ぼくと、こいのぼり(カツジ猫)
みなさん、こんばんわ
ぼくは、げんきです。
あたたかくなってきたから、すこし、けがぬけるようになりました。
かいぬしは、ぶらしをかけながら、
「それでも、としのせいか、あんまりたくさんはぬけないね。
こっちは、たすかるけどさ」といっています。
ぶらしをかけてもらうと、いたいときもあるけど、きもちがいいので、
ぼくは、ごろごろころがって、おなかのけも、すいてもらいます。
かいぬしは、ひるねしていましたが、ゆうがた、いちねんほっきして、
こいのぼりをたてました。
そのまえに、べっどにすわって、「ちゅーる」をひとさら、なめさせてくれました。
「これで、こいのぼりをたててやるなんて、われながら、
わたしは、てんしじゃないだろうか」といいながら、
きょねんとおなじところに、こいのぼりをたてていました。
ぼくは、このごろ、あまり、おにわにでません。
さむかったし、にわのきがしげったり、ふるいたなが、くさってこわれたりしていて、
あまりたのしくないからです。
「むかしは、おまえとこいのぼりの、つーしょっともとれていたけど、
もうこのごろじゃむりだねえ」と、かいぬしは、いっていました。
でも、きょうは、おてんきがよくて、あたらしくつくりなおしたたなに、
おひさまがあたっているので、ぼくはそとにでて、
かいぬしが、かいものにいくのをみおくりました。
「おっ、めずらしいことがあればあるもの」と、かいぬしはいって、
しゃしんをとって、かいものにいきました。
かえってきたときも、ぼくが、おなじばしょで、おでむかえしていたので、かいぬしは、
「まてよ、うまくいけば、ぎりぎりで、つーしょっとが、とれるかも」といって、
せまいにわの、むこうまでいって、なんとかしゃしんをとって、
「やったやった」と、おおよろこびしていました。
これがその、しゃしんです。ぼくがどこにいるか、わかるかな?
「ええしゃしんや。おまえがしんだら、これをひきのばして、かべにはろう」と、
かいぬしは、うかれています。
てまえにみえる、かきのえだは、かいぬしが、いなかのいえからとってきた、かきを、
たべたあとで、たねをうえたら、おおきくそだって、
かいぬしのにばいぐらいの、たかさのきになったのです。
きょねん、はじめて、みがなったけど、あまくなかったので、かいぬしは、
どうしたら、あまくなるのか、かんがえているようです。
かいぬしは、「きょうは、おまえのすきな、ふくのおさしみをかってきた。
めのたまが、とびでるほど、たかかったけど、つい、ちまよって、かってしまった。
こどものひの、ごちそうにして、あしたのあさ、ゆっくりたべよう」と、
さっき、ぼくにいいました。
もったいぶらないで、さっさとだしてくれたらいいのにな。
さしみは、あたらしいほうが、うまいんだぞ。