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市民連合講演会の報告(1)

今日の講演会は、まあまあの参加者で無事に終わりました。
「これが失敗したら大変」「どうしても会場をみっともなくない程度に埋めなくては」と、市民連合の人たちが必死で準備していたのを知っているので、何も手伝えなかったけれど私もほっとしています。

「高田健さんのような素晴らしい人の講演だから、会場は満員になって入れなくなるのではと早めに来たら、若い人はほとんどおらず高齢者連合の集会のようで」と質疑の時間に嘆かれた高田さんのファンとおっしゃる方の発言もあったのですが、それに対して高田さんが「ここにおいでになっている方々が大切でないとは私は思わない。私たちは自分たちのことをそのように卑下しない方がいい」とおっしゃったのには、とても安心し、深く感動もしました。

九条の会でも市民連合でも「若い人が来ないと」ということはよく言われるのですが、いつからか私はそう言うのをやめました。手術をし、入院し、病気を抱え、老老介護をし、年金ぐらしの苦しい生活の中でも、杖を突き足をひきずるようにして会場に来る高齢者の人たちに対して、「若者に来てほしい」ということばを投げつけるのは、あまりにも無礼です。はっきり言って今の私は、何だかんだでやって来ない若者よりは、たとえ明日死んでも今日来て下さる高齢者の方が、ずっと貴重だし大切だしありがたいです。

そもそも、今、参加してくれている仲間を尊重し大切にしないでおいて、よそから人が来るわけないですやん。今のメンバーに不満で、よそのいい人をきょろきょろ探している集まりに何の魅力があるって言うんですか。古女房を粗末にして若い女に目を奪われている男性じゃあるまいし。

それと高田さんは、民主党政権について、安倍首相が攻撃を重ねることについて怒っておられて、原発事故は歴代自民党の責任だし、その他にも民主党政権を評価すべきところはいろいろあるときっぱりおっしゃいました。それも私はとてもうれしかった。

高田さんがそう言われたとき、会場には一種の緊張というか、そうなのかな?と考えこんでいるような空気が流れ、ときどき、ひとりでにわいていた拍手は、その時は起こりませんでした。私はそれも、うれしかった。こういう講演で、皆が耳に快いことばかり聞いて、マッサージうけたように元気づいて帰るだけだと、私はいやだし不安です。違和感や抵抗感を少しはどこかで皆が味わうような講演でなければ、聞いた価値がない。

そもそも、野党連合を推進するのが目的の会でもあるわけですから、そういう不安や危なっかしさが、どこかに常に漂う会でもあるわけです。市民連合とは、そういう危ない橋渡りや綱渡りをずっとして来た集まりでもあるわけです。もろくて、はかなくて、こわれやすいけれど、それだからこそ、強いわけです。かつての自民党が持っていた、雑多さや複雑さや多様さが、市民連合や野党連合の中に今、生まれつつあるとさえ思いました。

講演にさきだち、国民民主党、社民党、共産党、立憲民主党の各党の代表者が、壇上に並んで座り、自己紹介とあいさつをしました。ここ数年、そういう試みは、ここ宗像でも主催者側は大変な気遣いをしながら築き上げられて来ました。それがもう、とても自然にできるようになっていて、終わったあとのフロアでも、代表者たちがしゃべりあっている、もうそういう、こなれた雰囲気になっているのにも、確実な前進を私は感じました。

質疑の時間が多かったので、いろんな意見が出た中に、れいわの山本太郎さんを意識した発言もいくつかあって、それにも高田さんは的確にていねいに答えられていました。各野党の人たちと、ねばりづよい、真剣な話し合いをくりかえして来た実績の重さが、自然と感じ取れて、たのもしかったです。また、それと同時に、れいわと山本太郎さんも、そういう方々の質問や発言を通して、参加されているようで、それもうれしかったです。

私は例によって、些末なことから話し始めてしまいました。各党の代表者や、高田さんの話のメインは、もっといろいろあるのですが、今日はここまでにして、少しずつ話して行こうと思います。

それともう一つ、嬉しい驚きがありました。
久しぶりに会った、社民党の竹内さんが、私が前にさしあげた、実家に残っていた特攻隊員の手帳について、いろいろ調べて下さった結果、宇佐市平和資料館の人の協力で、手帳の持ち主のことなど、詳しい情報がわかったそうです。このことも、また。

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カツジ猫