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きざし。

◇何から何まで狂ってる今の日本の政治状況に、今さら怒ってもしかたがないけど、たとえばここ数日ネットや周囲の人たちと、共謀罪をめぐる国会の攻防について話してると、野党が審議に応ずればどうせどこかの時点で強行採決される、しかし審議拒否すれば自公維だけで勝手に採決される、そこのところが難しいとか言うんだけど、そりゃそうかもしれないけど、その言い方や考え方だと、何か追いつめられてるのが野党の方みたいじゃないか。

逆だろ、普通に考えたら。

ちゃんと審議を続けたら、与党はどこかで強行採決するしかない。審議拒否されたら与党だけで単独採決するしかない(維新なんてどーでもいい)。どっちにしたって、ちゃんとまともに議論して採決できる見込みが、もう与党にはまったくない。共謀罪がもうきちんと国民が納得できる議論をして、まともなかたちで採決して成立できる見込みはまったくなくなった。どっちにどう転んだって、与党は手続きをふみにじるしかなく、みっともない汚点を残すしかない。そこまで追いつめられてるんだろ。困れよ、少しは。まともな神経があるんなら。恥じて、あわてて、途方に暮れろよ、こんなみっともないことして、ものごとを決めて、どうしてこれから国民に言うこと聞かせたらいいんだろうって。

実際にはそういう風にならないかもしれない。マスコミは追求せず、国民は見逃し、自民党政治は続くかもしれない。でもそれこそが、実は国の終焉だ。自分たちの手で、自分たちが治める国と国民の、首をしめるしかなくなってるのが、今のアベ内閣だ。追いつめられているのは彼らだ。助けたいなら、やめさせるしかないぞ、本当に。

◇先日ちょっと魔がさして、コンビニで週刊誌を何冊か買った。前川さんの出あい系バーの話が実は美談だったという記事や何かを読もうとしたのだ。
読み終わったら、事務所に持ってってあげますね、と共産党の人に約束したのだが、目を通してみたら、女性のヌード写真やら沖縄の悪口やら、はちゃめちゃな記事も多くて、あの人たちこんなの読んで耐えられるのかな。たまには、こういうの読むのも勉強になるかしらん。

ただ、そういう、ガラのよくない俗悪っぽい週刊誌のどれもが、安倍晋三の悪口をこぞって記事にしてるのが、ちょっと印象的だった。
以前、小泉首相が大ブームで、奥さんたちがきゃーきゃー言ってて、「赤旗」までがとちくるったのか似顔の漫画をよく載せるので、私はよっぽど何か言ってやろうかと思ったりしていたのだが、しばらく関心もなくて放っておいて、ある時ひょっと気づいたら、週刊誌が皆、小泉氏の悪口を書きはじめていて、あれ?と思っている内に彼は凋落して行った。
そのことを思い出した。世間はアベに飽きたというか、賞味期限が過ぎたというか、そろそろ悪口しか書くことがなくなったというか、そういう兆しをふっと感じる。遠からず彼は腐って滅びるのかもしれない。
まあそうなる前に、共謀罪決めて憲法変えて、こっちの息の根をとめて行くかもしれないが。

◇今日は歌舞伎を見に行った。イヤホンガイドのサービス券がついていたので、初めて借りて使ってみた。案外悪くないが、たしかに少し気は散るな。
夜の部最後の「幸助餅」では、関取の雷が、絵に描いたような「愛想づかし」を演じていた。普通、女性がすることが多いけど、男性がやる例として、授業やなんかで使えそうだ。「信州川中島合戦」の「輝虎配膳」では、三婆の一人、越路を初めて舞台で見られてよかった。「連獅子」は芝翫親子四人でやる、超豪華版だった。イヤホンガイドのおかげで、あの獅子のふさふさたてがみはヤクの毛であることを知った。私がこの前買ったセーターとおんなじじゃん(笑)。つまらん趣味を白状すると、私は連獅子で、髪をふりまわした後で、後見の人が来て、乱れた髪をかきつけて直すのが、いつもかわいくて好きだ。

◇さっき足がもぞもぞするので、さぐってみたら、カナブンだった。今朝はシャワーを浴びようとしたら、浴槽の底にしっぽのないかべちょろがいた。
どっちもつまんで外に逃がしてやったが、どこから入ったか謎だ。もしかしたら、カツジ猫がくわえて持って来たのかしらん。

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カツジ猫