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映画「47RONIN」感想。

◇「47RONIN」の字幕版が今日でおわってしまうらしいんで、無理して行って来ちゃいました。だって、これは字幕版で見るから面白いんじゃないのさ(笑)。
少々のことじゃ驚かない覚悟はしてたんですけど、まあ案外よくできてましたよ。そりゃもう、江戸時代の日本ってどう見られてるんだよって3分ごとぐらいに思ったけど。将軍は下駄はいてるしさ(笑)。
でもまあ、どっか日本風のパラレルワールドだって思って見てたら、けっこう楽しめる。ていうか、外国の人が「日本風」って感じで思い描く不思議で楽しい世界ってこんなんだろうなーと思って、妙にこっちも楽しくなったりして。

この感覚は何なんだろう。たしかにどっか悪夢にはちがいないんだよなー。よく知っている同級生が恐ろしいメークして場末で踊ってるのに遭遇した気分とでも言ったらいいんだろうか。
赤穂浪士の話なんて、そもそもの江戸時代からとんでもない脚色されまくりの話なんだから、今さらそこはショックでも何でもないのよ。それどころか、歌舞伎や浄瑠璃でめちゃくちゃ現実ばなれした、それでもどっか現実の事件を確実に思い起こさせる舞台を見せられたとき、江戸時代の人たちや赤穂浪士の関係者が感じる、一種の目くるめくような感覚って、きっと、この映画を見た今の日本の私たちの持つ感覚に、相当近かったんではないだろうか。鶴屋南北の舞台とかスーパー歌舞伎とか見た時の印象にとても近かった気がする。あ、ひょっとして宝塚とかも。唐十郎とかの前衛劇とかも。「ちがうっ、これ絶対ちがうっ!」と叫びながら、その一方でずるずるずると「…でも、そうかもしれない、そうだよね」と納得してしまう、あの感覚。

うふ、キライな人は死ぬほどキライで許せないかもしれない。でもさ、少なくとも演劇関係者は絶対見た方がいいって。そういう味わいなんだよね、もう胃袋でそう感じちゃった映画です。
キアヌはなんせ釈迦にもなった人だから、日本人の中にまじってみょーに違和感なく、真田の大石も前代未聞の若くてきれいな大石でした。ミカ姫の名前はもうちょっとどうにかしろよと思ったけど、今にもマサカリでも振り回して戦いそうな柴崎コウが、終始絶対戦わないし恋人の戦いに手を出さないのも、いまどき逆に新鮮でした。
名前と言えばキアヌの名前のカイは「魁」だったのね。それにもちょっと感心しました(笑)。

◇キャラママさん。
私も年賀状ほとんどやりとりしませんけどね。しつこく送ってくる人はほったらかしてます。
そういう人の中で最後まで残る人って、わりと共通してるのは、こっちのことなど、ほんとにどーでもいいらしく、文章であれ写真であれ、自分のことを見せびらかしたくてたまんない人ですよね。年に一度しかない発表会の場なんだろと思って私は放っておくことにしてます。

あー、でもこんなこと書くと、楽しい家族写真や、すてきな俳句や版画を送ってくれる人たちが、「自分のことか?」とやめてしまいそうなのが恐いんだよなー。
ほんとにもう、これに限ったことじゃないけど、恐縮したり反省したりする人に限って、そんな必要は全然ない人たちで、「おまえのことだよ!」と言いたい人はまったく気づいてくれないどころか「ほんとにそうですよねー」とあいづちうったりするからもう、世の中ってつくづくうまく行かない。

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カツジ猫