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楽園の番人

※御久し振りです。
漸く暖かさが定着して来た模様で少しほっとして居ます。
先日母が「誰かが来ると言って居たっけね」と申しました。来週、従姉が来てくれる事に成って居るので、そう申しますと「そうそう、誰か来ると思って居た」と満足気でした。
先日私の友人達が訪れた事は半ば忘れて居る様な居ない様な。誰が来たかも時々間違えて居る様でも有り、そうでもない様でも有り。

先日花見のドライブに連れ出したら翌日又ホームから花見に行って母が桜にうんざりしたと言う話は前にしました。
其の時は私も笑ったのですが、其の友人達が来てくれた日に皆で食事をした後、車で走って居たら周囲の美しい緑の田園風景を見て「ああ、この景色にはうんざりした。二度と見たくない」と又繰り返します。
友人達は別の車で、車内には私と母だけでした。母は面白いと思って言って居るのかも知れませんけれど、私も疲れて限界で、「ああそうなの。じゃあもう二度と貴方を連れ出すのは止そう。私も忙しい中やっとの思いで貴方を連れ出して、其の後でそんな事を言われたくも無いから」と申しました。
母は黙って居ましたが覚えて居るのかどうか分りません。

季節が良く成るし母の日も有りますし、私自身が楽しいので其の内に又母と食事に行こうと思って居たのですが、もう二度とは御免です。
実際に母はもう、連れ出されるのが其れ程楽しくもなくて私自身の自己満足かも知れないのですし。

※実家の方の古い母家も維持するのが経済的にも体力的にも限界に成るのは時間の問題の様ですし、片付けに拍車をかけて一日も早く処分する事にしました。
此の家の隅々まで思い出が詰まって居ますし帰る度に幸せな気持に成りますが、其の為に私が費する労力は色んな意味で莫大過ぎます。
此の家を愛してくれる方も本当に多いのですが、其の方々の思い出の場所を維持する為に自分の老後を捧げるのは余りにも滑稽です。

過去を愛して居るからこそ過去に未練は有りません。其れは分って居ましたが何か又一つ此処に来て過去を切り捨てる踏ん切りが自分の中ではっきりとついた様に思います。

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カツジ猫