1. TOP
  2. 岬のたき火
  3. 日記
  4. 何だもうその見出しは。

何だもうその見出しは。

◇ちょっと小旅行に行っていた。お天気はとことんよく、緑はきれいで、ほしかったものは皆手に入ったし、なかなか快適な旅ではあった。とはいうものの、どうせ共謀罪が成立してしまうのだろうと思うとムカつき、ホテルではテレビも見ないで、仕事にはげんでいた。
夜中近く携帯の充電をしようとして、ちょっとニュースをのぞいたら、国会関係のニュースはなく、え、もしや採決がなかったのだろうかと思っていたら、やがて16日の採決を政府がねらっていると見出しが出て、おお野党も国民もがんばっているではないかと思いつつ寝た。

◇一夜明けて、今日は暑いほどの陽ざしの中、田舎の墓に立ち寄って、あの世の母に「共謀罪がまだ成立してないのは、あんたががんばってるからだろうね」「おたがい、無理はしないように、やれるだけのことはやろう」とエールを送り、ピンクと紫のトルコ桔梗をいっぱいに供えて帰途についた。
帰ってメールを開いたら、市民連合の一人から、国会議員や創価学会の知り合いにメールし続けているという知らせが入っていた。郵便受けには、九条の会の事務局長かららしいチラシの束が入れてあった。明日、知り合いに配布しておこう。

多分全国で、こうやっていろんな人ができる限りのことをしているのだろう。その結果じりじりと採決が延ばされているのだろう。ところが新聞を開いたら、しらっと「共謀罪週末に成立へ」と、台風の進路でも予想するような脳天気な見出しがあって、思わず玄関先で新聞を引き破いてしまった(笑)。こういう時につくづく思うのは、トイレが水洗になって、こえだめにこういう汚らわしい新聞を捨てられないのが残念でならないということだ。いやこんなもの捨てたら私の糞尿の方が汚れるわい、と思うのも毎回同じことだけど。

見出しの横には「政府の方針」と小さくある。これだけ国会でもめて、国連からも疑義を呈され、国民の反対運動が起こっているとき、たかが政府の方針を既成事実のように書くなよ。また寿司でもおごられすぎて、のどにつまってものが言えなくなったんじゃないのか。こんなケチで臆病な世論操作をしてまで、政府ににらまれるのが恐いのか。これなら政府のちょうちん持ちする読売産経とやらの方が、よっぽどマシじゃあるまいか。良識的な顔しながら、肝心のとこで意気地ないやつほど罪深い役割を果たすものはない。

◇夕方、友人にかけた電話で、私が共謀罪のことを激怒したら彼女は「しかし、アベさんもやたら顔色が悪いが、あれは大丈夫なのかね」と言っていた。「知るもんか。アベもスガもどっかに消えてくれればいい」と私が言うと、彼女は「まあしかし、あいつをのさばらせてるのは結局は、あんなのに投票した国民だからな」と言っていた。
しかし、私に言わせれば、いっそ自民党に投票して原発再稼働に賛成して、韓国や中国と戦争しようとか言って回ってるやつは、気分としてはまだ許せる。今一番私ががまんできないのは、あの見出しのような顔をして、何となく感心しない同調しないということを言いながら、投票にも行かないような連中だ。考えてみればアベ自身がいつもそうだ。採決の時にいないし、自分の本心をしゃべらない。そりゃ身体に毒素がたまって顔色も悪くなるだろう。

◇明日は朝から地域の仕事とかあるし、早起きしないといけないので、そろそろ寝に行かないと。カツジ猫はゆうべはお利口さんにお留守番をしたようだ。今、私の横の椅子で、くうくう寝息をたてて眠っている。

◇海外ドラマ「ワンス・アポン・ア・タイム」の新シーズン、アナとエルサはアニメよりずっと魅力的だし、アレンデール王国の歴史も、あれなら何となく納得できるのだが、新しい悪役の雪の女王が、多分「LOST」のジュリエットやった人だよね。私、あのドラマでジュリエットが最初から最後までめちゃくちゃ嫌いで(あ、最後の最後は好き)、まあそれは役柄のせいで、女優さんがうまいからだろうと思っていたのだが、今回また大嫌いなので、これはもう好みの問題なのかなあ。変に胸が大きいのまで、なんか気持ちが悪い(笑)。

もっともよく考えたら、今度の役柄も私が嫌いなだけかもしれない。女優さんはただ単にうまいだけで。共通するのは、人にさんざんひどいことしてるくせに、自分もひどい目にあったんだから、そういうこと皆チャラになると、考えもしないで根っから信じこんでいるのみか、しかも家族がほしいの(それも力づくで)、家に帰りたいのと、人なみの人間らしさを臆面もなくひけらかすとこで、弱いのか強いのか、賢いのかバカなのか、どっちでも別にいいけど、どっちかにせえと一瞬ごとにののしりたくなる。これに比べりゃ、というより比較にならぬほど、レジーナの悪の女王っぷりはほんと、いさぎよいし、ほれぼれする。彼女が改心してエマと共闘するのなんか、無敵という感じで大好きだし、どこまでもくわせもののルンペルさんも、あれはあれで、くぁわいくて最高だ。どのキャラも、ちゃんと自分を知っていて、葛藤しつつ、選択している。雪の女王の生煮えの中途半端の加害者のくせの被害者づらは、ほんとにたまらなく見ていて不快だ。たのむから、ピーターみたいに、最後は消えてしまってくれよー、つぼの中ででもどこでもいいから。

Twitter Facebook
カツジ猫