核兵器禁止条約シンポジウム
今日の核禁条約シンポジウムは、40人以上の参加で無事に終わりました。いやーもうコロナだし、あまり宣伝もできなかったし、今日は他の集会もあったようだし、大丈夫かと思っていたのですが、まあよかったです。私と共同代表の谷本先生も条約参加国が小国が多いけど、大国はこういうことはできないから当然であること、核兵器はもはや兵器ではなく、抑止力にもなりようがないことなどを、政治学専門の先生ならではの格調の高さで最初にあいさつされました。講師の高橋さん、パネラーのお三方も、それぞれ、いろんな立場からのこれまでの活動の歴史を報告され、宗像という地域を中心とした平和を守る地道な活動の歴史が浮かび上がるようでした。
まあ皆さん、ひかえめで内容が充実している分、ちょっと地味だったかもしれないけど、変に景気がよく、演説慣れしている方の話とは、またちがった頼もしさと確かさがありました。
フロアからの発言は、その代わりに皆さん熱っぽく、80代の方々から、声が小さいと聞こえないからもっとマイクをうまく使えとか、回りは老人ばかりだから、もっと若い人の参加をとか、気合のこもったおことばが多かったです。また、北朝鮮や中国の核武装、それに対抗するイギリスの核武装などについての世界情勢の警戒をうながす声などもありました。市議会や市長へのいろんな声も聞けました。
最近、自公政治があまりにも質的にグダグダなので、ほめことばにもならない、ただの自己満足になっちゃいそうなのでいけないのですが、このごろこういう催しを開くたびに、かわされる議論や発言の内容の豊かさ、質の高さ、品格の高さ、志の高さ、発言者の生きてきた歴史、めざしているものの上等さは、国会や各自治体の議会の議論より、どう考えても高尚だと思わないではいられません。こういう人たちが戦後を支え、今の日本もかろうじて支えているのだと思うのですが、知らんぞもう、ほんとにいつまで続くのか。
ただ、たしかに、まじめすぎて、疲れるというのはあるかもしれないよねー。でも、もう中身のないのに面白おかしく何とかかんとかごまかしながら、人をのせて行くようなのには、そろそろ飽きてもいんじゃないかなーとも思うんですよね。
圧迫骨折でコルセットしたままの80代の方も、こういうのには参加しないとと言って出て来られているんですよ。鬼気迫るとまでは言いませんが、もう本当に皆さん迫力がちがう。そして、100円、200円とカンパをして下さっている。「デモや集会に金をもらって参加してるんだろ」とか、考えつく人たちには想像もできないんだろうなあ。平和のために、未来のためにと自分をなげうって来られた、この人たちの気概や気骨は。
皆、ある意味では無名の人たちです。老人も多い。それでも皆さん、日本と世界を、自分が支えて、背負っておられる意気を、お一人お一人が当然のように、自然と持っておられるんですよ。それって、すごくないですか。
谷本代表も、参加されていた市会議員のお二人も、まだ若く、すぐれた能力を持つ方々です。このような方々の知識や経験が、今日の参加者の身を粉にして貫いてきた生き方の重なる歴史と、溶け合ってつながって、大きな力となることを心から願わずにはいられません。
何だか、内容にあまり触れない印象批評ですみません。でも、ネットや本では得られない、生の息吹が伝わるのが、今このような集会をする一番の効能じゃないかと思うのです。