お詫びと決意
先ほどアマゾンの「水の王子・村に」の販売欄のコメントに、つぎの文章を投稿しました。作者なのに、評価を最低の1にしました。
こちらにも掲載し、ご迷惑をかけた読者には、あらためて深くおわびいたします。
「水の王子・村に」の作者の板坂耀子です。
発売中の電子書籍を読んでいたところ、スマホで読むと問題がないのですが、パソコンで見る場合の表示で、「―(ダッシュ)」がすべて横向きになっているのを発見しました。
この小説は縦書きで表示されるので、これでは意味がわからない部分があります。わかっても印象は作者の意図とはちがったものになります。かなり大事な場面にも、そういう個所がいくつかあります。
これはKindle パソコン版が日本語フォントに対応していないために起こる現象で、私にはどうしようもなかったことなのですが、購入して下さった、お顔もお名前も知らない多くの大切な読者の方にひたすら申し訳なく、夜も眠れないでいます。
アマゾンは一刻も早くパソコン版も日本語対応してほしいです。
Kindleパソコン版が修正されさえすれば、ご購入いただいた書籍も自動的に修正されますので、読者の皆さまは何もされる必要はありません。
ただ、パソコンで読まれる方は、当面、文章におかしな部分が出てきたら、「―」が横向きになっているとお考えになってお読み下さい。
この状態を私がどのくらい口惜しく悲しく思っているかはとても言い表せません。ぜひ買って読んで下さいと言えないのが、今はひたすら苦しい毎日です。
先週の17日、作品をチェックしていて、上記のようなとんでもないミスに気がつきました。
それ以来、よく寝ていません。風邪を引いたのもこのせいか。
40年かけて完成させ、ほぼまる一年かけて校正作業に没頭しました。完璧なかたちで読者の手元に届けたつもりでした。あらゆる苦しみを超える喜びがありました。
それが、こんなことになるとは、まったくの話、涙も出ません。
作品に自信もありました。洋の東西の名作や人気作のどれにも劣らないと自負していました。読んでくださいと心から宣伝できました。そのはずでした。
しかし、一部の方にとっては欠陥商品にもなる可能性もあるものを、どうしておすすめできるでしょうか。今はただ、無念です。
しかしこれも、前進し、挑戦したからこそ起こる事態でもあったと思うしかありません。だから、更に前進します。
アマゾンの対応をひたすら強く願います。この問題はすでにネットでは有名なようで、お金をとって仕事をしているからには、当然対応すべきことと考えます。これからは、そのことも訴えて行きたいと思っています。
そして、「通信」も、続編も書き続けます。その力だけは一度も衰えないことが何よりの救いです。
もし、上記のような事情をご承知の上で購入していただけるなら、もちろんとてもありがたいです。
わたくしごとでありますが、今年中にはこの作品は皆さまのお手にまかせて、私は次の段階の仕事に進もうと計画していました。
どうやらそうも行かないようです。
慎重に、懸命に、かつ賢明に、あらゆる方面の仕事を点検整理し、最も後悔のない方向ですべてを処理して行きたいと考えています。
猫の飼い主として。国文学者として。教師として。板坂家の一員として。大切な友人知人を持つ者として。「いたさかランド」の主催者として。「むなかた九条の会」の一員として。