映画「マスター&コマンダー」「マスター&コマンダー」の現状と経過

「字幕改善連絡室」で、私の発言に返事して下さっている方のお話を読むとわかりますが、DVDの宣伝は販売サイトによって異なっているようです。ただ、どこの誰の責任であれ、結果としてこうなっている以上、(このDVDは買わないという)私の姿勢は変わりません。あ、これは私の個人的決意で、別に不買運動を呼びかけているのではなく、他の皆さんが買われるのは少しもいやではありません(笑)。どうぞ買っていただきたいです。しかし私に買えとお勧めになるのは時間の無駄です(何だか結婚・出産の話のようですが)。(5/11)

この問題についての私のいったんのまとめは、現在「掲示板」に書いていますので、そちらをごらん下さい。(5/11)

まだ上映している映画館もあるようです。このコーナーのトップページにリンクしているdaifukuさんのサイトなどでご確認下さい。(5/11)

やはり、DVDの宣伝でも、あの問題の内容紹介その他は歴史上の大嘘も含めて全部そのままのようです。 発売元も無責任・不勉強とは思いますが、最初にあのような内容で宣伝した配給会社の責任が最大だと思います。
残念なことではありますが、映画を見た方々とともにこの見苦しい宣伝文句を再確認して、記憶にとどめるよい材料かもしれません。

私個人のことで言いますと、あの宣伝の面影でもあったらDVDは買わないと決めていましたから、これで結論は出ました。
これだけ愛した映画でパンフレットを買わなかったのは生まれて初めてですが、DVDもそうなりそうです。続編ができるかどうかがDVDの売上げに関係するとの話もあるので、いずれ外国版でも買うことにします。

今日は福岡での最終上映日なので、DVDを買わないという決意もこめて、最終上映を目に焼きつけて来ます。(5/7)

掲示板にも書きましたが、「天神東宝」(福岡)では、5月初旬(ということは7日?)までやるそうです。ただし、どうも休日は21:00のみのようです。リンクしてあるページでご確認を。折から「どんたく」で町はすごいにぎわいと思うので、それも覚悟(期待?)なさって下さい。
なお、 2ちゃんねるの、この映画のスレッドでは、たしかどなたかが少し前に「岐阜でもやってる」とおっしゃったようですが、確認していません。(5/1)

うわあ、すっかりのごぶさたですみません。
まずは緊急のお知らせから。
福岡天神(博多駅から地下鉄で15分ぐらいかな、「天神」で下りて岩田屋の少し先。徒歩10分くらい)の「天神東宝」では、この映画まだ上映しています。5月7日までと言ってたのに、今日の日曜は21:00だけの一回だったので、ぎょっとして電話で確認したら、月曜(26日)から水曜(28日)までの上映予定のテープが流れて、10:40、14:30、18:10、21:00だそうです。
小さい部屋ですが、画面も音も一応きれいです。連休も上映してくれるといいのですが。追って予定をお知らせしますね。(4/25)

この映画で艦長を演じているラッセル・クロウに興味を持って代表作の「グラディエーター」をごらんになる方、いい映画ですが、字幕がまちがってます。ちょっとネタばれにもなりますが、リンクしているKumikoさんのHP「映画「グラディエーター」日本語字幕の問題点」がありますので、ごらん下さい。(4/25)

また、同じラッセルの旧作「クイック&デッド」も私は好きな映画ですが、これはDVDだと、おそらくフェミニズムへのバックラッシュではないかと思いますが、そういうややこしいことはともかく、ラストに近く重要なヒロインと彼とのラブシーンがばっさり削除されているという信じられない悪名高い北米版を採用してしまっています。だから私は買っていません。ごらんになるなら、ビデオでぜひ。これはきちんとその場面が入っています。(4/25)

「マスター・アンド・コマンダー」のDVDは7月末の発売のようですね。あのしょうもない予告編の影がちらとでもあったら私は買わないつもりですが。映画館にはまだあのポスターがはってあって、DVD発売の時も嘘八百のキャッチコピーをまた使うのではないかと気になっています。まさかとは思いますが、こういう「仲介役に徹するべき人が変に創作に参加した気になった際の、自分の作品?への執念」というものの強さを最近も身近な例で実感したばかりなので、いまひとつ安心できません。(4/25)

すみません、また本を車に忘れた。代わりと言っては何ですが、2チャンネルで、今この映画の細かいチェックの数々が小ネタ集として、まとめられはじめています。面白いですよ。かつ勉強になる。こんなに熱心に見てもらえるなんて幸せな映画だなとあらためて思っています。ホロムが一人で歌ってるのがなぜまずいのかとか、食事の時のカラミーとブレイクニ―の比較とか、艦長の耳、副長のズボン、どれも面白いです。(4/5)

予告編の話とは関係ないのですが、めちゃかわいいジャックとスティーヴンのイラストを見てしまったので、紹介します。原作を読んだ方ならおわかりでしょうが、ジャック・イン・クマの絵です(笑)。「イラスト」の「熊使い」のところにあります。他の記事もいろいろ素敵ですよ。(4/4)

「キネマ旬報」4月上旬号に「マスター・アンド・コマンダー」の批評が載っています。とても内容を深く正確にとらえてくれた批評で、うれしくてたまりません。買ったのですが、車の中においてきてしまったので、明日にでもまた少し詳しく中身を紹介します。ああ、最初からこんな風にこの映画が日本に紹介されていたらなあと、あらためて思います。ぜひご購入、ご一読を。(4/4)

そろそろ上映が終わるところもあるようですが、2チャンネルや映画館の様子を見ると、この映画の熱心なファンは次々に生まれてきているのがわかります。まっとうに普通に宣伝してくれていたらどうなったかは、もう永遠にわかりませんが、この状況を見ていると、そうしていたらかなりヒットしたのではないかという気が今さらながらしてしかたがありません。

もしブエナ・ビスタさんにやる気があるなら、あともう一つ最後にやるべきは、海外と同じ予告(あるいはせめてマチュリン中心の予告…少なくともボンデンのビリー・ボイドが出るもの)を、「ロード・オブ・ザ・リング」の上映前にじゃんじゃん、これでもかと流すことでしょう。

「グラディエーター」を3けたになるほどくり返し見た私の体験から言うわけではありませんが、「ロード・オブ・ザ・リング」をくりかえし見ているファンの中には、そろそろ、「似たような映画、同じ程度に面白い映画、同じ俳優が出ている映画をちょっと気晴らしに見て、見比べて、あらためてこの映画の魅力を再確認したい」という気持が生まれている頃です。 また、口コミで広まった噂にひかれて新しく訪れているファンは、あの少年中心の予告を知らず、ちゃんとした予告を見れば、「見ようかな」という気になる人たちです。

