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気にすると、気になる。

◇そろそろパンがなくなりかけたので、昼ごろのそのそ買いに行ったら、珍しいというか初めてのことだが、今日は所用でお休みと張り札がしてあって、臨時休業だった。また明日から平常営業しますとあるが、何かあったのかと、ちょっと心配になる。
しょうがないから、当座の分だけでもとスーパーの中のパン屋さんに寄ったら、節分用に、鬼の顔をした、なかなかかわいいパンがあった。3個買って、ほしぶどうの目がずれてるのは自分用にし、二個は行きつけのお店に寄っておすそわけして来た。

「でも、うちは家の中にすでに鬼の大きな面が飾ってあるし、鬼だけ外に追い出すちゅうのも何だかですねえ」と私が言うと、そこのオーナーは「鬼も福も内、でいいんじゃないですか」と言っていた。

◇そう言えば、「犬は喜び庭かけまわり、猫はこたつで丸くなる」という歌があるけど、どこかで読んだのでは、猫も寒さには強いし、犬も本当はこたつに入りたいのだけど、何かそういう、犬は外で平気、猫は屋内でないと、という先入観が広まって、犬はちょっとかわいそうなのだそうだ。まあ今どきは、こたつに入ってる犬も多いだろうとは思うけど。

そりゃそうと、先日街のデパートで、スズメのぬいぐるみを買ったとき、かわいらしいからついでに買った、猫のお尻のブローチだが、鬼のことや犬のことやハリウッドのセクハラのことや黒塗りのテレビ番組のことやら、いろいろ考えていると、このブローチもひょっとしたら、猫に対するセクハラかなあ。お尻の穴も睾丸も、かわゆくしっかり作られていて、何とも愛らしく楽しいのだが、猫にしたら愉快じゃないのかね。こんなところをクローズアップされるのは。黒いセーターにつけて行こうと思っては、毎日ちょっと考えている。

◇とにかくそれで、家に帰って、ほうれん草を冷蔵庫にしまう前に、つい鍋に放りこんでゆでたのをきっかけに、キノコもトマトも白菜も、冷蔵庫にあったものを全部一度に調理してしまった。何でもうこう私は、ほどよく、ちびちびやるということができないんだろうね。とにかく今から何か食べて、夜はまた、片づけにはげもう。旧宅の書庫からいろんな荷物を新宅の方に運びこんで、書庫はかなり見た目がよくなってきた。しめしめ。

「海洋奇譚集」(あ、これ文庫本になってるんだ!私のは単行本)をちびちび読んでる。地味な短編ばかりだが、仕事の間に読むのにはちょうどいい。漂流してボートの中にいたミイラみたいな男がよみがえるのなんか、上田秋成の「二世の縁」なんかをちょっと思い出す。でも、この男は普通の水夫だけど、ちゃんとしっかりした人で、再生後も普通に社会復帰してるんだけど。

とにかく、ぐっちゃぐちゃに詰めこんだ本が並ぶ書庫なもんで、気まぐれに一冊とって読むのが、なかなか楽しい。最晩年は、こんな暮らしができたらいいなあと思うけど、できるかどうかわからないから、部分的には今しとこうっと(笑)。

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カツジ猫