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無力感の正体。

◇これまで数回(三四回)提出されて、毎回「問題ありすぎ」で廃案になったのと、まったくといっていいほど同じ法案が審議入りして、担当の肝心の法務大臣が内容についてちゃんと答弁できなくて、代わりに刑事局長とやらが答弁するということを、本来慎重に議論するべき「参考人招致」という形式を、与党が強引に押し通して決定した。これだけでも本来なら内閣がふっとぶような異常事態の独裁状態なのに、大新聞(うちは毎日だが)の今朝のトップニュースは、熊本地震の復興の特集記事。何度でも言ってやるが、これはもう、被災地と被害者への冒涜以外の何物でもない。

森友事件についても、重要な書類の開示を野党の議員(共産党の辰巳氏)が請求したら、「与党の許可がないと見せられない」って、これまた民主主義も議会政治もぶっとぶようなすごい話。それを新聞もテレビもまったく騒がないで放置している。

たまに何か新聞が書くと、「首相の支持率が下がらないのは、野党の追及がだらしないから」とか何とか。図々しいにもほどがある。責任転嫁してんじゃねえよ。野党はそれぞれがんばってますよ。普通か、それ以上に、しっかりと。それで露呈されていく政府の失態、無能、暴挙を、何一つ報道しないマスメディアがものすごく責任が大きい。最大だって言ってもいい。

それを隠すのに、野党の責任を問うなんて最低だ。もしこのまま、安倍晋三の独裁体制に入って、戦争かテロか弾圧か「1984年」状態か、いろいろあって日本が滅びて、首尾よく再スタートして、運よく私がまだ五体満足で生きてたら(あらゆる点を考慮して、すごく可能性薄いけど)、「どうしてそんなことになったんですか」と聞かれたら、絶対に、この新聞テレビその他マスメディアの責任がすべてだって断言してやる。絶対忘れてやるもんか。

いろんな人が安倍内閣の支持率が下がらないって不思議がっているけど、NHKが安倍内閣の議会無視や閣僚の失言、暴言、それに不祥事を3日続きでまとめて放送したら簡単に激減するよ。逆さに考えてみればいい。オリンピックの会場にマリオの扮装で登場しただけですぐ支持率が上がるのだから。(中沢けい)


http://twilog.org/Kumiko_meru

◇一方で今日の「しんぶん赤旗」には、戦争法反対でがんばった若いお母さんの、身につまされる手記が載ってた。初めて抗議行動に参加して、友人知人いろんな人に話しかけても引かれたり絶交されたり、署名やデモでは知らない人からののしられたり、それでも法案は通ってしまって、「これからが始まりだ」とか言われても、とてもそういう気になれなくて、活動から離れがちになる、みたいな。

http://blog.goo.ne.jp/uo4/e/94a8de86b46340de40bf6020d89723f2

こういうことを声に出して言えること、「赤旗」がちゃんととりあげることに、昔とのちがいと、本当の救いを見出す。そういう気持ちを私たちは語り合わないといけない。
この記事に勇気を得て私も白状すると、母の死後忙しかったのと、論文の締め切りと風邪が長引いたのもあるが、このところ私がいろんな活動だけでなく、人づきあい自体をいっさいやめて家にこもっていたのも、根本には、昔からの親友もふくめた親しい人たちの多くに、「世の中おかしい」「政治が変だ」と話すのが、しんそこイヤになってきたからだった。

いろんな楽しい話題や、どうということない雑談の中に、そういう話題をまぎれこませられないかと、いつも見計らってねらっている自分に、つくづく嫌気がさした。そんなにして工夫して身近な人と策略をめぐらしてしかつきあえない自分に、そしてそれでも全然変わらないし何もしない人たちに、もういいかげんうんざりした。
何か月か前、それなりに社会的なことにも関心のある旧友が、それなりに政治的なことを話した後で「もうそんなこと最近どうでもいい」と言った。私はいつもの性格の悪さで、そのときは「まったくねえ」とか言って笑ってすましたが、その時しんから思ったのは、「私こそそんなあなたは、もうどうでもいい」だった。死ぬまで顔も見たくないと思ったし、そっちが死んでも葬式にも墓参りにも行かないし、私が先でもどっちにも絶対来てほしくないと思った。

親友だから、まあこういうことも言えたり考えたりできるわけだが、彼女ほどではない親しい人のすべてに、私は似たようなことを感じた。私の話がうざいなら(そういう態度を見せた人はいないのだけど)、そっちがいつまでもそちらから何もしないのだったら(どんなにささやかでも、できることを何かしている人なら私はちゃんと救われる)、もう私もあなたを含めた日本や世界の未来なんかのために、自分の時間や楽しみを一秒たりとも犠牲にしない。新聞テレビがたれ流すとことんどうでもいいニュースをたらふく食ってぶくぶく太って、自分たちの権利がすうすう独裁者の手に吸いこまれていくのにも気づかずに、すっぽんぽんの丸裸になって、脳みそすっからかんにして心もからっからにひからびて、勝手にほろびてくたばっちまえ。私がいつまでも炭坑のカナリヤみたく、ぴいちくぴいちく警告の悲鳴をあげてやってると思うと大間違いだぞ、怠け者の臆病者のあほんだら。いつまでもいると思うな板坂耀子。まあそういった気分である。

あは。きっと、いろいろまちがってますね。でも結局は私の心の奥底にのたくってるのは、その思いです。バカ(偏差値とか学歴とかそういうこととはまったく関係のない意味でのバカ)の相手はいつまでもしてられん、という感じ。世の中を救うとか人のためを思うとかって、だいたい私のガラじゃないのよ。何をまちがえてるかしらんけど。

◇胡蝶蘭の葉っぱが汚れていたので、お酒で拭いてみました。どうなるんですかね。大きな鉢が三つ並んで、若干狭くなった寝場所にも気がつかないのか、カツジ猫はそのそばで太平楽に寝ています。今日もいろいろ仕事が山積み、田舎の家にも帰りたいのですが、なかなか時間がとれません。

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カツジ猫