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進化するカツジ(笑)

◎この前、上の家から私が戻ってくると、下の家の庭(金網つき)で遊んでいたカツジ猫が、私を見てうれしかったのか、妙にハッスルして飛び回るがいなや、いきなり金網をわさわさと上の方までよじのぼり、よく自動車の窓ガラスに中からはりつけてあるぬいぐるみのように、巨大な毛のかたまりが金網の上の方に、ぺたっとこちらむきにはりついている状態になりました。

思わず「わっ、カメラ!」と思いましたが、そんなものあるわけもなく、それより自分で下りられるのかい、その高さから、と心配した私をよそに、カツジは身をひるがえして、中の運動用の木の棚に飛び下り、大きなしっぽをはためかせて走り去りました。

あいつにあんな運動神経があったとは、と、しばし呆然と感激しましたが、そのすぐあと、刺身を催促していて台所のテーブルから脚をふみはずして、こてっと落ちていましたから、何だか実にこいつのことはわかりません。

◎何日か前には、帰って見たら家の中で何やらどたばたしていて、見たら大きな蛾をつかまえて、もてあそんでいました。
逃がしてやろうと思いましたが、どうやら蛾はもう死んでいるようで、見ると床の上に庭の草も散らばっていて、曲がりなりにも彼は狩りをして草の中にいた獲物をつかまえて、草ごとくわえて意気揚々と家に入ってきたのだろうと想像できました。

でもその後で、吐いていて、吐きだしたかたまりを片づけていたら、何やら蛾を彼は食べていたような。獲物をとらえて、よくよくうれしかったのだろう。

◎夜はノラさんと金網ごしにけんかしているような声もしたし、どうやらこいつは、ちょっとだけマッチョになったのかもしれません。
毛のぬけるのもおさまって、今は夏毛になっているのか、少し小さく見えます。自分でもせっせと身体をなめてお化粧しているので、妙にさっぱりすっきり、小ぎれいに見えます。

◎ゆきうさぎさん

西日本新聞の世論調査では、96条を変えないでいいという意見が初めて、変えた方がいいという意見を上回ったそうです。

私は安倍首相が破竹の勢いと言いたいぐらいの雰囲気で、憲法改正を唱えていた数ヶ月前、「九条の会」の集まりで、「原発にしろ憲法にしろ、ああいった人たちは信念や確信があって言っているのではないから、どんなに強大な勢力に見えても、風向き次第でころっと変わる。事態はそんなに絶望的ではない」と言っていたのです。実際、世論がこうなると、首相はこの状況下でも参院選で憲法を争点にする気か、怪しくなってきましたね。

以前、彼が首相だった時もそうでしたが、マスコミがこぞって憲法を変えろと唱える中、何とかそれを食い止めたし、今回も大きな潮流の向きが少し変わりつつあるのは、私たちの力でそうしたのだという実感があります。本当に、時代を手で、指で、押しまげて来たような手ごたえをいつも、毎日、何十年も私は感じつづけて来ました。時代と世界は、私の腕が支えているという、理屈ではない、なまなましい感覚です。

ゆきうさぎさんのお母さまも、そのような実感を常に抱いて、生きて来られたのだと思います。ひょっとしたら、今の政治家や企業家よりももっと、未来や世界を考えながら生きる日々を送っておられたのかもしれません。
それは楽なことではないし、幸福なだけではないけれど、でもやはりこのような充実感をすべての人が味わえるようにするべきだと思うのです。世の中は自分たちが変えると、どんな無力で弱い人でも、誰もが思えるようになる世の中でなくては。

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カツジ猫