映画「長靴をはいた猫」感想。
◇猫マニアの友人(キャラママさん)といっしょに鑑賞。一にも二にも、猫のしぐさや表情が正確すぎると二人で感服。
昔だったら、それでも、あんなにでかい目は不自然だろ、と言いたくなったんでしょうけど、今キャラママさんちにいる猫の顔が、ほとんどあのまんまの顔半分がうるうる目みたいな美青年なんで、妙にリアリティがありました(笑)。ただし、彼女いわく、その猫ちゃんは、ほんとにヘタレでビビりで、顔はそっくりなのに、全然似てない、何でだろー、とのこと。
猫たちは、脇役まで皆おみごとですが、それを超えて名演技なのが、悪役のハンプティ・ダンプティ。これ、言ったらヤバいことですけど、弱者や障害を持った人のえげつなさや、たくましさも、ひょっとして表現してるのかなあ。「起こして」「立たせて」と当然みたいに周囲の誰かに言いつづける、あの態度、ちょっと見てたらトラウマになりそうだった。私なら絶対、あんなの、ぐしゃっと踏んでつぶしてやる。
またそれが、つぶれる卵ってところがなあ。そして、猫たちのかわいさに匹敵する、あの目鼻立ちの掟破りなまでのかわいさはどうだ。くちびるのつり上げ方やら、目の動きやら、最高のかわいさ。
橋の上で、おたがいが裏切りあったと思ってるあの時に、プス(猫)が言う捨てゼリフ、吹き替えではわりとあっさりめに言ってたが、あれはすごく重要な決めゼリフと思うけど、わざとそうしたんだろうか。
◇そして、最近ヒーローがすんなり初めからヒーローじゃなく、成長過程も描かなきゃならない傾向にあるけど、そこも笑えるほどきっちり描いてて、しかも最後には「民衆に支持され、警察に追われる正義の味方」って伝統路線にちゃんと落ちつけているワザにも、やるやんと笑いつつ脱帽した。
◇とにかくもう、猫ってこんなにかわいかったかと思うぐらいのかわいらしさだが、猫ぎらいの人が見た場合どうなるかが、妙に興味をそそられる(笑)。