変な手を加えないで、海外での、世界共通の、本来の予告を何なら翻訳さえしない原語版でけっこうですから(私が小さい頃はそうでした。それでも面白いものは面白かった)流しまくってごらんなさい。きっと効果がありますから。

もちろん言うまでもありませんが、まちがっても、あの少年中心の予告は流さないことです。あれは、本来の「群像中心」の予告から、注意深く少年あるいは少年らしく見えないこともない人物の映像だけを選び出して残した予告と、2チャンネルその他の指摘で知った時、私はそういう作業をしている人の姿を思い浮かべただけで、悪寒がし、寒気がし、吐き気がしました。どういう神経かと信じられません。

しつこくまた、失礼なことを言っておわびしますが、要するにそれほど、「あの」予告編を流すのは考えないでほしいということです。せっかくサイトから消して下さったのには心から感謝しているのですから。
だまされたと思って、あと一つだけ、「『ロード・オブ・ザ・リング』の上映前に、海外版の予告編を原語のまま、そのまま流しまくる」というのを、ぜひやって見て下さい。それとももう、ここを見ていらっしゃらないかな?心配な方はどうぞ教えてあげて下さい(笑)。(4/3)

このコーナーのトップにリンクしている「なぜか不遇なこの映画、勝手に応援します!」のサイトの、「勝手にキャッチフレーズをつけよう!登場人物編」に私も投稿して、載せていただきました。「ブレイクニ―=金髪の牛若丸」などなど。ちょこっとごらんになって下さい。(4/3)

ここに来て、関東と関西(東京と大阪?)の観客動員数にかなり差が出てきているようです。東京は伸び悩み、大阪はそこそこちゃんと入っている。「地域によって好みが分かれる?」と不思議に思っておられる方もいるようですが、私に言わせれば原因ははっきりしてるんじゃないかなあ。途中からいちはやくできる限りの方針変更して、品田雄吉さんやウィアー監督のコメントを新聞の大広告で紹介するなど、本来のこの映画の姿を知らせようとしたのが関西。最後までしつこく、例の「母さん…」広告の線にこだわりつづけたのが関東。その結果がはっきり出つつあるのだと思います。
ちなみにわが町の近くの映画館ではロビーでまだあの予告編をじゃんじゃんたれ流しています。不勉強もはなはだしいけど、全国こんな映画館たくさんあるんでしょう。注意するのもいやで放っているけど、映画を見に行くたびにいやな気持になり、あの予告に関連するすべてのものに(映画本編や、映画というもの全般にさえ、とてもかすかに)嫌悪感をかきたてられます。(3/29)

そろそろ上映が終わる映画館も出始めているようです。皆さま、ごらんになるならお早めに。また、映画館によって音響のいいところとそうでないところがあり、ずいぶん印象がちがうという声も。一度は画面の大きい、音のいいところで見ておいた方がいいのかもしれません。

最終上映まではたしてどれだけお客が入るのか、そして観客数の伸び悩みにあの予告編の影響はどれだけあったかということは、まだ考える時ではないと思っています。超個人的なことを言ってしまうなら、私はこれほどいい映画をとにもかくにも大画面で見る機会を作ってくれ、しかも予告編で人を減らしてくれて、いつもいい席でゆうゆうと見られる環境を作ってくれた配給会社に、心のどこかで身勝手な感謝を少しだけしていないわけでもありません。

しかしもちろん、このような考えの後半はあまりまっとうな感覚ではないわけで、やはり、この映画を愛するはずだった多くの人たちが、まだこの映画を見ていないと思いますし、そのことはまったく残念です。

今はともかく口コミで一人でも多くの、そのような人たちが見に行ってくれたらいいと思っています。そのためにできることを少しでも考えたいと思っています。(3/25)

皆さまからよせていただいた、抗議の文章を海外向けに翻訳する作業がていねいに着実に進められています。私は自分の文章を訳していただいたのを見て「原文よりいい気がする。字幕も予告もこうであってくれれば」と感謝とともに慨嘆しました(笑)。海外にこのような手紙を個人で出される場合の参考にもなるかと思います。「字幕改善連絡室」でごらんになれますよ。

観客数はあいかわらず苦戦していますが、「よい映画でびっくりした」「今年見た中で一番」「皆に宣伝して広めたい」「実際に見て初めてわかった、あれは予告に怒るのがもっとも」という声を、掲示板でも私の周囲でも聞きます。何度もくりかえし見る人たちも増えています。 そういう人たちが悩まされてるのが、ネイグル、ボンデン、マイケル、という三人の乗組員の顔が何だか似ていること。偽ボンデン、偽ネイグルなどとマイケルが呼ばれたりしてます。 「そんなあなたのために」とKumikoさんが感動ものの 脇役リストを作って下さいました。あー、こういうのこそパンフレットにのせてほしい。またごらんになる方、参考になさって下さい。(3/20)

2チャンネルのこの映画の項目が新しくなったので、リンクし直しておきます。面白い記事が多いですよ。前のリンクの方でしたか、「トム・ハンクスなら、あそこで『ソリ―、ウォーリー、ソリ―』と号泣するだろう」みたいな書き込みがあって、大笑いしました。

「SPA!」という雑誌の記事も、その2チャンネルの書き込みで紹介されています。最初見たときは「私たちの抗議内容ぐらい見て書いてよね。ブエナといい、『見ないで書く同盟』ってのがあるのかしら」と思ったのですが、まあ見ないで書いてるにせよ、この人なりに、この件に注目してほしいと世間に訴えてるつもりなのかもなあ。あー、我ながら何と大らか。

でも、これ読んでもちょっと感じるけど、今回のようなこういう抗議とかしてると、すごく不愉快がって悪口言う人、支持や協力するにしても「自分はそんなPTAのおばさんや消費者団体みたいに野暮じゃないけど」と何かと言いわけしたがる人が多いんですよね。何なんだろこの感覚は。私もたしかにいろいろな運動や活動してる人見て、「けっ」と思うこともあるけど、でも基本的に私「偽善を攻撃批判するのは最大の偽善」って思ってますからね。(3/17)

今日もお知らせというものではありませんが、「参戦!「マスター&コマンダー」の感想」に「アブナイ空想」と題して、ジャックとマチュリンの気持の拡大解釈?を書いています。お気軽にお読み下さい。そう言う目で観たらまた楽しめるかも…です。(3/16)

