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自衛隊の任務。

◇服と器が何とかなって、いよいよ書庫の片づけに入ったとたん、そのあまりの混乱というか荒廃ぶりに何かもう呆然として、仕事がなかなか始められない(笑)。
 しかも、ものすごく高い本を買いたくなってしまって、お金もだが、置く場所がなく、あとぼけずにいられるせいぜい十数年で、ほんと自分は何をするつもりでいるんだろうと、そういうことまで考え出すと、ますます何も手がつけられない。

◇このところ、ついつい昔いただいたものや、ひっそり静かな珠玉のような短編を読んでいる。吉岡紋さんの「静かな街」に、しばらくはまっていた。短編集だが、冒頭の近年の新興住宅地の無機質な淋しさと恐さを描いた「静かな街」と、最後の、戦時下の小さな村を描いた「村の絵地図」が、どこかで重なり、弱いなりに凛と生きている人たちの姿が、美しく的確な風景描写や生活描写と重なって、切なく読む者をつつんで来る。
どこにも狂気はないのに、どこか狂気と紙一重の危うさがただよう。すっごく変な表現だが、「アンネの日記」のアンネが生きていて年をとったら、こんな小説を書いたのじゃないかと、ふっと思う。

◇最近ネットを見るひまがないのだが、何だか自衛隊を政府が派遣しようとしている南スーダンでの任務は、中国軍の援助だそうだ。中国脅威論を唱えていた人たちは、このことを知っていたのかどうかと思う。「ネトウヨは、どうすんだよ、この事態を」と、バカにして笑ってる人もいるが、どうせ中国や韓国が嫌いな人たちは、「自衛隊が丸腰であんなやつらを命がけで守るのか。冗談じゃない、早くちゃんとした軍隊にしないと。憲法を変えないと」と言い出すに決まっている。それが感情的に共感されるようになるかもしれないのが、今からすごくうっとうしい。

◇ここ数日、夕刊が来ないので、毎日新聞の販売店に昨日の夕方電話してみた。そうしたら留守電になっていて、木で鼻をくくったようなそっけない調子で、「連休の間は休日なので夕刊はお休みです」と言っていた。これを留守電にするということは、きっと私のような早とちりで、大勢の人が電話したんだろうと思うと、気の毒だけど、おかしかった。今日の夕刊はさっき、ちゃんと来た。

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カツジ猫