映画「仮面の男」感想集映画「仮面の男」感想(とは名ばかりのおしゃべり)7

またまた、しょーもないことから書くのだが、前回DVDの画面が明るすぎると悪口を書いたけど、そのおかげで、冒頭の牢屋のシーンで、囚人たちがうごめいている監房の向こうの方に、青い波がうねってるのがちゃんと見えるのに気がついた。
アラミスたちが、小舟でフィリップを助けに来るとき、えっ、どっかの地下牢とばっかり思ってたら、孤島の牢獄だったのか聞いてねえよそんなこととか文句言いたくなったものだが、ちゃんと「海の中ですよー」と最初に教えてくれていたのか。
でもあれ、映画館の暗い画面では、ほぼ絶対見えなかったと思うんだけど。つくづく、画面の明度ってむずかしいんだなー。

さて最近映画館でよく見る、飛行船とオーランドの出てくる(何というまとめかた)「三銃士」だが、あんまり気がのらないのは、基本的にやっぱり「三銃士」映画では「三銃士」を大事にしてほしいわけで、あまり有名でない俳優を使うのはそれでもかまわないけど、宣伝はきっちりやっぱり、その三人をダルタニャンとともに中心にすえて、やってほしい。
まーこれは、かの悪名高い「マスター・アンド・コマンダー」の予告編問題などとちがって、完璧に原作のファンとしての私の好みによるものだから、別にいいんだけど、でもそれだけ個人的にはこだわりが強いのだよな。
いくら有名俳優がやってるからって、ミラディーやバッキンガムがまん中にいて、はしっこに三銃士がいるポスターなんか見ただけで、あ、これはもうパスしていいと本能的に思ってしまう。

「仮面の男」が立派なのは(まあ、偶然かもしれないけど)、すごい俳優をちゃんと四銃士に使ってることで、ついでに言うなら、日本の吹き替え版も、最高の声優を惜しげもなくその四人にあてはめてくれてることですよね。
私が最初に買って持ってたビデオには、まだ吹き替えがついてないんですよ。それで最近中古で買ったDVDで、初めてちゃんと日本語吹き替えを聞いて、まずはアラミスの声にのけぞりました。誰か知らなかったけど(笑)。わー、これものすごい二枚目役の声使ってるなって。

あとで確認したら田中秀幸さんて人なんですね。アトスが大塚芳忠、ポルトスが銀河万丈、ダルタニアンが津嘉山正種。2ちゃんねるの掲示板で見たら、各自が主役を吹き替えるすごい顔ぶれだそうで、まあ、声優のこと何も知らない私でも、声聞くだけでそれは納得させられた。
ダルタニアン役の津嘉山さんは、「無法松の一生」だったかの舞台で主役をやっておられるのを見たことがあったと思うけど、その更にずっと前の大昔、「ドラゴンランス戦記」のCDかなんかで、レイストリンの声やっておられませんでしたっけ。でも全部うろおぼえなんで、すべてちがっていたらどうしよう(笑)。

まあ、今回の飛行船三銃士の主役の彼は、ものすごくダルタニャンにはまってると思うんで、それは楽しみだし見には行くでしょうけどね。ミラディーは誰がやっても、それなりには見られるだろうし。ただオーランド・ブルームはほんとに惜しいなあ。きれいだし、軽いし、したたかだし(あくまで見た目の話です。本人どうかは知りません)、あんなにアラミスやらせたい人、百年にいっぺん出るかしら(笑)。
まあ、三十四じゃアラミスにはちょっと大人すぎるだろうけどなー。つくづく、惜しいよなあ。

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カツジ猫