「お知らせ」というほどのものではないですが…。 昨夜また見てきました。いややっぱり、いいですね。それにしても、どこかでどなたかが「パンフレットにネイグルが出ていなくてがっかり」と嘆いておられましたっけ。私は冒頭の画面にマチュリンも載せず主役のオーブリ―を隅に小さく載せるパンフレットなんて、とてもあの映画のパンフレットには思えなかったから買っていません(こんなに好きな映画でパンフレットを買わなかったのなんて生まれて初めてです)が、ネイグルも載せてないとはね。彼のあの映画の中での役割は、少年俳優さんと同等なぐらい重要なのじゃないかと思うけど。
そのくらいの感覚の宣伝担当の人たちに望むのは無理だけど、この映画にはまる人は乗組員ひとり一人に入れ込むはずだし、そこを強調すれば映画の人気もさらにまた出るのだから、パウダーモンキーですか下っ端の少年水夫のロフティー君にいたるまで、小さくても全員の俳優名とか経歴とか書いてあげるのが、こつなのになあ。監督だってそのつもりで、ウォーリーとか脇役にけっこう美形使ってさりげなくサービスしてくれてるのに。

ヒットやロングランはしてほしいけど、それはもうなるようになる、することはしたと思ってます。ただ、あの予告にだまされて、映画館で見逃してしまう「ほんとはファンになる人」に一人でも観にいってほしいので、これからいろんな映画雑誌の投書欄とかに、あの映画の魅力を投書しなくちゃなあと思うけど、その時間があるかしらん。もしも皆さま私の「参戦!」などの文章使って投書して下さるなら、もういくらでもご自由になさって下さいね。あ、同じ文章を何人もちがう人が投書したらさすがにちょっとまずいかしれないけど(笑)。

それと、気の早い話ですが、ビデオやDVDにあのお涙頂戴予告編を絶対に収録しないようブエナ・ビスタに要望しないといけないと思っています。今のところ消えていて、2チャンネルでどなたかが「問題になった予告を見たいけどどこかで見られない?」と言っておられたのに思わず笑いましたが、たしかにそういう資料としては残しておくのがいいのかもしれませんけど、しかし、あれがついていたら私はDVDは絶対に買いません。まあ、この映画の価値はこれからどんどん認められ定着していくと思うので、それをああいう宣伝で売ったことをわざわざ残しておくことは普通では考えられませんけど、でも普通で考えられないことが既にいろいろ起こってますからね。安心はできません。(3/15)

「M&C署名」は締め切り、ブエナ・ビスタへ発送しました。皆さま、ありがとうございます。現在海外の監督、制作元へも送るべく皆さまのコメントの英訳を急いでいます。英訳の協力をいただける方は「字幕改善連絡室」へお申し出下さると助かります。(3/10)

映画の入りはいまひとつですが、この映画を好きな人はじわじわ広がっています。今、 2チャンネルのこの映画の書き込みがとても面白くて楽しいですよ。一度ごらんになって下さい。(3/10)

一昨日かそのころ、ブエナ・ビスタの公式サイトから問題の予告や少年中心の表現が消えました。少年俳優のサイトはそのまま残っています。トップのキャッチコピーもそのままです。私は今や不信感にみちていますので、このことを評価するより、もしかしたら、宣伝はいっさいやめて、この映画の上映を早く終わらせて、この件は忘れようと思っているのではないかと疑ってしまうのですが。ともかく今は正しい情報を少しでも広め、一人でも多くの「本来ファンになるべき人」に観にいってもらうことしかありません。(3/8)

それにしても、あの予告編の逆効果のすごさは、何人もの人が、「別の映画を見ようとして行って、あの予告編を見てあまりの不快さに、見ようとして行った映画にさえ集中できなかった」と言っているぐらい。私もその一人ですが、つまり、それだけ、あの予告編を好きな人はあの映画がほんとに嫌いでしょうねえ。つまり、あの予告編を作った人も、あの映画を(もし見ていたのなら)さぞ憎んだのではないかと、ヒットさせてなるかと思ったのではないかと、もう妄想がふくらむ一方です。

もう締切はすぎたかもしれませんが、(「マスター&コマンダー連名」をぜひごらん下さい。あの予告編に皆が何を感じたかの貴重な資料です。(3/8)

以下はこれまでの事実経過です。

<「マスター&コマンダー』予告編問題事実経過>

〔12月〕
16日 完成試写会。

17日 ブエナ・ビスタ・インターナショナル・ジャパン(BVJー配給会社)公式HPオープン。

※ この後、劇場予告編が放映され始める。それを観た人、HPを観た人から「宣伝内容が情報と違う」という声が起き、ファン・サイト上に広がる。既に公開国で観て来た人達の間でも疑問と抗議の声が起こり、Kさんのサイト上で問題点の整理とBVJへの行動を含めた呼びかけが始まる。

〔1月〕
5日 BVJに予告編とHPの内容が映画本編と著しく異なる点についての質問状と抗議の手紙が出される。(★「資料棚」参照)

朝日・読売新聞夕刊全国版に見開き30段の映画広告が掲載。この内容は、あからさまな虚偽・捏造に基づいて作成されていた。

6日 前日の広告についてBVJの宣伝担当者に内容について確認するも埒があかず。(★このやりとりは「資料棚」参照)

7日 JARO(日本広告審査機構)に先の新聞広告の審査要請書を提出。(★「資料棚」参照)

※ この間、多くの人がBVJに抗議、及び製作元の米国20世紀FOXへ「お願い」の手紙を出す。また、海外のラッセル・クロウのファンサイトでも同問題が取り上げられる。
同時に、映画評論家、新聞の文化部などへの投書・要請の手紙が出される。(★「じゅうばこの手紙箱」「資料棚」参照)

※ BVJのHPにあるMP少年のファンサイト掲示板に書き込みが増える。抗議の声は掲載されないが、正しい映画内容の指摘などは掲載され、BVJの意図とは異なる『M&C』のファンサイト化が始まる。

21日頃 BVJから回答が無いので、抗議・要請の対象が広がる。「親会社」的存在のディズニー・ジャパン、20世紀FOX日本支社、雑誌社、スポーツ新聞社、テレビ局など。(★一部「資料棚」「手紙箱」参照)

23日 原作の一つである『南太平洋、波瀾の追撃戦』(パトリック・オブライアン著)文庫上下巻が早川書房より刊行。

25日 ピーター・ウィアー監督、ラッセル・クロウ、ポール・ベタニ―の三氏に資料添付の上、連名で現状の報告とお願いの手紙を出す。

28日頃 BVJのサイトのトップ頁のキャッチコピーが変わり「~英国軍が送り込んだのは幼い少年たちであった・・・」の文言が消える。

29日 BVJにJAROの審査が入っていることが判明。

30日 朝日・読売新聞夕刊首都圏版に15段広告が掲出。キャッチコピーは、サイトと同じ変更された文言。新聞上では初めてP・ベタニ―(マチュリン役)の顔写真が登場する。

