ぼくの、へんがお(カツジ猫)
みなさん、こんばんわ
かいぬしは、きょうもせっせと、にわのかたづけをしています。
もっこうばらとか、つつじとかが、きれいにさいたので、
やぶをきりひらいて、おとなりや、うえのとちのいえのひとに、
みせびらかしたいらしいです。
「ちがうったら。すこしでも、まわりのいえのひとたちにも、
めをたのしませてほしいのよ。
おはなも、そのほうが、うれしいでしょ」と、
かいぬしは、いいわけをしています。
ぼくは、いえのなかで、いちにち、ねています。
ちょっと、たいくつです。
けさ、かいぬしが、おふろばにいったので、
みずをのもうとついていったら、
「おせんたくをしに、きただけよ。
おふろは、またこんどね」といわれました。
ごはんのときに、わけてくれるおさしみは、
「さいきん、ふくが、うってないのよ」といって、
かわりに、「ばとう」とか「まとう」とかいうのをかってきます。
これはわりとおいしいから、ぼくはたべてやります。
「わりとやすいから、たすかるわ」とかいぬしはいっていて、
「でもほんとうは、わたしは、さばとか、あかみさかながすきなのだけど、
おまえとわけるから、ずっと、ありつけない」とぼやいています。
ぼくは、さばなんか、きらいだい。
「まえのかいぬしさんは、さばのかんづめもたべます、といっていたのに、
いつから、ほうしんが、かわったんだい」と、かいぬしはいうけど、
そんなむかしのこと、おぼえてないもんね。
かいぬしは、いえのなかも、すこしずつはかたづけているらしいです。
きょうは、うえのいえのぶつだんのまえの、はこのなかの、
すてるよていの、しゃしんのせいりをしていて、
ぼくの、へんなかおのしゃしんを、なんまいかみつけて、おおわらいして、
「たまには、こんなのも、みなさんにおみせしよう」といって、
いんさつしていました。
「おまえがしんだら、かわいいかおのだけじゃなく、
きっと、こんなしゃしんもみたくなるよね。
そうなると、これもとっておくか」といっていました。
そんなだから、へやはちっとも、かたづかないんだい。にゃん。