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大収穫

幽霊でも出そうな生ぬるい風が吹く一日だった。朝から水をまいたものかどうか、空を見上げて隣近所の方々と迷っていたが、とうとう根負けして、薄暗くなるころ水まきをした。最近度胸がついてきたカツジ猫は、以前のように水まきがはじまると、一目散にすっ飛んで家に逃げ込むのではなく、庭のすみをうろついて、水をかわし、終わるとまた棚の上に陣取って、ぬれた木の葉っぱをなめたりしているようになった。

今日は一日、上の家で荷物の仕分けをして、田舎に運ぶ本や、資源ごみに出す古紙をまとめた。大収穫だったのは、ずっと探していた、叔父の板坂元の中学校時代の図画が何枚か見つかったことである。叔父のサインがあって、A評価なんかもらっているが、どう見ても描いたのは母である。母は叔母や叔父がよく絵の宿題を頼みに来て、こっそり描いてやった話をしていた。一度見て、これだなと思ってそのまましまいこんで、どこに行ったかわからず、ひょっとして処分する荷物にまぜてしまったのかと、悶々としていたが、これで懸案事項がひとつ片づいたというものだ。

今夜と明日一日しゃかりきでがんばれば、何とか上の家は片づくかなあ。もっともまだ、押し入れや書棚や、あちこちに未整理のものは多く積もっているのだが、それは徐々に片づけて行けば何とかなるだろう。

仕事の合間に聞いていたラジオの野球放送では、ヤクルトがようやく泥沼の16連敗か何かから脱したようだ。やれやれ。一方でパ・リーグの首位争いは、楽天がホークスに三連勝した。毎回そこそこきわどい試合だったのだが、ホークスはいろいろ非常事態だからな。よくやってる方なんだろう。人がいないもんだから、新人たちがひっぱり出されて、大分出身の川瀬選手がセカンドを守っていた。この人は練習のときに、先輩(多分松田選手)からユニフォームが汚れてないぞーと怒られたら、スライディングのあとでアザラシみたいに地面に身体をこすりつけて、泥だらけにして、また怒られてる動画を見て死ぬほど笑ったことがあって、そのアホらしさが気に入っていたのだが、今日はちゃんとファインプレーをしていた。

「女王陛下のお気に入り」を映画館で見損ねたのが、DVDになってたので、借りてきた。新作は四枚で割引になるので、ついでに、「女神よ銃をとれ」という、カトリーヌ・ドヌーブとダイアン・クルーガーが共演してる犯罪ドラマと、スターリンの死をめぐるブラック喜劇も借りて来て、適当に見た。どっちもまあまあ面白かった。ドヌーブは何かしらんが、さすがの貫禄と迫力だったし、クルーガーもよくやってた。スターリンの話の方は、ベリヤの処刑をめぐるソビエト首脳部のドタバタで、武闘派のジューコフとええかげんなフルシチョフが、けっこう魅力的だったのは、失敗なのかねらったのかどっちなんだろう。

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カツジ猫