〔2月〕
5日 『週刊文春』2月12日号に『R・クロウファン激怒 歴史大作を貶める「虚偽」宣伝』の記事掲載。

ウィアー監督来日記者会見。(念のため先に投函した手紙を手渡す)

※ この頃より劇場予告編に新バージョンが登場。従来の「送り込まれた少年路線」と新バージョンが混在。新の方は映像、ナレーション内容などに変化あり。TVCMも同様。

6日 朝日新聞夕刊大阪版に7段広告。30日夕刊の絵柄と同じだが、品田雄吉氏の的確で高い評価の長文コメントが併載。

17日 試写会参加者より「冒頭の状況説明字幕に原文にない文章が入っている。少年云々の内容。」の報告がファン・サイトに出始める。

※ 既に試写を観た人達に事実確認をするが、全員「あった」とはいうものの、不意打ちのように出て来るので「あれ?」という驚きでついに正確な文言は判らず。
※ 各誌に宣伝と映画内容が違うことに触れた記事が載る。

19日 JAROよりBVJの回答あり。JAROの審査に対してBVJ(親会社のウォルト・ディズニー・ジャパン名で回答している)が答えた文書が申請者に郵送されてくる形式。その文書には「全文・部分の公開はお断りします」とある。

<回答の要約>

1、英国軍は戦力不足を補うために幼い少年を送り込んだ、という事実は無い。(に対しては)

映画では少年達は既に乗船しているのでこれまでの経緯は明らかにされてない。だから1、は捏造ではない。

2、映画には無い手紙を使い、これも映画には無い少年の心情吐露の創作捏造している。母親のロケットも別の人物。(に対しては)

宣伝のポイントは少年の不安・怯え・希望・友情などであり、これを具現化したもので捏造ではない。であるが、観客の誤解を招く恐れがあるなら以降は取り止める。まずは紙媒体から、暫時、映像媒体も訂正する。

20日  BVJ宣伝責任者に「冒頭字幕の原文にない一文」の有無を電話で確認する。返答は「有る。だが、公開本編からは削除する」の返事。

27日  公開前日ではあるが、基本的な変化がみられない宣伝予告について、BVJに21名の連名で抗議・要請書を郵送。

〔3月〕
1日  第二期の抗議・嘆願書連名募集を開始。

6日  BVJより、2/27発送の抗議・嘆願書に対する回答あり。その内容から、第二期の文面に一部付け加える。

7日  BVJ公式サイトから問題となっている予告編が消滅。

9日  8日に第二期連名を締め切る。84名、内80人がコメント付き。BVJの宣伝部長と日本代表者の両名に配達証明付きで郵送。

16日 第二期の連名コメント英訳の第一弾(1~30まで)を20世紀FOXと監督に発送。

少し前になりますが、3月5日には日本共産党の機関紙「赤旗」が文化欄のコラムでこの問題を紹介しました。「ラッセルが怒った」などと間違いもありますが(笑)、映画関係の職場の苛酷さにどちらかというと同情的な姿勢の新聞と思うのに、このような宣伝はよくないと批判しています。でも、もう一言、「とてもいい映画」と書いてくれればいいものを。(3/8)

リンクしているKumikoさんのページに掲載されていますが、私たちの抗議に対しブエナからの回答が来ました。もう少し前なら、また現実にあの嘘八百の宣伝が中止されていたら、この回答も誠実と思ったのかもしれませんが、今、映画館であまりにも予測された事態をまざまざと見せられていて、ロビーにはまだ「戦場に送り込まれた少年たち」のポスターがでかでかはってある現状では、このまっとうそうな文体にむしろ嫌悪感を覚えます。「監督が納得している」というのも確認する必要がありますね。私には信じられないけど。ほんとに納得してるのなら、もっとでかでか強調するでしょう。こうやって、こそっとすべりこませるのがまたいつものやり方かと思ってしまうほど、私の気持ちは今冷え切ってます。(3/6)

現在この映画の宣伝に関して第二回目の抗議の手紙を出そうということになっています。まだ映画を見ておられない方、宣伝を信じて見て失望した方もどうか参加されて下さい。参加されない方もぜひ、ごらんになって下さい。アドレスは以下です。締切は8日までのびました。これは読むだけでも一見の価値があります。皆さんの真摯な発言がこれだけ重なると圧巻です。(3/6)

「M&C連名」

新聞、雑誌の映画評はおおむね好評のようです。「週刊文春」でも3人の批評家がこぞって高い点をつけています。しかし、客足はいま一つで、このままでは早々の上映打ち切りかも。予告を信じて見た人たちの不満も目だちます。原作好きの方や、帆船マニアの方はとても満足されながら、「自分には面白かったけど」と遠慮がち。私は帆船には興味がなく、原作にも実はそんなにはまってないのですが(笑)、それでもこの映画は文句なしに好きだし評価します。原作・帆船マニアの皆さん、船やキャラクターで皆さまの目がくらんでいるのではありません。いらぬおせっかいですが、自信を持って「いい映画!」と言ってまわって下さいませ(笑)。
なお、品田さんの評などを掲載して比較的良質の宣伝をしてきた関西方面では客足も好調のようだとか。それも何だかため息が出ます。

参戦!「マスター&コマンダー」の感想」のページにラストについての感想を書きました。読んで下さるとうれしいです。(3/4)

感想を書きたくてしかたがないけど、時間がないので、もうこれだけ。
この映画は、単なる反戦ではなく、そして戦意高揚ではなく、英雄物でもなく、戦争を描いたという点で、おそらく戦争映画の歴史の中でも画期的なものになるでしょう。そういう意味でも、ぜひ見ておかれることをおすすめします。

「途中からはじまって途中でおわる」という批判を見ました。まさにその通りなのですが、それがこの映画のみごとさで、これもまた冒険物として大変な「冒険」をし、それに成功しています。

さりげなさ、ひかえめ、その奥にある豊かさ…そういう表現を一番きらいな層(理由はさまざまでしょうが)を大挙して呼び込み、そういうのが大好きな人たちを追っ払ったあの宣伝の効果がありありですね。いろんな感想を拝見していると。
そして私は、前者の方々も抗議行動に参加されるべきだと真剣に考えています。この次は逆のケースが起こりかねないことを思うと。(3/2)

予想どおり、見た人たちの映画評はかなり激しく賛否が分かれており、予告編の被害の深刻さもありありとわかります。
今さら、抗議行動でもあるまい、と思っておいでの方も多いでしょうが、私は抗議しつづけておかないとまた何をされるかわからないという危機感があるので、あの予告編が消え、宣伝の姿勢が変わるまで、抗議は続けます。
客の入りがよくないと皆さん心配されています。私も心配ですが、「グラディエーター」の時もこうだったような記憶があり、口コミでの巻き返しは可能とも思っています。

