そうそう、あと一つ

◎昨日ここに書いた「国学の他者像」というのは、清水正之さんの本でぺりかん社から出ています。それで、昨日書き忘れたのですが、契沖の書いた文章の引用で、「人間も虫もそんなに変わらない」という見解があって、契沖はいいなあと思ってしまった次第です。私は「人間に生れるのが幸福」と頭から決めつける発想が多いのに、どうもなじめなくて、台所のタワシの方が幸福かもしれないと、なぜ思えないのだろうと、「動物登場」の本の中で書いたことがあるのですが、契沖のように、それと似た感覚を持っている人がちゃんといるのだと思うと、親しみがわきますね。

◎カツジ猫は今日私の上等のさしみを、もっともっととせがんで、あらかた奪いました。私はほとんど大根しか食べませんでした。

その前に夕方買物から帰って、家の前で荷物を下ろしていたら、メガネのおじさんがかわいい犬を連れて散歩して、前を通りかかりました。思わず「かわいいですね」と声をかけたら、「ありがとうございます」と言われて、「こちらは何かされているのですか」と尋ねられました。私が二軒の家に名前をつけて、それを表札に出しているので、皆が喫茶店とまちがえます。
「いやいや、もう、フツ～の家です」と笑うと、「すみません、もう一つ聞いてもいいですか。何を飼っておられるのですか」と言われました。カツジ猫のための金網小屋のことです。「あはは、もう、思いっきり、ただのネコです。ときどき出ているから見てやって下さい」とお答えしました。「鳥でも飼っておられるのかなと思ってみていました」とのことで、やはり前を散歩する皆さんは、気になっておられるのですね～。（笑）

◎今日、レポートを出しに来た学生たちとちょっとおしゃべりしていたら、「先生、恋はもうしないんですか、どんな男性が理想ですか」と聞かれて、「もうこうなったら、どんなんでもいいわ」と言ったのですが、何となく陽気な気分になって、いいオトコの出ている映画でも見に行こうかとか思っています。
「○○学科の××先生とかいいですよ～」と、具体的に推薦してくれたけど、う～ん、昔は仕事も恋もやる気まんまんだったのに、最近本当にいろいろ守りに入りすぎだな～。いかんな～。