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元歌?のイメージ(水の王子覚書17)

「沖と」が完成しました。我ながらものすごい速さでした(笑)。最後に近いイラストの三人と一匹の姿は、そのまま今の私です。

冗談はさておき、この作品について語りたいことは、本編以上に山ほどあるのですが、しょうもないことから話しますと、灯台の中で人々が歌う歌は、これまでの巻に登場したもの(「都には」「村に」などの)もありますし、適当に即座にでっちあげたものもあります。ただ、その中のいくつかは、私の中に既存の有名な曲のイメージがあって、歌詞だけ適当にでっちあげたものです。
 メロディーを思い浮かべながら読んだらまた面白いかなあとか思って、びびりつつ、ちょろっとご紹介を。

ニニギが歌う(かわりにサクヤが歌った)タカマガハラの戦いの歌は、こんなイメージでした。

サクヤが歌う(ここでは男たちがかわりに歌う)のは、映画「会議は踊る」の主題歌で、こちらはもともとの映像つき。他にもいろんなバージョンを。

 

老女が川辺で歌ってたと皆が思い出してるのは、シャンソン「私のアルベール」。昔むかし、NHKがのど自慢の決勝戦を「クラシック」「民謡」「ジャズ・シャンソン・歌謡曲」の三部門にわけてやっていて、その常連で、毎年この歌を歌う若い女性がいて、母は「この人はきっと勉強してプロになるよ」と太鼓判を押していましたが、その人はそういう道には進まれなかったようで、母はちょっとがっかりして、「あの人どうしてるかねえ」と、ずっと後まで言ってましたっけ。そう、そのころののど自慢って、めっちゃ格調高かったんですよ~。で、まあ、幼い私もこの歌をつい覚えてしまってたわけ。いやもう、小説って、どういうはずみで、そういう記憶のかけらからでっち上げるかわからなくて、だから私は専門分野の国文学の研究で、作者の出典研究なんて恐くてようせんかったのですよねえ(笑)。

あ、イラストは間に合わなかった最終章の「船上の人々」。出版の時は加えるかも知れません。

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カツジ猫