このコーナーのトップページにも書きましたが、映画を見て痛感したのは、男の映画、戦いの映画ではなく、もっと広い層が感動できる「愛の映画」(私はふだん絶対使わないようにしている言葉ですが)ということでした。
人生を愛し、人間を愛するすべての人にどうか見てほしい。そういう人にもこの映画、自信を持って宣伝したいです。(2/29)

今日いや昨日の夜、最終回の上映を見てきました。感想は「参戦!「マスター&コマンダー」の感想」をごらん下さい。(2/29)

「Yahoo!ムービー」を見たら、いっそ爽快、痛快なぐらい「そらみたことか」と言いたい状況です。サクラじゃないかと思うほど、私の予想どおりの反応が。こんなに正確完璧に予測があたるのもそうないけど、こういうのはあたってもうれしくないですね。ブエナ・ビスタさん、これを見てもまだあの宣伝を続けるんですか?それともこれが望んだ事態なのですか?(2/27)
Yahoo!ムービー(現在リンクが切れています)

「映画秘宝」の記事はなかなか面白かったです。「日本にもラス公のファンが多数いたという衝撃の事実」には笑いました。映画の紹介も別にあって「宣伝に騙されるな、観にいけ」の文句がまた。これ、今年の流行語大賞にならんかしら(まさかね)。
日刊ゲンダイの夕刊にもこの予告編のことが載ってます。ゲンダイネットのページで読めます。

「映画秘宝」の記事を読んでもブエナの会社の人の感じは悪くないし、改善している方向はとても正しいと思うのに、なぜあの「少年の悲劇」バージョンにこだわるのかまったく謎なのですが、不毛な空想はもうやめておこう。

明日はいよいよ公開されます。インターネットや口コミで広まった情報と、予告編やCMがまきちらした誤解がどう入り乱れて作用するのか、結局この映画はヒットするのか、さまざまな意味で気になります。しかしそういうことは忘れて、映画を楽しんで来るつもりです。(2/27)

少年を中心に売り出すというブエナ・ビスタの宣伝方針は基本的に変わっていないという見解で、あらためて抗議文を出そうということになりつつあります。以下のサイトをごらんの上、ご協力いただける方はよろしくお願いいたします。
「字幕改善連絡室」(現在リンクが切れています)

その「連絡室」にも紹介されていますが、「映画秘宝」の4月号が1ページ使ってこの問題を紹介してくれているそうです。最後は「固いこと言わないでおけ」としめくくってるそうですが(笑)。それと椎名誠さんが「週刊文春」のこの前の号のエッセイで、この映画の宣伝のことについて書いて下さっています。その文章も、そこで読めます。

28日の公開を前に、あちこちいろんな雑誌でこの映画が紹介されています。比較的きちんとしたものが多いようで少し安心していますが、私がまだ映画を見ていないため、どういう性質の紹介なのか細かいニュアンスは今ひとつ判断ができません。あさっての公開日にはきちんと確認してきます。

抗議はたゆまず続けますけれど、基本的には私はブエナ・ビスタの良識を信じていたいと思っています。美容にも悪いのであまり目くじらはたてたくありません。ただ、このままの状況が続くなら、ほんとに個人的なささいなことながら、問題の少年俳優に対して私なりの対応をしたいと思っています(ばかばかしいほどささいなことです。ただちょっとしたけじめです。誰にも被害が及ぶことではないので、ご心配なく)。私は宣伝担当の方の中に、ほんとにあの少年俳優を愛して大事に思っておられる方もきっとおられると感じるので、そういう方はどうかぜひ、彼のためにも、今回のような宣伝を早くやめさせ、私がそういう対応をとらないでもすむようになることに力を注いでいただきたいです。(2/26)

すでにお知らせしたように、試写会で多くの人が見たという「原文にない冒頭の字幕」の一文は、公開時にはカットされるそうです。また、予告編にも本編の内容を正確に伝えるバージョンのものが登場しはじめ、21日の首都圏での新聞広告からは「母さん、さよなら」「孤高の艦長」などの文句が消えました。
ブエナ・ビスタの宣伝の方向には明らかに映画と観客にとって望ましい方向が、見えつづけています。このことは高く評価したいし、内部の方の努力に強く敬意を表します。(2/24)

しかし、これだけ他のバージョンが登場して好評なのに、問題の予告編はなお流れつづけており、迷いというより、何らかのこだわりやある種の圧力の存在さえも感じます。問題の予告編が残っている限り、この方向での宣伝は続いているとみなさざるを得ません。何らかのかたちでのこの方針の復活強化もありえます。(2/24)

また、2チャンネルその他の掲示板でいくら熱心なファンの声が交わされていても(そのことは貴重ですが)、数からいえば問題の予告編が追い払った(今も追い払いつつある)「本来のファン」には比較にもならない少数ではないかと私は危惧しています。この映画の本来の姿を口コミで広めることが緊急で重要なのは、最初とまったく同じです。ますます強まっているかもしれません。ひきつづきご協力とご注目をお願いしたいと思います。(2/24)

ブエナ・ビスタに電話で確認した人の話によると、本編の冒頭の字幕の「原文にない一行」は、公開では削除されます。試写会ではありましたが、急遽削除することになったそうです。なお、この余分な行について、字幕担当者・監修者は関知していません。このことを至急広めて下さると助かります。詳細はまた。(2/20)

こちらもごらんになって下さい。せんべいさんのご報告(JAROへのブエナの回答について)と、私の「妄想」が新しい書き込みの中にあります。ご一読を。(2/19)
Kumikoさんの掲示板(現在リンクが切れています)

「余分な字幕」について抗議しようとされている方に念のため…直接ごらんになったのでなかったら、「そのように聞いているが本当か」「まだ見てはいないがそうとしか思えないので」などと書かれるのがいいかも。「確認もしないで」とあげあしとられないように、表現は工夫なさって下さい。まあもう出してしまったならいいですが。別に気になさるほどのことではないですから。(2/19)

試写会をごらんになった方から、「冒頭の説明の字幕に、原文にはまったくない『少年云々』の文章が付加されていた。予告編とつじつまを合わせるためか」との情報が多数よせられています。私はまだ見ていませんが、本当なら大きな問題です。
公開中でも字幕は変更できます。された例があります。
これまで私たちがやってきたのとは比べ物にならないぐらい大勢の皆さまが、今回は抗議と要望の行動に参加していただけるはずです。
ブエナ・ビスタ、20世紀フォックス、ディズニーへの抗議、英語のできる方は監督、俳優への手紙、海外サイトへの手紙、国内では映画雑誌、週刊誌、新聞の投書欄、そして映画評論家の方々へのお知らせの手紙、テレビ局への電話、手紙。どう書けばいいのか見当もつかないという方は、このコーナーの「手紙箱」「資料棚」の私たちの手紙を参考にして下さい。しかし、どんな書き方でもまったくかまわないと思います。それだけさまざまな人たちが怒っていることが伝わるでしょう。

