1. TOP
  2. 岬のたき火
  3. 日記
  4. せっかくだから

せっかくだから

女人禁制のこと、もう少し書いておきます。
いや、箇条書きというのは、なかなか便利だとわかったので味をしめました。
詳しくはいずれ書くとして、要点だけをメモ風に。

○今はもうちがうか知れませんが、当初、この世界遺産登録をすれば、地域の観光化に役立つという話もありました。
しかし、家族が男女で構成されることが多い現在、わざわざその一部分しか行けない場所を行楽地に選ぶでしょうか。学校関係者や自治体や企業でも、何かと議論が起こって不愉快になるかもしれないそんな場所を行楽の行く先に選定するとは私には思えません。

○女神が嫉妬して女性を近づけないというのが正式に認められている解釈なのか知りませんが、これで女性尊重という印象を与えるのは難しいでしょう。
ちなみに私は女性教師として男性の学生だけにとりかこまれて過ごすことがよくあり、そういう時の男性たちの、「一人の女性をとりまいて男性ばかりですごす」ある種の楽しげな居心地のよさというのは別にいいとしても、それが時にひとりだけの女子学生をどことなく排除しがちな雰囲気になるのは、決してうれしくありません。これは男女が逆転しても同じ現象が起こるのかもしれませんが、私の好みには合わない集団意識です。

○「あなたが血液型とか背の高さとか自分ではどうしようもない理由で、そこに行くことを拒絶されたらどう思いますか」と、私はある男性教員に言ったのですが、そういう単純な感覚も一度は考えておくべきでしょう。

○性別を基準に出入りを禁じることは、たとえばどちらの性か明確でない人たちにも、さまざまな不快な状況を生むのではないでしょうか。実のところ私は、それを思うと簡単に男のかっこうをしろと要求することさえ、ためらいます。あなたは男か女かとただされること自体が苦しみとなる人たちもいるはずです。

○女性の科学者だけでなく、仮にそこに凶悪犯が逃げ込んだら女性刑事や警官は入れない。そこで火事や災害が起これば女性消防士や自衛隊員は入れない。病気が発生すれば女医や看護婦は行けない。
それでも大丈夫と思うのは、それだけ女性でそういう仕事をする人が少ないことを前提にしています。おそらく、そういう場所にも対応できるようにと女性より男性を選ぶ場合も起こるでしょう。
ひとつの場所から女性を締め出すことは、次から次へと他の場所でも女性を締め出すこと、女性に門戸を開かないことを生みます。そこだけの問題では決して終わりません。

○「そんな所に女性は別に行きたくないから、禁制のままになったのでは」と言う人もいました。女性が行かないままに、そこがさびれて消えるというかたちの解決もあるかとは思います。
ただ私は、この発想は「女性は権力者になんかなりたくないもんねえ」という女性たちの発言とも似ていると感じます。そういう姿勢は男女両方にとって、いい結果を生むと思えない。
たしかに私も、自分を締め出す場所には原則として近づきません。私を入れないというそのことで、すでにもう、まったく魅力を感じない。下積みや陰で支えることもしません。やむをえなければしますが、にこにこ笑ってやるでしょうが、心からではありません。
しかし、そこに入れなくても、入りたいと思う人はいるかもしれない。その可能性は常にあるから、私はそういう人が締め出されないようにしたいと思います。そのためなら、自分が入りたいとでもあえて言うでしょう。

○女子大については、むしろ男性のみの場所が多いこと、女性の進出がむずかしいことから生まれた制度だと思います。男性のみの場所が少なくなれば消えて行くものと思うし、女子大があるから女人禁制もあっていいとするのは、その流れをくいとめて、どちらも長く残してしまうものです。

まだあったかな。今夜はこんなところで。

Twitter Facebook
カツジ猫