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なるほどね。

◇海外ドラマ「ZOO」のDVDを借りてきた。アフリカの景色とかがいいので(いやでも、ほんとにアフリカだろうか、どっかアメリカの田舎だったりして)最初からまた見ている。二回目からはコウモリも出るらしい。その内きっとクモやヘビなんかも出るんだろうな、ホラーの棚にあったし。まあ、この前は「マレフィセント」がSFの棚にあったからな。

それはさておき、最初はわりとかわいくて誰もが好きな、ライオンや猫を登場させてつい深みにはまらせる作戦というのは、なるほど考えているな。草原を走るライオンの群れは、人を食おうと追っかけているのでも、やっぱりかわいいもの。
そして、あいつら本当に腰のあたりは細いのよね。うちのカツジ猫もそうなのだけど、どうしてただ貧弱に見えて、カッコよくないのかしら。やつは今朝も私から、おさしみをもらったとたんに、もう仕事はすんだと言わんばかりに、まっしぐらに廊下の寝床に行って、わきめもふらずに、そのまま寝ている。

私の方は、ゆうべ水をまこうかどうしようかと悩んでいる内、ベッドに倒れて寝てしまって、くやしまぎれに今朝は六時半に起きて、たっぷりこんと水をまいた。日が昇る前にと、昨日買ってきた砂の袋を金網の庭の中にひきずりこんで、カツジのトイレの砂場を広げた。やつが使わなくても、庭の見た目はよくなるからいい。
そうしたら、みょうががまた、にょきにょき出てきているので、せっせとちぎって、一人では食べられそうにないから、庭におられたお隣のご主人にわけてさしあげたら、代わりに、ゴーヤをいただいた。これは今日の夕食にしよう。

◇上の家の仏間で、線香が燃えつきるまで見はってる間に、そのへんの本を適当に読む。昨日はずっと前に買ってたジョーン・スミスの「男はみんな女が嫌い」というのを読んでたら、開巻そうそう、もうかなり以前のことではあるが、アメリカの裁判官が性犯罪や殺人事件で、ものすごく女性差別の判決を出すばかりか、「被害者になるのは女の側の責任」「理想的な女性はかくかくこうこう」みたいな説教をした例がいっぱい出ていて、はあ、永田洋子に女性特有のなんたらかんたらという判決を出した日本の裁判官は、そうおかしくもなかったんだな(いやおかしいんだけど)とわかった。

それと、その中の一例で、私が「買い物と文学」の第一回で、ほめちぎった短編小説を書いたジェフリー・アーチャーのことが出て来た。何でも彼が娼婦を買ったとか何かで告発されて裁判になったとき、夫人が夫をかばう実にいい証言をして、裁判官が「妻の鑑」みたいにべたほめしたんだって。それって、まさに「グッド・ワイフ」だよね。「デスパレートな妻たち」のブリーの造型も、そういう女性を下敷きにしてるんだろうか。まあ私は、よっぽどのことがない限り、作家や俳優と、その作品は簡単には結びつけて考えたり感じたりはしないので、小説の評価は変わらないけど。

岩波の「図書」にブレイディみかこ氏が「女にも命を賭けさせろ」という題で、アイルランドの戦う女性のことを書いている。「女とテロル」という連作の16らしい。本になってないのかな。
でも、こうやってテロリストになって戦う女性は、男性たちが国ぐるみで否応なしに徴兵される、救いのなさや逃げ場のなさや残酷さとは同じには語れないと思うのよね。もちろん、組織に強制や洗脳されてる場合もあるとしても、やっぱりそこには、自由意志や選択や自己責任の余地があるもの。

◇うぇ、もう十時! 仕事するぞう。
昨日、やけになって買ってきたケーキ三個、上の家の冷蔵庫に入れてるのを忘れないようにしなくちゃ。

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カツジ猫