おおみそかの、ぼく(カツジ猫)
みなさん、こんばんわ
にんげんのせかいでは、とくべつな、ばんらしいけど、
ぼくには、ただの、あらしのひです。
ひるごろから、かぜがつよくて、かみなりもなったので、
ぼくは、べっどで、ねていました。
「うう、このおてんきで、おまえをそとにおいだすわけにはいかないし、
こまったな、そうじができない」と、かいぬしは、いっていました。
でも、ゆうがた、あめとかぜが、ちょっとやんで、
ぼくが、そとにでていくと、かいぬしは、「ちゃーんす」といって、
いそいで、そうじきをかけました。
そのそうじきは、かいぬしが、さいしょにしゅうしょくしたときにかった、
すごく、ふるくて、おもいものです。
「でも、まだりっぱに、うごくしね。
すごく、でんきをくっているんだろうけど、
こーどだって、ちゃんとまだ、ぜんぶ、まきとるし」といって、
かいぬしは、あいようしています。
さきのぶぶんを、よこにすると、
べっどのしたの、せまいところまで、はいるのも、
かいぬしの、きにいっているところみたいです。
べっどと、ゆかのあいだは、せまいので、
そうじきのさきは、はいっても、ぼくは、はいれません。
てを、つっこんでも、かたまでしか、はいりません。
すごく、くやしいです。
かいぬしは、そうじをするたび、べっどのしたから、
「そら、こんなのがあった」といって、
ぼくの、なくした、おもちゃを、いくつも、だして、なげてくれます。
きょうも、ぼーるや、ねずみのおもちゃを、もらいました。
しばらくみないでいると、しんせんで、
ぼくは、むちゅうで、あそびました。
かいぬしは、もうすこししたら、
「としこしそば」というのをたべて、
こんやは、はやめに、ねるそうです。
「おせちりょうりには、おまえのすきなものはなさそうだねえ。
たつくりとか、たべるのかしら」と、かいぬしはいっていたけど、
ぼくは、「おやつ」があればまんぞくです。
「いちおう、おまえも、ごあいさつおし」と、いわれたので、
みなさん、どうぞ、よいおとしを。