貫禄
◎ゆきうさぎさんが、田舎の実家にいた、お母さまの飼い猫のモモちゃんを連れてきました。しばらくわが家で預かります。
長い車の旅で疲れているか、慣れない環境で緊張するかと心配していたら、モモちゃんは自分用のへやからするりと出て、家中を歩き回り、台所でシナモン猫と遭遇。しかし、おたがいにさほど驚かずに見つめ合い、モモちゃんはゆうゆうとシナモンのエサ入れに近づいてエサを食べました。
近づいてきたシナモンと顔をよせあい、においをかぎあい、たがいに「ふううう」と脅かし合って、シナモンは離れて行き、モモちゃんはゆったりとエサを食べて引き上げました。
そのあと、モモちゃん用の部屋にとじこめましたが、格子戸ごしに二階に住んでいるグレイス猫や居間のシナモンが見えるのに、別にあわてる風もなく、モモちゃんは自分のエサを食べ水を飲み、さっき見に行ったらトイレもちゃんと使って、毛布の上で寝ていました。
◎下の新しい家を独占しているくせに、その自分の家でもおっかなびっくりで、いつもぴりぴりしているカツジ猫に比べると、モモちゃんの落ち着きぶりは、もう大姐御というしかないような貫録で、あれだけカツジをバカにして、近づくたびにひっぱたいていたシナモンの、あっさり一目おいた様子にも、ただもう感嘆するばかり。
モモちゃんは、年をとって、きれいですが小柄でやせているのに、あの威厳と迫力と、恐いものなどなさそうな悠然たる態度は、いや~もう本当に身につけたい、見習いたい。(笑)
とにかく、ゆきうさぎさんと二人でほっとして、今からお茶でも飲むことにします。
シナモンも、かんづめを開けてやったのを食べて、落ち着いているようです。
◎ところで、あいかわらず、どこにいても不安げなカツジ猫は最近ときどきまた私の手をかみます。かまれると私はすぐ手を後ろに回して「あ~、手がなくなっちゃった。カツジが食べちゃった」と言うのですが、そうすると、やつは、目をまんまるにして不安そうに私を見つめ、後ろに回って手を探そうとします。その様子がバカすぎて、かわいすぎて、私はソファの上で転がって笑うので、きっと教育的効果はゼロですね。
こいつも年をとったらシナモンやモモちゃんのように、落ち着くのでしょうか。あまり期待はできませんね。故キャラメル猫なんか、子猫の時から、もっとゆうゆうとしていましたから、こういうのはきっと生れつきなんでしょう。
◎この前の夜、玄海原発停止を訴える原告団の会議に顔を出したのですが、東日本から避難してきているお母さんたちの話が切実でした。群馬の館林から避難して来られた方は、子どもの体調が目に見えて悪くなったので不安でならず、避難を決めたとおっしゃっていました。
「それは放射能かストレスかわからないのですか」と私が失礼な質問をすると、お母さんは「放射能のせいだ、とはっきりわかることは現時点ではないが、それがわかるのはずっと先で、わかった時はもうとりかえしがつかない」とおっしゃっていました。まったくその通りです。
他にもいろいろ興味深い話を聞きましたが、また書きます。