予告編に対する抗議の声をあげたのは、「これでは人が来ない」「この延長線上で、カットや字幕の改変など本編を傷つけることだけはしてほしくない」と思ったからです。その心配の一つは、最悪のかたちで消えました。現実となったからです。本編は傷つけられました。
これまでは、「この映画のファンになるはずの人たち」に「予告編のような映画じゃない」と知ってもらうため、口コミやサイトでの書き込みが大切でした。それもひきつづき重要ですが、今回はそれだけではなく、はっきりと、字幕を変える力を持っている人たちに、大勢の意志を伝えることがより重要です。

抗議をされる方に、さしでがましいですが、少しだけお願いを。よほどのご都合がある時以外は、匿名はやめて下さい。また、返事を要求される時は「いただいたら公開します」と書かれて、実際公開して下さると助かります。
また、問題の少年俳優も被害者です。彼を傷つけるようなことは可能な限り避けて下さい。

この映画のファンでなくても、映画を愛される皆さん。あなたの好きな俳優や映画をこれからこんな目にあわせないためにも、どうか何らかの意思表示をなさって下さい。
映画評論家やマスコミ関係者の皆さん。これまでのご協力に感謝するとともに、さらにお力をお貸し下さるよう重ねてお願いいたします。
そしてブエナ・ビスタの宣伝担当の方々へ。この字幕が賢明で良心的な判断の流れに逆らう、最後の動きであることを祈っています。さまざまなよい方向への改善をどうかとどめないで下さい。そのような努力の数々を心から応援しています。(2/17)

このページもとてもお役にたつかと。(2/16)
なぜか不遇(?)な映画「マスター・アンド・コマンダー」を勝手に応援しますっっ(現在リンクが切れています)

テレビCMにオーブリ―艦長とマチュリン軍医の渋いバージョンが登場したとの話があります。ただし「母さん」バージョンもあいかわらず流されているようです。
昨夜の関西の深夜番組の紹介では、「戦場にかり出された子ども」が強調されていたという話もあります。
どれもサイトの書き込みで、確認した情報ではありませんが、お知らせまで。
ちょっと無駄話ですが。昔、友人が「ごはんつぶは、お茶碗の中とかだとほんとにきれいだけど、ついてる場所によってはものすごく汚くみえる」と言いましたが、今回の宣伝の「かあさん、さよなら」という言葉はそれを思い出させます。(2/16)

2月13日の朝日・読売新聞の大広告の子役の写真の下に小さく、「さよなら母さん、僕は今、最後の戦いに挑みます」の文句が復活したそうです。この文句、いろんなサイトで悪い評しか見ないのですが、それでも必死で出そうとしているのは、誰か偉い方が考えたコピーなのかしら。「さよなら」も「母さん」も本来美しい言葉ですが、それにこれだけいやなイメージを与えたということでも、この宣伝は歴史に残りますよ。
関西方面は品田さんと同じ形式でピーター・ウィアー監督のコメントがついていたそうですが、関東にはそれはなし。(2/15)

かと思うと、映画館には監督のコメントが中心で内容がきちんとした新しいバージョンのチラシ(前のは少年路線で甘ったるい一方のものだった)が登場したとのニュースも。テレビCMが少なくなっているとの話も。
ほんとに白兵戦ですね。(2/15)

どこのサイトかわからないのですが、どなたかの書き込みで「あの予告は同人誌を作らせないための結界だろう」というのがあるそうで、これには相当笑いました。(2/15)

「映画秘宝」という実はまじめな雑誌の、この映画の紹介は、「大殺戮映画!」などというとんでもないタイトルをつけながら、効果的かつ正しい宣伝をしています。最後の「メーカーの宣伝(萎えるぞ)に誤魔化されず劇場へ駆けつけろ!」は至言。こんな迷文句が真実になってしまう宣伝のあった記念にも皆さまぜひ発売中のこの号は買いましょう。(2/11)

「ヤングキングアワーズ」という漫画雑誌の映画批評も「宣伝は大嘘!」と批判して、この映画をきちんと紹介しています。でも嘘と指摘された巻末の映画会社の広告の文句がけっこうまともになってるのは発売ぎりぎりで差しかえられたのかも?(2/11)

しかし一方、試写会では「宣伝とちがってたね」と失望しながら帰って行ったカップルがいた、という報告もあります。
今回の場合、試写会や公開最初の週に来る観客の多くは「期待はずれ」「ちょっと…」という感想を広める人たちという可能性も高いです(その人たちが悪いのではない、あの予告編で来たら当然そうなります)。
そして一方「母さん」バージョンの予告編で「行くの絶対やめた」と思っている人は増えつづけています。

「王の帰還」の前にこの予告編が流れたと聞いた時はため息が出ました。あの映画を見に来ている層は本来この映画を見てくれそうな人たちです。それをあの「母さん」予告編で根こそぎ追い払うとは。(予告編見て「オスカーで作品賞とっても見に行かないと決めていた」という書き込みがよそであったように、あれが生む拒否反応は強烈です。)

映画雑誌、新聞広告、週刊文春の記事、2チャンネル、私のこのコーナーのようないろんなファンサイトなどが少々まともな情報を流しても、圧倒的な数の人たちが毎日見る予告編の印象と影響には、何度でも言いますが絶対にかないません。
そうやって、本来の味方が遠くに行ってしまい、圧倒的な「失望する人たち」と、少数のこの映画についてちがう情報を持っている人たちが、ここしばらくは映画館にあふれます。

どこかで聞いたのですが、「ギャング・オブ・ニューヨーク」をディカプリオの恋愛映画と宣伝して前売りでもとはとったけど、すぐにぴたっと客足はとまってヒットしなかった、それでも損をしなかったから映画会社はいいのだと。今回もそういう「前売りで回収、あとは知らない」をねらったのだけど、そういかなくなったので混乱しているのではないかと。

くりかえしますが、試写会と最初の週に、この映画を評価する観客は少数と思う。その人たちが口コミその他で、どこまでこの映画のことを広めて、この映画が好きになる人が(予告編で追い払われた人もそうでない人も)映画館に来るまで、言ってみりゃ援軍が来るまで持ちこたえられるか。
不謹慎かもしれないけど、戦いは(別にブエナ・ビスタが敵だというのではなくて)、霧の中の砲撃戦から、入り乱れる白兵戦になってきたという感じがします。

