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残像。

◇お昼にちょっと、お客さんが見えたので、玄関から入ったところにある荷物を、奥に移動させました。移動させただけですけど、それは、家の奥にそれだけのスペースが生まれて来てるっていうことで、一時休んではいても、片づけはじりじり進んでいる…と思ってもいいのかな?
とにかく、とりあえず、入り口付近は、わりとすっきりなりまして、私のテンションもうまく上がりそうです。今日は論文の最後の仕上げ、エッセイ原稿ひとつ完成をめざし、確定申告も、行けるとこまで一気にやりたい!

◇昨日は、論文の最後につっこむために、九大に江戸時代の紀行を一つ見に行きました。灯台下暗しで、近くの資料を残してしまっていたのです。
途中ではっ!と、図書館の資料はもう糸島の新キャンパスに移動してるんではないか?と、心配になって図書館に電話してみたら、昔に比べたら夢のような親切な対応で、調べまでしてくれて、まだあります、マイクロフィルムもあるので複写もすぐできますというお返事。
そんなうまいことがあるものだろうかと、ルンルン気分で行ってみたら、やっぱりそんなうまいことはなくて、「すみません、私のまちがいで、マイクロフィルムはもう移動していました」とのこと。あれだけ親切にして下さったのだから、そのくらいの間違いで文句言う気はさらさらなく、実物の原本をしっかり見て帰って来ました。

ささっと見て、ちゃちゃっとメモ取れば十分と思っていたのに、これが案外謎の多い本で、調べるのに手こずった上、やっぱりコピーもほしくなって、移動中なので時間はかかるらしいけど、申し込んできました。まあ今回の論文に使う分のチェックはできたからいいや。

◇九大のキャンパスは、もうたくさんの建物が閉鎖されたりこわされてなくなっていたりして、ちがう場所のようでちょっと迷子になりそうでした。
もともと、どうひいき目に見ても、工学部のごく古い一部を除けば、九大は工場みたいで、どこをとっても美しい建物じゃありません。おまけに、「青春が美しいものだとは決して言わせない」とか書いたポール・ニザンなみに、私の大学時代はろくなもんではなくて、楽しい思い出もありません。
でも、だからこそ、その失敗やみっともなさや不快感が樹々や建物のすべてにしみついたような場所が、消えてしまいそうなのは、少し淋しい気もします。

◇20年近く前、愛猫キャラメルが白血病になって、骨と皮になるまでやせて死んだとき、私は家の中のあちこちに、元気だったころの彼の、まるまる太ってつやつやきれいで、元気で飛び回っていた姿の残像も見る思いでしたが、同時にやせて、よろよろしながらトイレに行くために部屋を横切って行く、死ぬ直前の姿の残像も同じぐらいにちらつきました。

どちらも大事でした。どちらも愛しました。どちらもきちんと覚えておいて、忘れずにいてやりたかった。どんな一瞬の彼も私の記憶から閉め出して、淋しい思いをさせたくなかった。

自分の大学時代の記憶も、それとはちがうような、どこか似ているような。

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カツジ猫