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かいぬしの、あおいとり(カツジ猫)

みなさん、こんばんわ

うしろに、かいぬしの、あしがかたっぽうつってるけど、ごめんな。
「このかお、いいやん」と、かいぬしが、いうもんだからさ。

ぼくの、だいせんぱいの「きゃらめる」さんのめいにちが、ちかいです。
 かいぬしは、「はるはすきだけど、かれのことをおもいだすと、かなしくなる」
といって、このじきになると、おちこみます。
 きゃらめるさんが、しんだのは、にじゅうよねんまえだぜ。
 いいかげんに、わすれろよ。

ていうか、さすがに、きがゆるんだのか、
きゃらめるさんがすきだった、「かわはぎ」を、まいとし、にて、そなえるのに、
ことしはうっかり、かうのをわすれていて、
きょう、まちにいったとき、でぱーとの、じょうとうのさかなのうりばで、さがしたけど、
さいきん、かわはぎはとれないそうで、どこにもなかったみたいです。

かいぬしは、がっかりして、
「でも、もう、にじゅうよねんだからな。
あいつも、とっくに、うまれかわって、はんさむな、いけめんになって、
かわいいおんなのこを、くどいてるかもしれない。
『かわはぎ? なにそれ』とか、わたしの、おそなえをみていいそう。
そろそろ、きにしなくていいのかも」などと、
じぶんを、なぐさめていたようです。

そうしたら、かえりみちに、よった、ちかくのすーぱーで、
たった、ひとぱっくだけ、まごうかたなき、「ばとう(かわはぎ)」のきりみがあって、
「ああ、『あおいとり』は、おうちのちかくにあったのね」と、
わけのわからんことをいって、うかれながら、かえってきました。

そのぱっくを、たいせつそうに、れいぞうこにしまいながら、ぼくをみて、
「なあ、かつじ。さいきん、にゅーすをみていると、
はちじゅうにさいとか、そのくらいの、ななじゅうななさいのわたしと、
あんまり、としのかわらないひとが、ばんばん、しんでるよ。
 と、いうことはさ。
 わたしが、がんばって、おまえよりあとにしんだとしてもだよ。
 いま、じゅうよんさいのおまえが、にじゅっさいいじょういきたとすると、
 もちろん、いくらでもいきていいけどさ、
 とても、きゃらめるみたいに、おまえがしんだあと、にじゅうよねんも、
おまえのすきな、『ふく』を、そなえることなんかできそうにない。
 そもそも、ひゃくさいすぎて、そんなことしてたら、
わたしは、ただの、ばけものやん。
 だから、いいかい、しんだら、すぐに、にんげんにでも、ちょうちょにでも、
すきなものに、うまれかわって、げんきに、いきていくんだよ。
 わたしのことは、わすれていいから」と、いいました。

いわれなくっても、そうするけどさ、
なんかいかは、「ふく」をそなえてもらってからでもいいかなと、
ちょっと、おもったりしています。
 そのくらいは、かいぬしもまだ、ぼけないでいるんじゃないかな。
 おかねも、きっと、まだ、すこしは、あるだろう。
 「かわはぎ」と「ふく」を、ならべてそなえるぐらいにはさ。

そんでさ、これが、きゃらめるさん。
 「はくりょく、あるだろ」と、かいぬしは、いっています。

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カツジ猫