あおんあおん
「砂と手」シリーズの表紙用や口絵用に、せっせと花や風景のイラストを描いている。さすがにちょっと、いやになった(笑)。
これって、大昔、私がまだちっちゃいころ、外国の人数人と文通していた母が、その中のお一人からいただいたバースデイカードなんですよね。もう封筒なんかぼろぼろになりかけているし、でもカードそのものはちっとも劣化してなくて、色もきれいです。
小さい時にこれを見るたび、ちがう世界に迷いこんだようで、美しいのにほのかに悲しくて、たしかバウストフスキーの「森林交響曲」って小説の中で、「美しいものは悲しみを生む」とかいう文章があったのを、ずっと後になって読んだとき、妙に納得したものです。話の中身はもう何一つ覚えてはいないのだけど。
これをそのまま使うのも恐れ多くて、一応自分で写して見たのですが、ごらんの通り、似ても似つかぬ出来上がりに。でも装丁をしてくれている若い方は、これはこれで、めっちゃいいとほめて下さったので、冒頭の余白やなんかに使おうと思ってます。何だかしかし、冒涜だよねえ、我ながら。
あと、庭の花を写真に撮ってたストックが山ほどあった中から、いろんな花を見つけ出してスケッチしてみているんだけど、これはまた明日にでも(笑)。