輝くツリー
戸外で人に見せびらかす庭やらクリスマスツリーやら、せっせと作っているわりには、毎年部屋に飾るクリスマスツリーをまだ出していませんでした。家が散らかっていて、しまってある戸棚の前になかなか行けなかった(笑)。
上の家の方に毎年飾ることにしている、昔、人にいただいた白い立派なツリーも出したいのに、これも書庫が空のダンボールであふれていて、どこにあるのか探せない。もう、どうしましょ。
とにかく、下の家の方にやっと飾った小さなツリーは、もともと、この家を建てたとき、たしかわりとすぐクリスマスが来たかなんかで、この家に飾るツリーがまだなかったのよね。25日が近づく中、せっぱつまって、福岡の天神のレイメイかどっかで、本当にあまり選ぶ余地もなく、特に気に入ったのでもなく買ったもの。買いながら、「あー、せっかく新しく家建てて、長く記念になるべきツリーなのに、こんなに適当に買って、きっとずーっと後悔するだろう」と思ったのを覚えてる。事実その通り、毎年飾りながらものたりなかった。
てっぺんに星もついてないし、あんまりツリーっぽくもなかったし。ガラスの小さな星の飾りを見つけて、しばりつけて見たりもしたけど、ぱっとしなかったし。
それからもう、十年以上たちました。さすがに、それなりに、おなじみになって慣れてきて、これを見たらクリスマス気分になれるようになって来た。だんだん、おしゃれで、いいような気もして来た。
今朝なんか、ベッドに寝たまま見ていたら、朝日がいっぱいにあたって、リボンやクリスタルがきらきらまぶしく輝いて、それはもう、きれいったらないの。思わず起き上がって写真をとってしまった。いまひとつ、輝きが再現できなかったけど、光の中で、まぶしいほどで、ツリー自身が内部から光を放っているようでした。
長年つれそった、大して好きでもなかった結婚相手の美しさに、いきなり気づいて恋にめざめたら、きっとこういう気分なんだろう。
ところで、たまには時事ネタを。カーテレビでチラ見しただけだけど、岸田首相は自衛隊の行事で演説して、「敵の基地を先んじて攻撃することも含めた戦略も考えておいてほしい」とか言ったようだ。えー、これって大問題じゃないの。北朝鮮こと朝鮮民主主義人民共和国と同じじゃないの、言ってることが。
どこがハト派の宏池会だとあきれたが、ハト派と思われてるから、それを払拭しようとしてこういう発言になるんだろうか。
むっかーし読んだ、井上靖の小説「黒い蝶」のことを思い出した。面白かったのだけど、今はほとんど読まれてもないみたいですね。ひょんなことから、ソ連のバイオリニストを日本に招いて公演させようと走り回ることになる青年の話なんだけど、時の首相か何かが保守のタカ派で、ソ連からの芸術家の招聘なんて無理だと落ちこんでたら、誰かが「いや、そういうイメージの政治家は、逆にそう思われまいとして、招聘に積極的になる可能性が高い」とか言って、事実そうなるんだよね。バイオリニストならまだいいけど、敵基地への先制攻撃となると、冗談じゃすまんよ。
もうひとつは、中国の女性テニス選手が習近平にセクハラ(性的暴行だっけ)を受けたと告発したら、行方不明になったり、事件をもみ消されそうになったりしてるようで、そのもみ消しに一役買ってるのが、オリンピックのバッハ会長だと。彼は習近平ととても仲がよくて何かと協力するし、北京オリンピックの成功のためなら、このくらいの協力は惜しまないのだとか。もう、東京に来たときも思ったが、どこからどこまで、バッハ会長ってろくなもんじゃないな。そんなのが仕切ってるオリンピックも、まるっきり未来がないよ。