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大晦日の猫

ゆうべ、真冬用のコートと帽子で重装備して、駅前のポストまで年賀状を出しに行ったら、途中の街路の植え込みで、黒猫が一匹哀れっぽい声で鳴いていました。飼い猫かもしれませんが、この寒さの中、ノラ猫たちはどうやって夜を過ごしているんだろう。
「猫はどこかに暖かなところを必ず見つけるから」と、亡母がよく言っていたものでしたが。

奄美の世界遺産のために猫を駆除するという、私がますます世界遺産を大嫌いになる計画は、うまく行っていないようです。捕獲された猫は現時点では少なく、殺処分された猫は今のところゼロ。でもこれは、この計画に反対する皆さんが必死で譲渡活動などを行っているからです。その報告をごらん下さい。

その一方で、無責任な餌やりが、結局猫にとっても不幸な状況を作っていることを、ひしひしと感じます。
私は今朝、燃えるごみの回収後の、網を片づける当番のノルマを終わって、次のお宅に引き継いだのですが、近所でも家々の庭先に猫撃退のグッズがあって、皆さん糞害に困っておられる様子がわかります。
昨日のこの欄でも書きましたが、私もしつこい糞害に悩まされた結果、猫や動物に対する愛情が、こう簡単に消えるかと自分でも情けないほど、消えてしまいました。

猫に餌やりする方の多くは、むしろ猫のことをあまりよく知らない、好きでもない方が多いような印象を受けます。だから、餌はやるけど、去勢や避妊をするほどなつかせることはない。そういうことは不自然でひどいと思っているのかもしれない。
だから、猫は際限なく子を生むし、親猫は必死で育てます。だから一年もすると倍以上に数が増え、あっという間に数十匹になる。当然、糞害の被害も増えます。

昔も猫の放し飼いは多かったし、糞害はあったけれど、一軒一匹ぐらいなら、何とか近所も我慢できる程度の被害だったと思います。猫のことをよく知らない人が、避妊もせず、トイレも作らず、餌やりを続けると、近隣全部が、猫嫌いになり、ひいては虐待も起こりかねません。虐待する人への共感も生まれかねません。

無責任な餌やりをする人は、そうやって周囲に猫を憎悪する人を増やし、猫にとって危険な環境を作り出しています。
地域も自治体も、このような問題に取り組むことを積極的に考えてほしいと思います。

ところで、そんな中、去年私が庭に居た子猫を拾って育てて、婿入りさせたおうちから、立派な写真が送られて来ました。うちから婿入りしたのは写真の黒猫くんの方です。
私が彼らを拾って育てたのは、一匹でも不幸な猫を増やしたくなかったからでした。こうやって、先住猫のきじ猫さんと幸せそうにしている写真を見ると、本当に、無責任な餌やりをしないで、一匹ずつをこうやって幸福にすることを、めざしてほしいと思います。

しかし、本当にでかくなったなあ。もうお姉さんを追い越しそう。ちなみに、彼はヒマラヤの山の名をとって、ジュンガちゃんと名づけてもらっているのですが、ご近所の皆さんからクロちゃんと呼ばれまくって、もうそっちの方の名にしか反応しないのだって(笑)。

そして、昨日の夜に道で鳴いてた黒猫さんも何だか似ていたのですよねえ、彼と。今ごろどうしているんだろうか。

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カツジ猫