ハエ取り蜘蛛大発生?
◇男女を問わずクモのキライな人は、はんぱなくキライで、同僚は夜に研究室から帰ろうとして廊下に大きなクモがいたので、そのまま建物から出られなくなったそうです。その後どうしたかは知りません。研究室に泊まったっちゃなかろうね。
私も小さい時は病的なまでにクモが嫌いで、ヘビは足にまきつかれても、手をかまれても平気だったんですが、大きなクモなんかは特に苦手でした。同じくらいに嫌いだったピーマン(あんなものを作りたもうた神のご意志が理解できないから私は無神論者だ、と高校生のころは公言してました)と同様、最近はだんだんそうでもなくなって、へやの中で見かけても平気です。また実際にめったに見ないし。
ですが、何だか今年は指のツメぐらいの大きさの、ハエ取りグモってやつに室内で実によくお目にかかります。これが人間でオリンピックに出たらどうすごかろうと思うほど、小さな身体でぴょんぴょんジャンプして、かわいらしいんですが、どうせうちにはハエもいないし、飢え死にするのがオチだろうしと、見つけたらつまんで外に捨ててやっていました。
昔、教え子のお母さんは台所でゴキブリをスリッパで踏んで殺すのに、スリッパが汚れず、ゴキブリが逃げない、ぎりぎりの圧力というのを会得しておられたということですが、ハエ取りグモもあれで意外とやわらかく、つぶさないように逃がさないように絶妙の力でつまんで外まで連れて行くというのは、それなりの技能を要します。
それをマスターしてしまうほどに、今年はこのちっこいハエ取りグモが多い。
あんなのの顔の区別はつくわけがないので、ひょっとしたら同じクモがしつこく来続けている可能性もないわけじゃないけど、まず別のクモでしょう。だとしたら、上の古い家でも下の新しい家でも、なぜこんなに今年はよくお目にかかるんでしょう。
もと職場の大学は山の中腹にあって、最近よく構内のそれも建物の中でマムシに遭遇するそうです。私はヘビは平気ですが毒ヘビはさすがにイヤだなあ。
連絡を受けた環境マネジメント課の人が処理して下さってるらしいけど、これも裏山が崩れる前兆ではないかと先生方はささやきあっているのだそうで、なかなかに、それも恐い。あの御嶽の噴火のあとでも、川内原発は桜島が噴火しても100%大丈夫ですとか、きっぱり言っちゃう首相のカルさも相当に恐いが。
で、そうなると、このハエ取りグモの異常な多さも何か天変地異の前触れでしょうか。
◇ハエ取りグモをせっせと外にお見送りして、ぴょんぴょん飛んで草むらに入って行くのを見届ける毎日を送っていたら、今朝はカツジ猫の庭の、彼のトイレにしている砂場の横の壁に、大きな薄緑色のカマキリがはりついていました。
だからもう、ちょうちょもトンボもカマキリもバッタも何でそんな自殺願望みたいに、狩りの大好きな猫がいるエリアに入って来るのー!?とあきれながら、何とかつっついて、金網の外に追い出したんですが、緑色できれいだったけど、どことなく元気がなくて、このところの寒さで弱っていたのでしょうか。あとで見たらまだ玄関先にいましたから遠くの茂みに入れてやりました。
しかし、カツジ猫はトイレの砂をきれいに掃除してやったのに、昨日は敷石の上にうんちをしていて、もしやまさかとは思うけど、このカマキリが恐くてトイレの砂場に近寄れなかったんだろうか。
ないこっちゃないよなー。もしや対決して、カマでぶたれたりしていたりして。
◇昨日の月食を見ていたら、子どもの時読んだ「ソロモンの洞窟」という冒険小説を思い出しました。主人公のイギリス人たちは原住民の村で危機に瀕したとき、月食を利用して偉大な魔法使いのふりをして殺されるのをまぬがれるのです。ウンボバという謎の王子やら、ガゴール婆という妖婆などが出てきて、相当に面白かった。オシャレな英国紳士のグッド大佐も楽しかったし。
いつか映画にもなってましたね。私の好きだったヘンリー卿が女性になっちゃってましたが(笑)。銃の名手のコーターメンがカッコよかったですけど、そんなに有名じゃないんだろうと思ってたら、時空を超えたヒーローのつどう映画「リーグ・オブ・レジェンド」ではたしか主役級のまとめ役で(ショーン・コネリーがやってたもん)、ええっと驚いたものでした。
で、なつかしくなって、昔読んだ講談社世界文学全集で古本を昨日の深夜、注文しちゃいました。とんだ月食後遺症です。
挿絵も何だか有名な人が描いてるんですね。そう言えば腰にヘビの彫り物がある青年の、全裸の後ろ姿の挿絵とか、今でも覚えているもんなあ、私。今から思えば純情で、前から見たらどうなのかなんて、そのころはまったく考えもしなかったけれど(笑)。
本はもう発送したと書店から連絡があったので、楽しみです♪
◇んなこと、のんびり言ってる場合か。とっとと明日の講義資料を作らねば。