そう思うとますます、どうかあの「母さん」予告編はやめてほしい。映画館関係者の方がひょっとここを見ておられたら、映画をヒットさせるためにも、どうかあれを上映するのはやめてほしい。
大昔の「ポセイドン・アドベンチャー」って映画の最後に近く、熱血牧師が神に向かって「助けてくれとは言わない、せめて邪魔はするな!」と咆哮する場面があるのをふと思い出してしまいます。(2/11)

ところで、そういう私もまだこの映画を見てないんですよね。それでここまで言うのは何だ?と批判されるのは最初からわかっているのですが、それでもこんなこと始めたのは、「見なきゃわからない」と言って、この宣伝が大嘘でそのため映画がこけたことをしっかり確認してから、「なるほどやっぱり宣伝はまちがいだった、いい映画だった」と宣言するのは、とっさに思いついた例で言うと、よく魔女かどうかたしかめるために川に放り込んで、溺れたら「無実だった」と認めるみたいな話がある、あれと同じじゃないですか。そんなとりかえしのつかないことするぐらいなら、自分がまちがってて恥かく危険ぐらい、これまでもこれからも何度でも私はおかします。(2/11)

試写会も始まり、この映画を見る人も増えて来ています。新しい状況も生まれてきている中、これまでの経緯をいったん整理しておきたいと思います。書き落とし、誤りなどがあれば、このサイトの掲示板でご指摘下さい。(2/11→3/10「最新の情報」に移してあります)

ある方からメールで、品田雄吉さんの批評を送っていただきました。
もう、泣けます。映画への敬意と愛情と、映画にたずさわるお仕事への使命感と責任感がみなぎっているような、その内容が素晴らしいのと、著作権の問題があるから全文紹介できないのとで。

「実に奥ゆかしい映画に出会いました」という書き出しで、「きちんとした歴史的考証」「当時の軍人のありようを正面から堂々と描いて」「過大な感情移入をせずに」「だからこそ、登場人物の人間像がくっきりと浮かび上がって」「主演のラッセル・クロウも抑えた演技」で、作品の質を高めている、と。
ガラパゴス諸島でのシーンも、魅力的としながら映画の中できちんと役割を果たしていることを評価され、映画全体が「けれんみがない」「世間におもねらない」「まさに正統派で、手づくり感さえあり」、嵐や戦闘場面の迫力も「細やかで丁寧な撮り方」「こういった作り方は、現代ではとても貴重」、と。

そして「わずか12歳の少年士官候補生」に最後にふれながら、「この少年に対する他の士官の言葉遣いや接し方にも注目してください。英国紳士であろうとした彼らの一面がわかりますよ」と、ファンの皆さんがブエナに抗議したことをきちんと注目して下さっている。ということは字幕も信頼していいんですね?

これは、新聞広告の一部として掲載されました。ブエナ・ビスタに深く深く感謝します。

テレビのCMなどもかなり改善されているようですが、あとはあの、「母さん」バージョンの予告編を取り下げていただければ…。あれがあるとやはり、他の宣伝がいくらよくても「こういう要素もあるにちがいない」と思って行くのをやめている人はいるはずなんですよ、絶対に。そうっとひっこめて下さい、どうかお願いします。(2/9)

めんどくさがりやの人のために、「資料棚2」の下の方にあった監督の会見記をこっちに持って来ました。
時間がたったら、戻しますので、お早めにお読み下さい。(2/9)

昨日の新聞は、大阪地方の朝日新聞夕刊だそうです。

テレビ、劇場ともに予告編やCMが微妙に変化しているとの話があります。全体の確認は困難ですが、ごらんになった方、さまざまなところでごらんになったものの情報をお知らせ下さい。
ただ、最初のバージョンの少年の声の感傷的な予告編はやはり流れているようですし、全体のトーンはあまり変化していると思えません。(2/8)

まだ確認はしていませんが、どこかの新聞にまた広告が掲載され、マチュリンも紹介する先回のバージョンを使っているそうです。
また同じ新聞で、品田雄吉氏が的確な批評をして下さっているそうです。
私は未確認なのですみませんが、お知らせします。

「週刊文春」の記事については、掲示板の私の書き込みをごらん下さい。

また、ウィアー監督の記者会見については何人かの方に確認して、おおまかな報告をまとめました。「資料棚・2」に掲載しています。

ブエナ・ビスタの系列のディズニーにあてて私が出した手紙も「手紙箱」に掲載しました。ブエナに出した手紙もあります。2チャンネルで今少し話題になっている、戦争に参加した少年の描写についての私の考えもここに書いてあります。
それにしても、ここで私が何より恐れている「少年の存在を現代の少年兵問題と結びつけてイメージする」「そして強く反発する」方が現実に存在することが2チャンネルの書き込みで明らかになっているのを見ると(あの予告編だけを見たら、私だってきっと同じように感じます)、感情的に言ってしまうと、あまりにも浅はかな蕪雑な(こういうふだん使わない言葉も使いたくなる)手で、精妙な芸術品をしたり顔にいじりまわしたことの重さを宣伝担当の方は実感、理解しておられるのだろうかとあらためて思います。

現時点での私のこの映画と予告編への見解は、「資料棚」の7で紹介したある方のディズニーへのお手紙と、私のこの「手紙箱」の(3)の同じくディズニーへの手紙をお読み下されば、だいたいはおわかりになると思います。(2/7)

「週間文春」の今度の号に、この予告編に関してファンが怒っているという記事が、小さいコラムですが載ったそうです。私はまだ見ていません。これから買いに行きます。(2/5)

新しいお知らせはありませんが、この数日、初めてここにおいでになる方が増えているように思うので。

もし、このコーナーをお読みになって、「そういう宣伝はまずいんじゃないか」と思われたら、どうか周囲の方にもお話しになって下さい。予告編を見て「行かない」と決めた人には、「全然そんな映画じゃない。見ないと損をするようだ」と。予告編を見て「行こう」と思っている人には、「たしかにかわいい少年は出るけど、ちょっと映画のイメージはちがうから、そのつもりで」と。

予告編を見ていない人には、「宣伝はむちゃくちゃだが、相当いい映画らしい」と。 ポイントは「どんな女優よりも美しい船」「ガラパゴス島ロケ」「男たちの友情」「本当の海洋映画」「ラッセルとベタニ―の演技が最高」「もちろん凛々しくかわいい子役も出る」です。

あの予告編、この宣伝方法を何とかしてほしいと思っておられる方は、映画雑誌や週刊誌や新聞の投書欄に投書して下さい。また、編集部や映画欄の担当者にこの問題を教えてあげて下さい。もちろん当のブエナ・ビスタや、20世紀フォックス、ディズニーへ質問、要望、抗議をお寄せくださってもいいです。何かマスコミにかかわっておられるなら、その分野でとりあげて下さい。他にもあらゆる方法で、この話題を皆に知らせて下さい。

