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老人力。

◇キャラママさん。
「テルマエ・ロマエ」大ヒットしそうですね。セットと俳優陣の豪華さもさることながら、それに負けない骨格もそなえた、おふざけ映画というのはよいもんです(笑)。

あのおじいさんたちが、ささっと風呂を建設するのはあり得んと思う人もいるんでしょうが、田舎の年とった大工さんて、あのくらいやりかねませんよね。

ところで、以前「カールじいさんの空飛ぶ家」のラストに関してや、「仮面の男」のラストに関してやのネットでの感想で、「年とった人と仲よくなって味方になっても、すぐ(死んで)いなくなってしまうから」あんまりハッピーエンドって気がしない、みたいなのを読んだ覚えがあります。
わからんでもない気がして、でもわかっちゃないなとも思ってちょっと笑っちゃったのだけど。

私なんか、その昔「グラディエーター」の感想でさ、主役の彼が心おきなく奥さんや老皇帝を愛することができるのは、死んじゃってるからなんじゃないのーと言ったりして、多分見てたパソコンの向うの全員近くをずっこけさせたんじゃないかって思う前歴があるからなー。

つまり私の、超個人的な趣味だと、ずっと永遠につきあえるというのも大変なもので、最高のものを与えあって相手が死んでしまったら、あとは一生その思い出を愛しときゃいいのって、けっこう楽勝だなって思ったりするんですよね。
あ、そういう点では今はやりの年の差婚もそうなのかしらん。私は自分がほとんど幼児の時から相手の男は年下好みだったんで、年上の男性っていうのは今も昔もほぼ眼中にないもんだから、考えたことなかったけど。

友人でも恋人でも家族でも、すごく楽しくつきあって、別れが来ると悲しいとか淋しいとかもそりゃあるけど、それと同時に何となく、「終わったー、無事にすましたー」って両手をつきあげて、のびのびしちゃう気分がどっかにあるのよね。下手すりゃ自分が死ぬ時も、そんな気分になりそうな気のするとこが恐いけど(笑)。

…なんて言うのは私の趣味でどうでもいいけど、それをさておいても、どんなに短い期間でも相手が老人でも、パワーをもらうとそれが永遠に一生や二生ぶんは余裕で続く力になることはあるんですよ、ほんとにもう、いくらでも。だから心配いらないんだってば、カールじいさんや三銃士と親友、盟友になった彼らのことは。

まあさ、今回はあんまりそんな感想は見ませんが、老人力への疑問みたいなのは。そりゃそもそも時空をかける話だからと言えばそうですけどね。

◇ほんと「悪女について」の沢尻エリカは、なかなかよかったです。変に彼女の経歴とタイアップ?させようとするような演出が、ちょっと目ざわりだったけど。そんなことしなくても、かくし味で十分それは生きるのに(笑)。
私はもともと、よく知らないけど彼女の物議をかもしたインタビューでの発言も、どこが悪いのかわからなかったし、だいたい俳優の現実の性格やモラルになんか関心ないし。しかしまあ、あれですよね、「悪女について」のヒロインなら、もっとうまく切り抜けたんだろうから、そこは沢尻さんの方がずっと正直で誠実なんだろうか。

それはさておき、キャラママさんと同じく私も、彼女の外見や演技は作者の有吉佐和子さんがご存命でごらんになったら、大喜びされたんじゃないかって思うぐらいイメージ通りに見えたなあ。
もうそんなこと覚えてる人どれだけ生きてるんだろと思うぐらいの大昔、まだ白黒(モノクロと言え)テレビだったころ、「日真名氏飛び出す」っていう、ちょっとふしぎな感じのドラマが放送されてて、それに出てくる影真理江って、きれいな女優さんがいた。彼女たしか脳腫瘍かなんかで若くして亡くなって、週刊朝日が「アパートの部屋でひとりで病に耐えてた彼女を想像するとつらい」って記事を書いてて、いろんな意味で私「そうか?」と思ったんだけど。

有吉さんは「悪女について」のヒロインを、たしかこの人を(外見だけど)イメージして書かれたんじゃなかったっけ。
あ、ちがったっけ。それは「私は忘れない」のヒロインだっけ。
影万理江さんは清楚なかわいい女優さんだったけど、沢尻さんの感じはいろいろと、もっとはまってた気がする、あの役に。
でも一回じゃ短すぎたよな。いっそ連続ドラマにしてほしかったよ。以前一回やったことあるんだよね、たしか。週刊朝日の連載と同時進行っていう新企画で。

◇はあ、憲法記念日っていうのに、こんなしょーもないことばっか書いてていいんだろうか。キャラママさん、「むなかた九条の会」からのお知らせでもあったら、どうぞよろしくお願いします。

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カツジ猫