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歩いていると

車検に出していたクルマがめでたく帰ってきました。修理工場の人はちゃんと洗車もして下さったようで、すっかりきれいになっています。雨が降りそうだったりして、ずっと拭いてやらなかったので、あらためて申し訳ないとクルマにわびているところです。

すごく良心的な修理工場で、私は全幅の信頼をおいているのですが、それでも6万かかりまして、貯金がまたがくっと減り、青ざめています。「レ・ミゼラブル」でアンジョルラスたち学生が革命を起こそうとするときに、知り合いでもなんでもないのに、ふらふら参加して撃ち殺される一般市民(映画では、攻撃のきっかけになる、群衆の中で手を振る男性が、この人じゃないかって憶測してる書き込みもあったっけ)のうらぶれた学者(今、検索したら、マブーフさんという植物学者。けっこう学生たちと知り合いで、積極的に参加していた)がいて、この人がだんだん貧しくなって、大切にしていた蔵書を一冊ずつ売っては食いつなぎ、最後まで取っていた自分の唯一の著書も売るって悲しい場面もあって、その後はぬけがらになって、ぼんやり革命の渦に加わる。最近いっつも、あの学者の最後の日々が頭に浮かんでしかたがない。

ひとつ大きくちがうのは、最近じゃ本なんてブックオフでも紙くずみたいな値段しかしないから、売ったって、それで食いつなぐなんて絶対無理だよなあってことだ。
 国会中継とか記者会見とか聞いてても、岸田政権も日銀も、金持ち優遇と小金持ち優遇と軍備増強とマイナンバーカード普及にしか興味がないのがミエミエだから、こういう私の未来図も、あながち杞憂とばかりは言えない。

まあとにかく、この二日間、クルマなしの生活をしていて、免許返納後の生活のシミュレーションにはいいかと思って練習していましたが、何とまあ日常生活がクルマに依存しているか、これで四つか五つのスーパーを渡り歩いて買い物をしているのかと、あらためて思い知って我ながらうんざりしました。幸い冷蔵庫に食材が山ほどつまっていたので何とかなりましたが、とにかく最直近のコンビニでさえ、行こうと思えばけっこう歩かなくちゃならない。

ときどき見かける、車椅子の豪華版みたいなやつを買えば何とかなるのかなと考えたりしています。それかバスを使いまくるとか。いずれにせよ脚をきたえておかなくては。

でも、歩き回ったおかげで思いがけない拾い物も。かつての職場の大学前にあった「かつ亭」という食堂が今もあるのに気がついて、何十年ぶりかに入ったら、メニューも充実値段も安い味も上等、地元の人や学生のお客が主で、飾り気ないけどいい雰囲気で、これからちょくちょく行こうかな。夜も遅くまでやってそうだし。
 昔は学生と、ここでよく食事したもんです。しっかり続いてくれていて、何とも頼もしいことでした。

家の片づけはちびちび進んでいて、庭も屋内も遠大かつ正確な計画はできていて、どういうか射程距離や方向はしっかり定まっているんですけど、とにかくもう時間がない! あせらないようがんばります。

写真のアップがあいかわらずうまく行かないので、当面はその片づけ中の古い写真を駆使します。グーグルフォトを経由しないと、ちゃんときれいにアップできちゃうんだよねえ。

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カツジ猫