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怪しいメール

前からちょこちょこ怪しげなメールが来て、開きもしないで速攻で消していたのだが、最近は手がこんできた。先日はいきなり耳を聾する警告音が鳴り響き、マイクロソフト社を名乗って、ウィルスに感染したから再起動もシャットダウンもせず、すぐにこちらに連絡をとあり、一瞬ひっかかるとこだった。パソコン担当者に電話したら、そのままシャットダウンして下さいとのことだったので、さっそくそうして、ことなきを得た。

先日からはしばしば地元の取引先の銀行を名乗って、あなたの口座に問題があって凍結したのでATMの出し入れができません。復旧したければこちらに連絡をして下さい、連絡がなかったら口座を解約しますという、つっこみどころ満載の見るからにアホなメールがやってくる。そもそも私はわりとよくATMを利用していて、何の不都合も生じていないし、こんなばればれのメール自体の手抜きさが、ひたすらに不愉快だ。ただ、どうしてこの銀行と取引があるのがわかったのかとか、いろいろ気味が悪くもある。

そして、こんな脅かし方をされたら、絶対にひっかかる高齢者もいるなという気がして、念のためにその銀行に電話して、報告してみた。するってえと受付のお嬢さんがなめらかな声でどうもありがとうございますとお礼を言ってそれっきり。何か対策しようとか利用者に注意喚起しとこうとかいう気配はまったくなかった。

実はもう何十年か前、同じ銀行のちがう支店で、シャッターがしまりかけてたのに気づかず通ろうとしたら、シャッターが下りてきて、私の頭を直撃して、めがねが壊れた。シャッターがなぜ下りたかは知らないが、手続きというか取引はその後普通にできたので、私にどの程度問題があったのかはわからない。もちろんめがねの修理代なんかは出してくれなかったし、男性の窓口担当者は「大丈夫ですか?」とまるでひとごとっぽく、おわびはひと言もなかった。

でも私がいっちばん頭に来たのは、そのシャッターがおりて私の頭にあたった時、明らかにそういう非常時のときの対応のために、そのへんにずっと待機してた女子行員が指一本足一本動かさず、身体も動かさず、ただその場で「きゃああああっ」と悲鳴をあげたことなのですよ。もちろんその後も近づいても来なかった。

もともと悲鳴をあげる人ってのが私は大嫌いなんですが、この場合は特に言語道断の任務放棄でしょ。何のためにそこに立ってあたりを見てるんだか。注意不足はまあしょうがない。被害者面して客の前に自分が悲鳴をあげる感覚がもう最低。あー、ここの社員教育はこの程度なわけねと痛感し、その後そこの支店の口座は全部解約したけど、どうせ全店この調子なんだろうからと、いまだに期待はしていない。その点では今さらショックもなかった。

ただどうせ、この調子じゃ、今回の件が私にどれだけ非があるにせよ、この銀行のセキュリティ感覚や客への責任感は、あいかわらずゆるいなと再確認した。自分らのせいにちょっとでもなりそうなことは、ふとんかぶってやりすごす体質なんだろうな、これまでも、これからも。

そして、こういうご時勢じゃマイナンバーカードでたとえ同様の、いやもっと大規模のひどい被害が生まれても、銀行や政府の対応って、絶対この程度のものなんだろうってことが妙に実感できた。

いや、皆さまも、どうかくれぐれもご注意下さいませ。政府にも銀行にも怪しげなメールにも。

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カツジ猫