌の良さでかなり得をしているよな。最近国会中継とか見ていると石破首相が別の意味での語り口のよさ(もごもごしているようだけど、視野の広さや展望や独自の論理や、球際の強さと言おうか、言っていいことといけないことの見極めや、話の展開の仕方の巧みさで、彼はアベスガキシダとは比べるのももったいないぐらい優秀だ)で、この二人がコンビを組むと相当謎の説得力がある。これは私も同様で、身体や足取りは見るからによれよれで、お店のレジその他でさぞもたもたして見えるだろうが、きびきびてきぱきした口調で会話するから短いやりとりだけでも何とか全体としてさまになってるのを実感することが多い。いずれはこのしゃべりもたどたどしくなるのだろうが、今のところはむしろ声と口調のせいで「あら、元気じゃない?」と気息奄々で電話で応対していても言われることが多いのは、いいんだか悪いんだか。
で、国会の話だが、それに対してむしろ野党議員の質問には変に攻撃的だったり大げさだったりで内容はいいのに安っぽく見えるのが多い。さすがに共産党はこの点では微動だにしないと言いたいぐらい盤石だが、特に多分立憲民主党の議員と思うが、妙にからいばりっぽく大したことでもない、ネットでの情報のくり返しを得得としゃべりそれはまあいいとして、相手を嘲笑うように「はは」「ふふ」みたいな笑い声をはさむのが見苦しくって見てられない。
くり返すが共産党の議員はこんなことないし、多分れいわも社民党もそうだろう。山本太郎はいつも相手とさしちがえかねない迫力で対決するし、共産党の小池晃氏などが、「はん!」とあきれたような笑いを交えるのは、本当に誰が見てもどう見ても政府の答弁がアホらしくてこっちも嘲笑いたくなる時だけだ。そこにはやはり野党の老舗が築き上げたエチケットやマニュアルや格調があるし、短期間でも充実した戦いを徹底してきた政党だけが持つとぎすまされた精神がある。
だけど、先日見た多分立憲の女性議員は、特にこの意味ない「はは」「ふふ」の連発で相手の優位に立とうとするみっともなさがみえみえで、そこを石破小泉のまじめできびきびした答弁が内容はともかく完璧に撃破していた。あれじゃ与党の票が増えるに決まってる。
もともと私は大した内容でもなく、能力や内容や自信のなさをカバーするための「ふふ」「はは」と笑いを交えるスピーチや発表やプレゼンがもう死ぬほど嫌いで、学生が「だめなのは自分でもわかってるんですう」という予防線にしろ、実はくだらん内容なのを自分で気づいてないアホの上塗りにしろ、笑いを交えて発表するのが吐き気がしてぶん殴りたいほどいやだった。血の気が引いて気絶するほど緊張しろとは言わないが、変な余裕かまして笑いをとるなんて300光年早いといつも思っていたし、口に出して言ったこともある。
少なくとも立憲民主党の野党議員の若手には言いたい。きちんと勉強して小さく地味でもちゃんとした資料や事実で勝負して、相手を立派に見せるしかないへなへな笑いでごまかすのはやめてくれ。一応野党を応援してるこっちがいらいらするんだから。
まあいいや、とにかくその米を食べて家の内外の片づけや家事や仕事にはげんでいたら、ひょっとしてやりすぎたのか、昨日から風邪気味で熱が出てバテていた。ぼうっと寝ながら朝ドラ「あんぱん」を見ていたら、数日前だが主人公の親友の「健ちゃん」に赤紙が来ていて(今朝は本人にも来ていたが)、淋しくて切なくなった。
健ちゃんの役どころは図々しいしうるさいし、普通なら絶対反発を買うのに、それをさせないかわいらしさと憎めなさが満載という難しい立場だと思うが、演技ももちろん、あの顔が大変いいなと思って見ていた。最近ではテレビに出る男の子たちは皆みごとにかわいらしいのだが、健ちゃん役の彼はそういうよくある、おしゃれな涼し気な見慣れた美貌ではなく、同じきれいさでも、ちょっと古めかしいどこかひなびてなつかしい目鼻立ちがぴったり、あの役に似合っていた。
ただ、九州方言の特に語尾がちょこちょこおかしくて、それはいつも気になっていた。誰かが言ったのか、それも直って最近は安心して聞けるようになってた矢先の出征だから、ますます名残惜しかった。無事に戻ってくれるといいけど、どうなんだろうね。生きてたとしても人殺しをして帰って来たら、あの顔も性格ももとのまんまではないだろうし。
庭はバラが満開です。花が重すぎて折れかけたやつだけ切ってきて飾っているのですが、それでも部屋の中がピンクに染まりそう。あーあー、これで部屋がきちんと片づいてさえいたらなあ。一番下の写真は、例のウサギ風のバラです。