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ぶふふ

最近意味不明のタイトルが多くてすみません。

ようやっと、ちびちびですけど、上の家を片づけ始めて、ずっと前からそのままにしていたダンボール箱の中をひっくり返したりしていたら、とっくに忘れ果てていた珍しいものがいろいろ出て来て、これがいつ片づくのか絶望的な気分になるより先に、パリの蚤の市か東南アジアのバザール(どっちも知らんけど)に迷い込んだようで、楽しくておかしくてしかたがない。いや、笑っていられない状況なのはわかってるんだけどさ。

とりあえず、今朝一番の掘り出し物はこれよ。ダンボールの底から現れて、ていねいにぷちぷち紙で包装してあって、これは私は買ったまま開けてないなとすぐわかったんだけど、紙越しに見える色も手でさわったかたちも、何だか全然見当がつかない。

おっかなびっくり包装を破いてみたら、こんなのが出て来た。

なかなかしっかりした、いい作りだが、何を思って買ったのか、さっぱりわからない。
 買った場所だけは思い出した。叔母の遺した会員権で年に数回泊まりに行く由布院の古いホテルの近くにあるいろいろ面白いものを売ってるインテリアショップだ。他にもいろいろなものを買って今も使っている。そこで買ったにちがいない。おぼろな記憶も何となくある。

しかし、何にしようと思ったんでしょう。まさかと思うが、まだ大学に在職中で、研究室のドアの前に在室を知らせるために買ったんだろうか。しかし、そういうグッズは別にあったはずだから、どうなんだろうな、うーん。

なかなか、かわゆらしいので、どっかで使ってみたいのだが、何しろ今は家が散らかりすぎていて、いいアイディアが思いつけない。どなたか、ものすごいどんぴしゃりの使い道がある方がいらしたら、教えて下さい。着払いで送りますよ(笑)。

昨日は忙しい合間を縫って映画「教皇選挙」を見て来た。まあ、展開も結末もある意味型どおりだったけど、アクションもベッドシーンもキスシーンも皆無、舞台劇さながらに場面も単調、俳優も若者や女性はほぼいない、子どももいない、動物はカメだけ、というすごい設定なのに、映像の美しさと重厚さ、演技の深さと見事さで、まったく退屈させないし満足させるのがものすごい。実際の教皇選挙やカトリックの実態がどんなものなのかは知らないが、対立や葛藤や裏切りやかけひきも、まるでそのへんの村議会クラスの単純でわかりやすい図式で、教理問答とか神学的な哲学とかは、まるっきり出て来ないのが、安っぽいけどわかりやすくて、誰でも楽しめるようになっている。

昔もう題名も俳優も何もかも忘れ果てた、こういうカトリックの内部を描いたような映画で、教理や解釈についての問答がものすごく迫力があって恐くて身にもつまされた。それと比べてしまうからかもしれない。本当にフジテレビの内紛や大統領選挙とどこがちがうのかというぐらい、カトリックの最高峰の人事である必然性がない単純さだが、まあ映画としてはそこがいいのかもしれない。

なのでこっちも、つい思いきり俗っぽく日常によせた感想を言うと、前法皇は、あれだけ大事な地位にあるのなら、あんなにいっぱい宿題残して死ぬなよなー、仮にも宗教者でもあるのなら、いつ何時自分が死んでもいいように、きっちり物事を整理しておかんかい、あとの者の苦労を考えろと思ってしまった。まあさ、前にも書いたようにトランプやプーチンも自分が永遠に生きるかのように未来のことを決めまくってやがるから、大きな力を持っちゃうと、人は自分がいなくなったあとのことなんか考えないのかしらね。いや、名を残すとか後釜を作るとか、そういう風なことを考えられるのも、それはそれで迷惑ですけどさ。

とまあ、いろいろありますが、何だかこう、伝統工芸品を見るように目を楽しませる二時間ではありました。そういう点では見て損はないですけどねー。

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カツジ猫