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う、ウソみたい…。

◇昼ごろ突然雨が上がって、しめたとばかり本の箱を車に積みこみ、コミセンに行きました。この雨だし連休だし市会議員選挙の真っただ中だし、10人ぐらいしか集まらないかもしれない、そうしたら先生を囲んで座談会でもするしかないと思っていたのですが、雨が上がったせいか、「敬老会の食事会が終わって、かけつけて来ました、間に合ってよかったー」とおっしゃる方をはじめ、おなじみの方々や初めての方々など、50名ほどが来て下さって、会場の椅子が足りなくなるほどでした。

熊野直樹先生のお話がまたよかった! 戦中戦後にかけて、安倍首相の祖父の岸信介氏がかかわった、ナチスのアヘンにまつわる話が、GHQやら何やら登場して、まるでフレンチコネクションかよという話からはじまって、みっちり作られた資料をもとに、めちゃくちゃ濃い、面白い、きっちり調べたお話ばかりで、聞かれた皆さんも大変満足されたようです。

で、講演が終わるころからまた雨が降りだし、今もけっこう降ってます。おかげで資料を車の中においたままなので、覚えてることだけ、ちょちょっと。

◇熊野先生はファシズム研究の第一人者と言われているけど、実は戦後はこの分野の研究は盛んだったのに、結核と同じで、民主主義が根づくにともなってあまり緊急に必要じゃなくなり研究者が減ってしまって今は自分ぐらいしかいなくなった。「そういう意味では第一人者です」って、それ私の紀行研究と似てるじゃんか(笑)。

「明日は戦争法強行採決一年目だが、今日18日は満州事変が勃発した日でもある。政府が国民に情報を閉ざして何も知らせないまま戦争に持ちこんだ日。同じことがまた起ころうとしている」とも。

◇以下ものすごくいろいろあるんですが、今日は一つだけ。
「自分はミリタリーオタクでもあるので言わせてもらうが、在日米軍基地をなくせと言うと、アメリカが出て行ったら北朝鮮や中国から日本はどうやって守ってもらえるんだと、よく言われるけど、今の在日米軍は海兵隊にしろ武器にしろ、全部が攻撃用で、防衛用のものなんか何もない。防衛と攻撃はまったくちがうので、他国から日本が攻撃されたって、在日米軍は防衛の役になんかまったくたたない。このことは、ぜひ、大いに広めてほしい」

◇あ、あと一つ。「誰にでもできることは、『わーわー騒ぐ』こと。いろんなことで声をあげ、回りの人と話すこと。NHKとかに、どんどん抗議の電話をすること。それもきちんと礼儀を守って静かに落ちついて『残念です』という感じで話すのが一番相手に聞いてもらえるし、影響を与えられる」だそうです。

◇フロアからの質問も多くて、司会の私は「あの短めに」とか例によってプレッシャーをかけまくって、失礼したのですが、でもその中で痛感したのが、いつもわりとよく質問される方々が、以前は長すぎることもあったのに、最近では、とても短く要領よく、きちっとまとめて下さるようになったことです。

宗像市と言う限られた場所の、本当に少ない人数の人たちの中ではありますが、度重なる集会や講演会の中で、皆さんも発言や討論に熟練し洗練されて来られているのを感じます。こういうのもまた「民主主義が根づく」ってことでもあるんじゃないでしょうか。人も団体も変化して行くんだなあと、見ててしみじみわかります。

◇とにかく、まるで図ったように、講演の前後だけ、嘘みたいに雨がやみました(笑)。よかったー。
それから熊野直樹先生のお話は、幅広くて熱がこもって迫力があって面白く、大変役に立つし即戦力で使えますので、福岡近辺やもっと遠くの皆さんも、ぜひぜひ機会があったら、お呼びしてお話を聞いて下さい! 言うちゃ何だけど、おススメです。

ほっとしているヒマもなく、今日から私は自分の講演資料に全力投球です。ぎゃああ。本当は、昔なら、無事に講演会が終わったお祝いに、一人でステーキかケーキでも食べるか映画でも見るか、ささやかなぜいたくをするんですが、今日はお金もないし、しめやかに家に帰って、野菜だけのカレーを作って、残り物の冷たいごはんにかけて食べました。でもこれはこれで、おいしくて幸せだったけど(笑)。

おや、雨はすっかり止んだようです。台風はどこへ行こうとしているのかしら。

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カツジ猫