1. TOP
  2. 岬のたき火
  3. 日記
  4. 現実感ありすぎ。

現実感ありすぎ。

◇ようやくレンタルショップで「パーソン・オブ・インタレスト」のファイナルシーズンを借りられたので、ゆうべから見ている。「ハワイファイブオー」の、のんびりさを見慣れていると、いきなり重厚かつ深刻な展開に、おおっとしばらく身体がついて行かない(笑)。

それに、サマリタンという悪の人工頭脳を政府が使って全国民を監視し管理するという恐ろしい状況に立ち向かう主人公たち、頼みの綱のこっちの人工頭脳「マシン」は、なまじ良心的なだけに迷いや疑いもあって、内部告発や抵抗もしちゃうという、それに対してこちらの管理者は、「ごめん、何が正義か悪か、いちがいには言えない」とか、真剣にマシンと対話せざるを得ないなどなどなど、はー、マスメディアに寿司食わせて嘘八百を言わせている(真珠湾に行った首相は私が最初、ロシアとの会談は成果があった、とか、どれもこれも、もうあからさますぎるウソばかり)一方で、ゾンビ法案と言われてる今まで何度も否決されて来た共謀罪を持ち出して、あらゆる政府への抵抗を抑えこんで、沖縄高江のように、さしたる理由もないのに長期拘留するみたいなことをめざしてきてる政権下で、こんなドラマ見てるともう、現実感ありすぎて恐いわー。

だいたい、オリンピックの時のテロ対策を口実に共謀罪を持ち出すっていうのがねー、汚染水を完璧にコントロールしてるなんて、これまた嘘八百でオリンピックを強引に誘致し、自然は壊すわ税金は無駄遣いするわで国民を苦しめたあげく、テロを招く何よりの原因になる、他国の戦争に自衛隊派遣する戦争法を強行採決しといてからに、よく言うよ。最大最高のテロ対策は自衛隊を南スーダンから引き上げて、今の政権が引退することだろうに。

◇昨日だっけ(もはや日付もよくわからない)田舎の家で、早めに引き上げようと車に荷物を積み終わったとたんに雨が降りだして、天も先祖も母たちも、なかなかがんばって私を助けてくれているのかもしれない。雨のおかげで庭に今咲き乱れている、その名も「平和の華」という菊たちや水仙も、元気が出そうでうれしい。
田舎の家のがらくたというより、ごみの中から、きれいなバラの花の飾りがいっぱいについた写真立てが見つかった。繊細な花びらもついてるのに、欠けも汚れもしていないのが奇跡的だ。ちょうどいいから、父の写真を入れてみた。古いモノクロの写真と、かわいい華やかな額縁とのミスマッチぶりが、なかなか悪くない。

今日もまた殺人的と言いたいぐらいの予定のつまり具合で目が回る。午後からの九条の会の会議のときに返すと言っていた、日本在住のイスラエル出身の家具職人ダニさんの本を朝食後に大急ぎで読み終えた。わかりやすくて、明るくて、面白い。
かねがね、ぼんやりと考えていたのは、第二次大戦のホロコーストであれだけ被害ということばでも生やさしいような被害にあって、「世界の誰も私たちを責める資格はない」と言って、ものすごく軍備を完備して強い国をめざしたイスラエルと、アジアでの加害者として敗戦を迎え、戦争を放棄した日本とのあり方の差、運命の対比だった。平和で国は守れないという人たちは多いが、もう絶対にあんな目にはあわないと決意して強い国をめざしたイスラエルの現状や先行きも私には決して明るいものには見えない。ダニさんのこの本のすべての記述が、それと重なって響いてきた。

Twitter Facebook
カツジ猫