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「水の王子」通信(148)

ちょっとタイトルの番号が前後してますが…。

「村に」の紙本の試作品ができてきています。とてもきれいで、満足です。これを見ていたら、四十年書けなかった小説をとにかく完成させたのだから、私もっと喜んでもいいのかなあと、あらためて思ったりする(笑)。

試作品なので、帯がついてますが、これでチェックして小さいミスを直したら、いよいよ注文して完成させます。あ、Amazonに頼んでます。

ただし、ものすごく高くなりそう。3,500円ぐらいかな。だから、おいそれとは贈呈できないんですが、でも、まあ研究書の高さに比べれば、とか(笑)。

Amazonのいいところは、必要なだけ注文できるので、在庫の山を抱えこまないでもいいんですよ。そこはありがたい。

あらためて読み直して、うれしくなるのは、この「村に」の設定や登場人物、すべて、次々続編が書けるんですね。四部までに比べると、あっさりめのようですが、四部までのどろどろをすべて浄化?して、限りなく未来へつながる土台を作ってる。本当に、夢のようです。

最近、菱岡氏の読書ツイートから面白そうな本を見つけて読んでるんですが、『哲学の先生と人生の話をしよう』(國分功一郎 朝日文庫)を、くすくす笑って読みながら楽しんでいて、ふとあらためて思い出したのが、「水の王子」って、要するにすべて私の内面の物語なんですよね。端役悪役脇役にいたるまで、モデルはすべて私自身。だから私を理解しようとか知ろうとか思ったら(ゆめゆめ思わないでいいけど)、この本は多分第一級の資料だわ。もちろん、これから死ぬまでに、どう変化するかってことも含めてです。もしかしたら、自己分析の本なのね、これ。おかげで書いたり読んだりしてると、活気づくし、くつろぐし、安らぐし、助かります。

ただ、とまらないのがなあ。次々書けて、イラストもあいまって相乗作用になっちゃって、時間がいくらあっても足りないのが、楽しいけど苦しい。

そろそろ本職の紀行研究にもとりかかりたいし、授業の準備もしなくちゃだし、あせるとかえって怠けてしまって、しょーもない本やら、パソコンゲームや、一番かかわっちゃいけないものにつかまってしまう。ああ。

そして、せっかくだから、助詞づくしのタイトル一覧も次々思い浮かんでしまうわ、その構想もできてしまうわ、映画も見たいし、プロ野球も始まるし(吉田正尚選手の猫さん、どうしてるのかなあ。ご主人が外国に行ってるなんてわからないだろうなあ)、花は咲きだすし猫の命日は近づくし、もうもうほんとにどうしてくれよう。

なおタイトルは以下の通り。

森から
 草原を
 都には
 海の
 村に
  以上は一応完成、電子書籍などで公開。

山が
  一応完成、余談を連載中。

空は(アメノワカヒコの活躍を、タケミカヅチが皆に語る)
 湖と(湖底に広がる異世界をタカヒメ兄妹が探検)
 峠なら(ヒルコとハヤオの旅の日々)
 川も(ヌナカワヒメの患者たち)
 沖へ(サルタヒコたちの航海記)
 岬しか(ホオリとホデリの灯台での日々)
 畑より(アメノウズメとサルタヒコの日常)
 渚かも(ツクヨミとイワナガヒメの夫婦生活)
  これらも、うすうす構想があるし、部分的には草稿もある。
  死ぬまで完成はできないだろうけどなあ。
  なのでもう、家の中は、彼らで毎日すごくにぎやかです。
  もしかして統合失調症ってこういうのと近いのじゃあるまいな。

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カツジ猫