ぼくの、ねんまつ
いよいよ、じゅうにがつになりました。
そとねこの、しまおが、げんかんのまえにねていたり、
べらんだに、ねていたりするので、
ぼくは、きになって、しかたがありません。
ろうかの、がらすどから、にらんだり、
にわの、かなあみごしに、みはったり、
なにかといそがしいです。
それで、いらいらして、かいぬしに、よくかみつくので、
かいぬしは、
「おまえ、まるで、たけしまや、せんかくしょとうから、
めをはなせないで、かりかりしている、ひとたちみたいだよ」
と、あきれています。
よるは、だいてねてくれるので、ぼくはまんぞくだから、かみつきません。
だんだん、さむくなったので、かいぬしは、「さいしゅうへいき」といっている、
かしみあのもうふをだしました。
ものすごく、あたたかくて、かいてきです。
「ふりーすのもうふをいれてやってるとはいえ、
そとの、すばこでねている、しまおのことをかんがえてごらん。
なにも、もんくはないでしょう」と、かいぬしは、ぼくに、いいきかせます。
ゆうべは、ぼくのおなかに、ぶらしをかけてくれましたが、
まだあまり、けはぬけませんでした。
「まだ、ふゆげじゃ、ないのかなあ」と、かいぬしはいっています。