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ぼくと、あまえび(カツジ猫)

みなさん、こんばんわ

かいぬしは、きのういちにち、ばてて、ねていたけど、
きょうはだいぶ、よくなったらしくて、
さっきは、こいんらんどりーに、ぼくのおしっこのにおいがするもうふを、せんたくしに、いきました。
くろーぜっとに、おいてあったぶんで、
「ほんとうに、おしっこをしたかは、びみょうだけど、どうも、そんなにおいがする」と、かいぬしはいって、
「まあ、くろーぜっとに、いろいろ、おきすぎたわたしもわるい。
もうちょっと、せいりするまで、おまえははいっちゃだめよ」といって、どあについている、
ねこのでいりぐちを、しめてしまいました。
つまんないの。

かいぬしが、きのうもきょうも、いえにいたので、
ぼくは、べっどで、いっしょにねて、かいてきでした。
かいぬしは、ぼくをつくづくみて、
「なんだか、やっぱり、やせてるよね。
おやつだけだと、よくないのかな」といって、
きのうは、「あまえび」をかってきて、わけてくれました。
ちょう、おいしくて、ぼくはまんぞくしました。

「これは、きゃらめるねこが、しぬまえに、なにもたべなくなったとき、
さいごまで、すこし、たべてくれたものだから、
かれの、めいにちに、おそなえするいがいは、
かわないようにしていたんだけどねえ。
おまえは、ほんとに、きゃらめると、すきなものが、かさなるよね。
せいかくは、そんなに、ちがうのに」と、かいぬしはいっています。

かいぬしは、いなかのいえから、もってきた、いろんなものを、
あちこちにおいて、たのしんでいるみたいです。
このしゃしんで、ぼくのまえの、でんきすたんどの、したにおいてあるのは、
かいぬしが、しょうがくせいぐらいのとき、
はくらんかいで、あいぬのひとが、ほっているのをみて、かってもらった、
くまのおきものです。

「くつぶらしみたいなので、ささっとくろいいろをつけて、
くわえている、しゃけにも、うすく、すっとくろいいろをつけた、
そのてさばきを、いまでも、おもいだせるの。
いなかのいえのすみっこに、おいてあったのだけど、
こんなの、ひとももらってくれそうにないし、
わたしがだいじにするしかない」と、かいぬしはいって、
ここにおいています。
「おまえは、こういうのを、おもちゃにしないから、たすかるわ」
と、ぼくは、かんしゃされました。

このしゃしんに、うつっている、すりっぱは、
おばさんのつかっていた、ふるいもので、
いなかのいえの、さいごのかたづけのとき、
ほこりだらけのいえのなかで、ずっとはいてたものだそうです。
「めちゃくちゃ、こくししたから、もう、ふるいし、
これも、どうせすてられるとおもうと、
さいごのたたかいを、ともにした、せんゆうのきぶんで、
つい、もってきてしまった」と、かいぬしはいっていました。
もうひとつ、みどりいろのも、どこかのはこにいれてあるらしいです。
こんなふうだから、ものがふえるんだよな。
そういえば、このしゃしんのてまえのはしっこに、ちょっとうつっているのも、
かいぬしが、いなかからもってきた、わらでできた、おひついれです。
いまは、まがじんらっくに、なっています。

このしゃしんの、かーどは、かいぬしが、ほんとうに、ちいさいとき、
おかあさんと、ぶんつうしていた、がいこくのひとが、
おくってくれたものらしいです。
「こどものころ、このもんの、えをみて、
とりたちの、えをみると、
うつくしいせかいに、はいっていくようで、
むねがくるしくなって、かなしいぐらいだった。
しあわせだけど、とても、さびしくて、
でも、それが、こうふくだった。
あのころから、わたしの、こうふくなせかいには、
にんげんが、いなかったのかもしれない。
いてはならなかったのかもしれない。
これも、いなかのいえの、がらくたのなかにあって、
また、みつかるとは、おもわなかったけど、
みていると、あのころのきぶんを、
そっくりそのまま、おもいだすよ」と、
かいぬしは、ぼくに、はなしました。

きいていると、なんだか、ぼくも、ちょっと、さびしくなりました。
きれいなものは、かなしいのかな。
ぼくには、よくわからないけれど。

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