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昨日の私の街頭演説。

 板坂耀子と申します。宗像に40年近く暮らしてきました。教育大学でずっと教えてきて、市役所や市民講座の仕事にもかかわってきました。
 私は選挙の票読みはしたことがありません。「私が頼んだら断れない人には絶対ものは頼まない」のがポリシーでした。
 でも今回はそんなことを言っていられません。あまりにも重要な、あまりにも危険な選挙だからです。

 テレビで流れている安倍さんのCMをごらんになったでしょう。雇用110万人増加と言っていますが、その90万人以上が非正規雇用65歳以上のお年寄りです。25歳から55歳は50万人減っています。 非正規は4割を超えワーキング・プアは1100万人を突破しました。
 都合の悪い数字はかくして切り張りし、真実をおおいかくすのが、いつも安倍さんのやり方です。私たちは皆、毎日忙しく、新聞をていねいに読んで、ずっと国会を見ている暇はありません。短い時間しか聞いたり考えたりできない。それをいいことに安倍さんは、いつもの自分のしていることや、これからしようとしていることとは関係ない、あたりさわりのないことを、時には嘘までまじえて言って、それを全体のように思いこませる。
 これから、あのCMを見たら、「ごまかすな」とつぶやいて下さい。

 しかし、こんなまやかしの数字を見ても見なくても実感として、生活はよくなっていないし、アベノミクスとかいう経済政策は失敗と、誰もが思っているでしょう。
 もともと一部の金持ちを優遇し、株価を上げることで幻想を抱かせるものでした。そのごまかしと見せかけのために、大切な年金の財源までつぎこんで、最近だけでも5兆円の損失を出しています。
 
 私は安倍さんの「新しい国へ」を読みましたが、そこには弱い人への思いがまったくありませんでした。日本を「強い国にしたい」ということがこの人の強い望みで、その強い国とは、意見のちがう人や弱い人を徹底的に切り捨てて行くものでしかありません。

 しかも、その望みさえ、彼は決して語りません。選挙では争点を隠して投票率を下げ、当選したら「信任された」と言って国会で議論もせず、あらゆるルールをふみにじります。これがこの政権の、これまでのどんな政権ともちがう、一番危険なところです。悪徳勧誘セールスの手口と同じで、政治家のすることではありません。以前の自民党ともまったくちがうものになってしまっています。

 今の自民党は昔の自民党ではなく、日本会議に牛耳られた安倍内閣と、それをとめられない公明党はきわめて危険で特殊な存在です。古くからの保守的な団体として知られる「生長の家」でさえ、今回、与党とその候補は支持しないという声明をわざわざ出して、安倍政権の危険さを訴えているほどです。

 皆さん、今、自民党や公明党やおおさか維新に投票することは、自分たちや子どもたちの将来を、こんな危険な政権に、白紙委任することです。怪しげな勧誘セールスマンに印鑑と通帳を全部預けるのと何も変わりません。投票に行かないのも、白紙を入れるのも同じです。
 毎日新聞の川柳欄に「安倍政権支えているのは無関心」というのがありました。皆さんが投票に行かないのは、安倍政権を支持することです。無関心になり無気力になるのは、自分と大切なものの今後を、安倍政権にゆだねることです。

 「安倍政権に不満だが代わりがいない」と言う人がいます。私はそうは思いませんが、そんなに不安ならあえて言いますと、今回の投票でいきなり政権が変わるわけではありません。
 安倍政権の危険な歩みを一時止めて、せめて遅らせて、野党連立でも何でも、これからのことはじっくり考えればいいのです。

 安倍政権は強く見えていて、とことん弱く、あらゆる政策は行きづまっていて、することがありません。それだけに、今回の選挙で勝つと、末期症状を呈して何をするかわからない。例によって「信任された」と言って、一気に憲法まで変えかねません。
 その自民党がめざす憲法草案は、濱田邦夫元最高裁判事が自民党改憲草案の緊急事態条項を『正気の人が書いた条文とは思えない』と言ったほど、そもそも憲法というものがわかっていない、むちゃくちゃなものです。
 自民党の元法務大臣は勉強会で、「国民主権と基本的人権と平和主義をなくさなければいけない」と発言し、そこには安倍さんも出席していました。彼らのめざす憲法は、そういうものです。改憲に情熱を燃やすわりに、憲法に関する初歩の初歩の知識すら、彼らは持っていないし、持とうともしていません。

 中国になめられる、危ないという人がいますが、元自衛隊の人が街頭演説で「尖閣や竹島に外国が攻めて来たら、今の個別的自衛権で自衛隊はちゃんと対処する。今回の戦争法は、そんなこととは関係なく、日本の自衛隊をアメリカの戦争に駆り出して地球の裏側まで行かせる危険なものだ」と明言しています。しかも政府はたたかれるのを恐れてしっかり議論をしないから、細かいところがつめられていない、粗悪で雑な法律で、とても日本の若者の命をまかせられるようなものではありません。さらにはアメリカの軍事同盟国とみなされ、国内のテロの危険も増すでしょう。

 自公の政治にはどこにも未来や希望がありません。それに比べて共産党は、まじめで健全です。お金に厳しく清潔です。都議会では舛添さんを最初に追求し、大金を使うリオの視察は辞退していました。政党助成金も受け取っていません。
 知り合いの整体師さんが、「共産党は見ていて、とても健康的」と語ったように、皆、まっとうで力強く、福岡の候補のしばたさんも、32歳の若さで元気にあふれています。新聞奨学生で福岡大学を卒業し、千鳥橋病院で介護の仕事に携わった経験を持ち、労働問題にも詳しい人です。私たちの未来を託せる頼もしさがあります。

 また次のように、動物に対する政策も、共産党は各党の中で一番です。
 「成犬は引き取り手が子犬に比べ見つけにくく、処分されることが多いといわれます。譲渡の可能性を広げるため、性格を知り、必要な矯正をし、一定期間の健康管理をするなど手間と時間が必要です。行政だけでこうした措置をカバーすることは困難ですが、愛護団体やNPO、地域の住民の協力なども得られる仕組みをめざします。政府は、市町村による動物との共生の地域ビジョンの作成を支援し、不妊手術への助成制度の創設や、譲渡促進のとりくみへの支援などに乗り出すべきです。また災害時の同行避難など、ペットを避難計画で位置づけ
る必要があります。
先進各国では、動物実験に替わって、動物を使用しない試験方法(代替法)の開発がすすめられています。OECDなどにおいても、試験ガイドラインのなかに代替法を採用することで動物実験を削減しようという動きもあります。代替法の採用を進め、動物実験を可能な限り回避するよう努めます。
 動物が好きな人はもちろん、きらいな人も、動物に迷惑をかけられない快適な社会を作るために、こういった政策を持つ党を、ぜひ支援して下さい。

 ガンで闘病中の大橋巨泉さんが「週刊現代」の最後のコラムで、遺言として「安倍晋三の野望は恐ろしいものです。選挙民をナメている安倍晋三に一泡吹かせて下さい。7月の参院選、野党に投票して下さい。最後のお願いです」と書いています。この声に応えましょう。
 かつて、歌人の八坂スミさんは、「這うこともできなくなったが手にはまだ平和を守る一票がある」と91歳の時に詠みました。あなたにとって大切なものを守るために、皆さん、投票に行きましょう。ハガキをなくしていても、手ぶらでも、投票はできます。
 比例区は共産党、地方区はしばたさん、どうぞよろしくお願いします。

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カツジ猫