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5ミリのせめぎあい

ゆきうさぎさん

私の方も、やっとお墓の墓標表のデザインが決まって、作業にかかってもらっています。
ここの墓苑がこんなにリーズナブルな価格なのは、石の切り出しから彫刻までを中国でやっているのも理由のひとつのようです。日本で彫るとそれだけで、価格が大きくはね上がるようです。

何やらそれも、海外への工場流出とか安い労働力とか、気になることがないわけでもないのですが、貧すれば鈍(貪だっけ)すとか(ちがうな)、安いのはありがたいし、石だの文字の彫刻だのはむしろ中国が本家のような気もして、恩恵にあずかることにしています。

私の名前とペットたちの名前と、家紋を小さく入れるのですが、その家紋の位置やら大きさやらが、ぴたっとくるバランスを決めるのが意外にそうとう、難しかった。
もともと小さい墓標なので、「すみません、あと5ミリ、中央の方によせてみて」などというやりとりを、しつこく、やっていました。

これで決まりとなったとき、「変なお願いですみませんが、担当者のあなたのお名前を入れるなんてことは、ありませんよねえ」と聞いてみると、「ないですねえ」との返事で、だめかなと思いながら、「本を作ったらあとがきに編集者への謝辞を書くし、友人は家を建てたとき、大工さんの名を玄関の横の下の方にプレートではめこんでるし、そういう感じで、どこかに目立たないように入れてもらえたら」とか話すと、「時々ありますね。会社の名と自分の名を入れるかたちでよかったら」と、承知してくれました。後ろの下の方に、目立たないように入れてくれるそうです。

何となく、まったくの第三者というか赤の他人の名前がくっついているのって、心強くていいわあと思うのは、私の変な感覚でしょうか。異質なものを入れていないと、強度が足りないように思うのは。(笑)。
もしかしたら、変な具合に入ってしまうかもしれないけど、それはそれで面白かろう。

墓の話ばかりでも何なので、たまにはちがう話題も。今日は一年ぶりぐらいに、紀行文の研究会の皆さんとお会いして食事しました。私が変わりなく、元気そうで若いと皆喜んでくれましたが、それはこの方々にお会いすると、私が楽しくてハイになってるからでしょう。(笑)
いろいろ面白い話題もありましたが、今日は遅いので、またにします。

黒猫バギイは外でエサを食べています。入れてやろうとすると逃げるくせに、閉め出されたのが気に入らないらしく、庭の椅子の上に不機嫌のかたまりのようにして座っています。小柄で美人の猫なので、ラテン系の美女が激怒しているようで、恐いです。座ってるだけなのに、全身から恨みがにじんでいて、猫には本来、肩なんかないのに、肩をいからせてるように見えるほど迫力があります。何だかなあ、もう。

シナモンは私とベッドでごろごろしています。鼻がピンクで、ちょっと斜視ぎみなのがかわいいのですが、猫をなでながらパズルを解くという至福のひとときが快適すぎて、つい時間を無駄にするのが悩みです。

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カツジ猫