その場合に、次のことをご配慮いただけるとありがたいです。

1.問題の予告編はいくつかのバージョンがあり、一番程度のひどいのを見た人とそれ以外の人とで若干話がくいちがう恐れあり。

2.子役の少年は、この映画の大切な一員で、いい演技もしているはず。今回のことは彼の責任ではなく、彼を傷つけてはいけない。

私は、この映画が「ヒットしなくてもいいからきちんと宣伝してほしい」などと甘えたことは言いません。正しく宣伝することがすなわちヒットにつながるということを信じるし、示したい。 どなたかも書いておられたように、映画会社はもっとファンの声をとりいれるなど、これまでとはちがったダイナミックな宣伝方法が必要な時代を迎えていると思います。そのような方向へ向かって進みたいのです。(2/4)

映画館で「アカデミー賞にノミネート!」という文字の入った、つまり新しいバージョンの予告編をごらんになった方がおられます。内容は以前とまったく同じ、少年の悲劇が中心でナレーションもそのままです。
なお、この予告編には少なくとも二つのバージョンがあり、どちらも少年たちの悲劇が中心ですが、私が見たものの方が程度がひどく(それ以来遭遇するのが恐くて映画館に行っていないので、一度しか見ていません)、あえて言うなら悪趣味です。もう一方はやや(ほんとに、やや、ですが)ひかえめらしく、そのため、ファンの間でも「それほどでもないんじゃない?」という反応もあって、少し混乱しました。「それほどでも」と思っておられた方が、二回目に見た時、私が見たひどい方のに直撃されて撃沈した例もあります。
今回ごらんになった方はこれを両方見た奇特といおうか気の毒な方で、その方のお話では、ひどい方のバージョンで、まったく変わっていなかったとか。
「サイトの手直し、東京付近だけの新聞広告はJARO(日本広告審査機構)の調査が入ったため、事実を糊塗する姑息な手段にすぎない」と判断している人たちもいます。
現在、JAROへの回答作成などもあって、多忙で混乱もあるのだろうし、この点についてはもう少し判断を待ちたいと思います。(2/3)

ブエナ・ビスタにJARO(日本広告審査機構)の調査が入ったとの情報があります。(2/2)

これについては、かなり前に調査の請求を出しておられた方がいて、それがとりあげられたようです。その文章は「資料棚」に掲載してありますので、ごらん下さい。

とりいそぎの現状報告など (2/2)

このコーナーのトップページでも書きましたように、「マスター・アンド・コマンダー」のブエナ・ビスタによる公式サイトでは、宣伝文句が、「戦力不足のために送りこまれた少年たち」という歴史的事実にも映画の内容にも反した文章から、「大海原に幼い少年たちはいた。伝説の艦長を信じて」といったものに変更されました。

また、東京など一部地域に29日に掲載された新聞広告では、初めて重要な脇役(副主人公)であるドクター・マチュリンが登場し、先の広告で私たちの批判の対象となった「少年の母への手紙」は登場していません。

これらの変更は私が知らない皆さんも含めた、たくさんの方々の行動や発言の成果であり、深く感謝し、喜びをわかちあうとともに、そのような私たちの声に応えてこのような処置をとられたブエナ・ビスタの判断と決断、勇気と良心を高く評価したいと思います。

しかしながら、問題が終わったわけではありません。

変更された宣伝文句は、「戦力不足で送りこまれた」明らかな誤りをともかく訂正しただけのものであるため、結果としてまったく意味不明になっています。大海原に幼い少年がいて、伝説の艦長を信じると言われても、見た者は何のイメージも持つことができません。誤ったイメージを与えるよりは意味不明の方がよいと言えばそうですが、重厚で美しいポスターにそぐわない「幼い少年」という文句とともに、この文章は見る人の映画に対する印象を混乱させて、減殺します。

当初、原作・映画・歴史に三拍子そろって存在しない「かり出された少年たちの悲劇」で売ろうとしていた時は、それなりにわかりやすかったのですが、それが「嘘だ」「映画にとってマイナスだ」と批判されて、とりあえず訂正したため、この映画の紹介全体が意味不明で迫力を欠くものとなっています。

宣伝担当の方々が今後とる方法は、大きく言って二つあります。
ひとつは、既に破綻した「少年の悲劇」路線を、文句がつけられないように最低の語句だけ変更してあいまいでも意味不明でも、公開まで何とか維持すること。
もうひとつは、少年たちで売るにしても、この映画の本来の魅力を生かし、全体の構成と結びつけて正しく紹介していくこと。

前者の方法は、これだけ問題が注目されはじめ、今後アカデミー賞の話題、監督や俳優の来日に関する話題なども高まる中、非常に困難だし、予想できない混乱を招く危険も多分にあります。何より、腰が引けて逃げきろうとする姿勢では、やっている方々もつらいでしょう。
そして更に何より、この路線が今後も継続されるなら、私を含めた多くの映画ファンは不本意ながら、その宣伝をくいとめる行動と発言を、今後も続けなければなりません。

後者は、本来のやり方であり、実は一番楽だと思います。私たちは皆「美少年で売る」宣伝方法を全面否定はしていません。ただ、少年たちの魅力を生かすためにも、正確な紹介をし、映画の中で果たす役割をきちんと生かしてほしいこと、そして、この映画が本来持っている多彩な魅力もそれと結びつけて売る方が絶対にプラスになるということを主張しているのです。どうか、ぜひ、こちらの方法を工夫し追及して今後の宣伝を進めていただきたい。今回の新聞広告がそのスタートであると信じたいのです。

ただ、これは私だけが感じていることのようですが、「戦争に自分から誇りをもって参加する少年たち」を全面肯定して売り出すのは、実は微妙にむずかしい。
それも含めて、この映画が持っているきわどく微妙なバランスのみごとさを、どう紹介するかということは困難な面もあります。

私は映画を見ていません。だから、この点での協力は必ずしも充分にはできません。

しかし、どうか、この点については、宣伝担当の皆さんは、映画を既に見たファンの方々の発言や感想をぜひ参考にしていただきたいと思います。また、ファンの皆さんは、どうか何らかのかたちで、協力をしていただきたいと願います。映画をヒットさせたいという点で、私たちの願いは一致しています。どのようなこだわりも持っている場合ではありません。

私は今後、従来の路線が継続されるようなら、批判を続けるとともに、本来の宣伝の参考となりそうなファンの方の発言、記事などがありましたら、紹介したいと考えています。

どうぞ皆さんも、ご協力をお願いします。(2月2日)

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