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干し物屋で会いましょう

電子マネーがどうたら、他の法案がどうたらと、うだうだ配布を延ばしている政府とその支持者を見ていると、高校の受験参考書で読んだ、「轍鮒の急」ということわざを思い出します。

道路にある車のわだちにたまった小さい水たまりの中で、あっぷあっぷしていた魚が(いやしかし何でそんなとこに、そもそもいたのかはようわからんが)「水をくれ」と頼むので、「ちょっと待て、明日、大きな河の水をいっぱい持ってくるから」と言うと、「そんな先になって、いくらたくさん水もらったってしかたがない。今すぐにわずかな水でもほしいんだ」と、魚が激怒した、って話。

この話、それまで知らなかったこともあるけど、印象に残ったのは、多分この魚が「激怒した」というのが、ちょっと意表をつかれてツボだったんだろうなあ私。

検索したら、莊子の語った逸話なんですね。そんで魚は私の記憶以上に激怒していて、「明日は干し物屋の店先で私と会うといい」とか、キツい捨て台詞を残してやんの。

しかし、今の現実が、このたとえ話といささかちがうのは、明日になってくれそうなのも「大河の水」とかじゃなくて、コップ一杯ぐらいしか約束してもらえてないことですけどね。はあ。

「連句の断片」(その1)、私の句に赤線を引きました。こうして見ると、いきなりやっている割には学生が皆うまいなあ。けっこうセンスいいやんね。

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カツジ猫