最悪なコラボ。
◇昨日だっけ、毎日新聞を開いたら、「南京大虐殺」という文字が見えて、最近このことばを使うのは珍しいなと思ったら、これが世界記憶遺産になったのらしい。
沖ノ島の世界遺産問題が考えただけで憂鬱なので、最近世界遺産というといい印象がない。しかし、この件については、被害者の人数に諸説あって確認できないからって、事実そのものがなかったように扱われるのが、不安で不快だったから、こうやって公認確定されたことは歓迎する。それにしても毎日新聞が、このことを「また中国が勝ち誇るだろう」的な観点からしか報道していないのは、何とかならないもんなんだろうか。
私がこの問題について一番感じるのは、仮に「なかった」説を最大限信じるにしても、まったく何ひとつなかったとはとても考えられず、ということは何がしか残虐行為をした兵士は存在するはずで、その人たちだってはるばる外国まで行ってそういう行動をするに至ったのは、加害責任もあるだろうけど、やはり被害者でもあるわけで、「そんな事実はない、嘘っぱちだ」と片づけてしまうのは、その人たちに対しても残酷だということだ。その人たちが外国の市民に対してした行いについては、少しでも日本を愛するなら私たち国民が責任をとらなければ、現にそういうことをした人たちが救われないし、浮かばれない。
私は見そこなったが、ちょうど最近NHKが、それらの元兵士たちの証言をもとにしたドキュメントを報道したようで、そういうことを共有することが、被害者はもとより加害者になってしまった人たちへの、何よりの救いだろう。
「そんなひどいこと、日本人がするわけがない」と否定しかしなかったら、そんなひどいことをした日本人を孤立させ切り捨てることにしかならない。
それと、以前Kumikoさんのツイログで、性犯罪か痴漢に関して、「そんなことはしていない、と、そんなことして何が悪い、がセットになっている」反応の罪深さを指摘していたと思うが、南京大虐殺や従軍慰安婦なんかもまさにそれで、「やってない」と主張する人たちのほとんどが「やって何が悪い」という感覚でいるとしか見えない。それだけ中国人や韓国人を嫌いでさげすむのなら、虐殺して性奴隷にして当然と、そういうことした人たちを賞賛し英雄視するなら、一応わかるのだけど、そうじゃないのが、すごく薄気味悪い。
これは、この前からの国会で、首相がとっている態度とも共通する、本音と建前の最悪な組み合わせと同じで、その醜悪さが見てられない。
◇石田純一さんに、国会前のスピーチが原因でいろんな圧力がかかっているようだ。この際声を大にして言っておきたいが、彼の「不倫は文化」発言はマスコミのでっち上げで、そういうことは彼はまったく言っていないという。
あのスピーチは私も動画で見てびっくりしたぐらい、熱がこもって明確だった。あんなにきっぱりと言うべきことを言った人を、絶対に見殺しにしてはいけないと痛感する。
http://lite-ra.com/2015/10/post-1572.html
◇毎日新聞の川柳欄が、最近何だか自主規制気味で、こういう文芸はお上にたてついてなんぼのもののはずなのにとイライラしてたが、昨日は突然「いわゆると断固で出来た安保法」「ならぬものならぬと言えぬ法制局」「ねじれてた方がよかった国会は」「次選挙2度と間違いいたしません」「多数決なんでも出来ます違憲でも」「丁寧な説明聞かず会期終え」「責任はだれにも無くて稼働する」などの句がずらりと並んでいて、ちょっと安心した(笑)。
◇先日、田舎の実家に帰って、残していた衣類を整理した。帰る途中で電話した友人が来て、手伝ってくれた。二人で近くのファミレスで食事したとき、外をウォーキングみたいな集団が三々五々通り過ぎるので何かと思っていたら友人が、「行橋から別府まで100キロを徒歩で歩こう、というイベントの参加者じゃないか」と言った。老若男女いろいろで、ゼッケンの文字が4000台とかすごい数字で、ものすごい参加者なんだなあと言い合っていたが、その時はまだ夕刻で明るかったのに、夜中近く仕事を終えて、友人が車で大分に向かって帰ったあと、電話してきて、「まだ途中だけど、道の横を、例の一行がぞろぞろ歩いてる。夕方見た人たちは先頭集団だったんだろう」と言う。私も見たくなって、それからしばらくして出発したら、本当に大勢の人が歩いていて、つけているライトが蛍の群れのようだった。
友人はその人たちを追い越すかたちになり、私はすれちがう方向になる。最後尾がどこなのか見たくなって、いつもの近道ではなく、10号線を走って行くと、途中に休憩所などがあって、人が大勢たむろしていたりして、どこまで行っても終わりにならない。私も路傍に車をとめて、もう帰り着いた友人に「最後尾、まだだよー」などと、しょうもない報告をしていたら、ようやく誰もいなくなった。それにしても、別府までの道路には淋しい山道もあるのに、中には数百メートルおきに、一人ずつ歩いて来る人もいて、追いはぎはいないにしてもイノシシぐらいに遭遇しないものなんだろうか。まあ、主催者側でも、しかるべき安全対策はしているのだろうが。
友人の話では、以前にも昼近くに別府の町を歩いている、この催しの参加者らしい人たちを見たことがあるから、最後尾が到着するのは翌日の午後ぐらいじゃないかとのことだった。気が遠くなるような話だが、見ていても、どこか不気味でスリリングな雰囲気がただよっていて、ちょっと参加して見たくもなった。
◇昨日今日と、9条の会や戦争法廃案をめざす実行委員会の会合で忙しかった。年末まで予定がぎっしりだが、もう今日は遅いし、その報告はまた明日に。
人のふんどしで相撲を取るようで何だが、いつものこちらで、全国の動きは確認しておいていただきたい。貴重な情報が満載です。
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