すずめ。
◇オール宗像の会議が終わって帰って来て、上の家の猫たちにエサをやりに行ったら、また二匹ともよく寝ていて、白黒猫のマキのいびきが聞こえていた。明日の朝、一番で行くことにして、そうっと戻って来た。
昨日衝動買いしたスズメのぬいぐるみは、祖父が昔、目白やうぐいすを飼って、家じゅうの廊下にかけていた鳥かごが、一つだけ残っていたのに入れて、クローゼットの窓においた。でも、針金製のおしゃれなかごに入れて壁にかけた方が、オブジェとしては面白そうな気もして、まだちょっと迷ってる。まあ明日ゆっくり考えるとしよう。
そんなこんなでクローゼットにいたら、カツジ猫がやって来て、床から寝台に上がろうとして、前足をかけるのだが、それから身体を持ちあげられず、大きな目をくりくりさせて、必死の形相で、ようやくかき上がって来た。上から見ていると、その必死さと途方にくれている様子が、昔、小学生のころ、どうしても鉄棒ができなかった自分を思い出して情けないやらかわいそうやらだったが、こいつ本当に猫なんだろうか。ようやく上って来たら、今度は下りるのに手こずっていた。大丈夫なのかねえ。
実は一昨日の夜だったか、久々に記憶に残る夢を見た。私は広いガラス戸のある大きな家のへやにいて、そこは自分の家なのだった。外を見ると、海の波が遠くの方まで引いていて、沖までずっと、波の模様を残した白い砂が広がっていた。戸を開けて外に出ると、月が明るく砂を照らしていて、いい気分で走ったり転がったりして沖の方まで行って遊んでいると、家の方からカツジ猫が走ってきて、二人でいっしょに、かけ回って遊んだ。沖のほうでは、浅い水が残っていたが、その水もあたたかで快適だった。
そうこうする内、よその猫らしい猫たちが数匹、家に入りそうにしていたので、あわててカツジをかかえて戻って、ガラス戸から入ろうとしている一匹を押しのけながら、カツジを押しこんで自分も何とか入れそうになってるところで目がさめた。
猫たちを閉め出すと言っても、外も快い夜の浜辺で、そんなに意地悪なことをしたわけでもなく、猫も別に恐いとか荒々しいというわけでもなく、私は力と陽気さに満ちあふれていて、元気に楽しい夢だった。家の中にも外にも人はまったくいなかったのが、さすがである(笑)。
この夢で一番何となく笑うのは、砂丘を飛び越えて走って来るカツジ猫が、遠目にもそれとわかる、カツジ独特の走り方をしていたことで、説明しようとしてもできないが、とにかくカツジの走り方なのだった。前足をたたきつけるようにして、お尻をふって、とっとこととやってくる足どりが、たしかに彼だとすぐわかった。
◇明日からは少し寒さもゆるむらしい。それどころか四月なみの陽気になるって話もあるから、頭をかかえている。
鏡餅をかたづけたので、置き床の前に椅子をひとつ移動させて、ストーブをおく場所を作ったばかりなのだが、しばらく出さなくてすみそうだ。鏡開きと言えば、おかげで餅が山ほどあるので、せっせと食べなければならない。