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「水の王子」もうすぐ完結

いや、ホームページの連載ではとっくに完結してるんですが、今月中には紙本と電子書籍も最後の二冊を一気に発売、これにて完成!という話です。

思えば長かった、ほぼ五十年かかってるやん(笑)。
 完成するころにこんなこと言ってもしょーがないんですが、しみじみうれしくびっくりするのは、主人公の少年二人ヒルコとハヤオは、別に私の分身でも何でもないんですが、書いてて言うことすることまったく考えないでもいいこと。ひとりでにことばも行動も表情も出て来ちゃうんですよ。家族より友人より自分より知ってる人の感じ。惜しいな、これで完結して別れてしまうのは。まあ、しょうがないんですけど。

最後の二冊の表紙ができているので、ちらっとお見せします。プリントしたら薄くなっちゃったので、実物はもっと色が濃くてきれいです(笑)。

上の表はハヤオとヒルコ、裏はアマテラス。下の面は上がオオクニヌシ(オオナムチと呼ばれてた少年時代)、下がタカヒコネ(とクシマト)、裏がナカツクニの村。いや、タカヒコネ表紙に出過ぎなんですけどね。しょうがない。使い勝手がよすぎるもんで。

もともとは、このイラスト↓を使いたかったんですよ、最終冊には。ツクヨミの酒場です。彼は出ないけど、彼の世界だから。でもね、インパクトが強すぎて、バランスがこわれちゃうもんで、涙をのんであきらめました。好きだったんだけどなあ。まあ、本編の挿し絵ではごらんになれますので。

オオナムチといっしょの白ウサギはもちろん、あのイナバの白ウサギですが、ぜんっぜんかわいくないのは私の好みです(笑)。ふてぶてしさが気に入っています。

何べんもぐちってみっともないけど、これが一段落したら、専門の国文学研究に戻るというか集中するはずでした。ところが映画「グラディエーター」の続編が四半世紀ぶりに公開され、初編もリバイバル上映とかで、昔書いた「グラディエーター」ものの小説をひきつづき電子書籍と紙本で発売することにしたものですから、今その準備にも追われています。ほぼ「水の王子」シリーズと同量なんですよ。お金も時間も体力も残り少なすぎるって言うのにさー!

まあでも、誰に宣言してるのか自分でもわからないけど、国文学研究には、きっと戻ります。そっちの方面にももうそろそろ向き直ってます。行倒れになっても、とにかく向かってたどりつきたい。やれやれこんなに忙しい晩年だか老後だかになるはずじゃなかったんだけどなあ。ほんともう、どうしよう。

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カツジ猫