はーあ。
◇海外ドラマの「ワンス・アポン・ア・タイム」を、でれっと見ていたら、眠りの魔法をかけられた人の呪いを解いて目ざめさせる「真実の愛のキス」(白雪姫とか眠り姫とか、白馬の王子がやって来てキスしてくれるって、おとぎ話では定番中の定番のあれです)、数回続く話の感動的クライマックスで、主要人物の女性が女性にキスして、呪いがみごとに解けてハッピーエンドになってました。
しかも、当人同士も含めて、周囲の誰一人、悪役でさえも「同性を愛するなんて」なんて気にする人は皆無でした。
もうそんなのは、メジャーなテレビドラマの中でさえ、障害にさえもならなくなっている。
◇時の流れや時代の変化は、わが国の首相が戦後に営々と積み上げられた良識や常識を、ここ数年の内にマッハの速さでぶちこわしているように、いつもいいものばかりとは限りません。だから、同性愛へのこの全面的な肯定や受容を、私は大いに歓迎しますが、そうでない人もいるだろうし、軽くは違和感、嫌悪感、ことによったら命をかけても阻止したい、そんな世の中なら自分はロケットに乗って宇宙に脱出するという規模で拒絶する人もいるかもしれない。それはそれで、しかたがないし、別に私はとめませんし、責めません。できたら、そういう人たちだけがひっそり平和に暮らす地域を作って下さってもいいですよ。他者を攻撃しないんだったら。だって、そういう嗜好はしょうがないもんね。
まあ、今、嫌悪感とか拒否感とか言うてる人の大半は、回りが変わればけろっと普通に抵抗感のテの字もなくなるような人たちだと思いますけどね。白状すると、私が一番嫌悪感、拒否感、抵抗感持つのは、そういう人たちであったりするんですが、それもまあ単に私の好みであって、そういう人たちが結局は世の中を動かす大きな力を持ってはいるんでしょう。
◇それはとにかく、そういった自分の好みは別にして、特に国の指導者とか、何がしかの権力者とか、家族や会社や国家の運命をどうかできる位置にいる指導者というのは、世界の動きや時代の流れが、今どういう状況にあって、これからどうなるだろうかという、実態把握や予測ぐらいはしとくのが責任だと思うんですよね。
杉田水脈だか何だかの「生産性がない人間は価値がない」「同性愛者は生産性がない」とかいう発言や発想、それを支持して励ましてるらしい自民党のお歴々、「人生観の問題」と片づける政府の責任者、そのすべてが、少なくとも、こういう点で怠慢だし不勉強だし危機管理意識がなさすぎる。
はっきり言って、杉田氏が男女や同性愛や人権について、どんな好みを持とうが人生観持とうが、私はぜんぜん興味ないですよ。彼女が山羊と寝ようがみみずを食おうが、そんなのどうでもいいですよ。
ただ、議員として国家と国民の運命を預かる人が、趣味や好みや人生観で政治をしてほしくはない。何か発言するのなら、それなりに、国や世界にそれがどういう影響や効果をもたらすか、一応世界の趨勢ぐらいは見た上で言ったり書いたりしてくれませんかね。そのくらいの給料はもらってるんでしょうから。
◇私がアベやアソウや自民党に一番とっとと消えてほしいのは、そこですよ。私と好みや人生観がちがうのはしかたがない。そんなんだったら、同じ思想信条を持つ人たちのなかにも、いくらでも、私とちがう人たちはいます。
あの人たちに決定的なのは、仕事ができないことなんですよ。やろうとする気もないことなんですよ。早い話が怠け者の、愚か者。悪人よりも始末が悪い。
◇昨日は久しぶりに街に出て、ティラミスのかき氷などという、おいしいスイーツを食べて、枯れた鉢植えの代わりにトイレの窓辺に飾る、にせもののサボテンの鉢(「あれ、本物? ちがうの? じゃ買う」と、お店の人に確認したぐらい、よくできていた)など買って帰宅したら、カツジ猫が仏頂面をしていました。出かけるときはエアコン切るしかないからなあ。ごめんよ。今日は家にいるから。