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「ばけばけ」最終回

とことん遅くなったけど、朝ドラ「ばけばけ」の最終回、よかったです。

えげつない作者なら…って私もちょっとそう思ったりしたんですけど(笑)、おトキさんの回顧録がイライザさんや世間に何らかの影響を与えて、「怪談」が見直されるきっかけになる、みたいな展開もありだったのかもしれない。どうせ虚構がまじるんなら、そういう要素を入れたっていい。

でも、あのラストを見たら、それは、あまりにも安っぽくて歯が浮く虚構ですよね。
 夫妻の著作はそれぞれに、のちに高く評価されたし、注目もされた。でも、それは字幕で紹介されただけで、二人の死後で、要するにそんなことは夫妻と周囲の人々にとって、どうでもいいことだった。

私は前に、事実をどのような物語で語るかが、国でも人でも事件でも、とても重要なんだと言った。そうなんだけど、それは別に周囲や世間や後代がそれを認めなくってもいい。個人でも家族でも何でも、本人たちが、それで幸福になり満足するのが何よりも大切。そして、いつもそうとは限らないけど、往々にして、その幸福や満足が、たしかでゆらぎないものになるとき、その物語や虚構は、事実と真実に限りなく近づいてもいる。
 嘘や幻想でも、もちろん人は幸福になれるし、なっていい。でも、どんなに突飛で不思議な幻想に見えても、それが、何よりも実は事実や真実に近いことも少なくない。私の実感で言うと、そっちの方が多い。

「ばけばけ」のご夫婦が、夫を束縛して可能性を奪った妻の物語ではなく、物書く人としての芸術家の夫を献身的に支えた妻の物語でもなく、滑稽で暖かくて失敗や行き違いだらけの毎日を楽しんだ愛する二人の物語だったこと、芸術家や作家としての夫の業績は、ただ、そのほほえましいつつましい生活を支えて守るための副産物にすぎなかったのだということ。それを、あのラストは明らかにした。その正しい物語を見出し、確かめ、作り上げて、信じることができたのは、おトキさんと、錦織さんの弟と、お手伝いさんも含めた家族と、そして、(皆の思い出の中に自分を刻み込んでいた)亡くなったヘブンさんだった。

それがあの最終回だった。完璧と言っていいぐらいに、本当に、よくできていた。

さて、こっちも少し遅れがちだが、高市内閣の退陣をうながすデモや集会は、あいかわらず続いているし、たくさんの映像がXに上がっている。どうぞ、ひきつづき、そちらをごらん下さい。

少し前のものですが、Xの投稿から一部を紹介。

今日会った友達、これまでほとんど 政治の話はしたことなかったんだけど、「あのさ…高市支持してないよね?」って言うから「してない」って言ったら、「私もう毎日高市に怒ってて、一刻も早く辞任してほしい」ってめっちゃ怒りだしたので2人でいっぱいキレてきた

ネトウヨで透析患者の人、医療資源の件がじわじわ出てきたあたりからpostしなくなっちゃった ネトウヨでも「ふざけんな、透析ぐらいまともにさせろ」って国に言っていいんだよ……ネトウヨでも関係なく今後できるだけ長期間透析してもらえるように、サヨクもがんばるからさ……
もはや「トランプから人類を守れ」「高市から日本を守れ」のフェイズに突入しとりますな
私は緑内障の進行を抑えるために毎日目薬をさしている。 プラスチックの原料や薬の原料が入ってこなければ、目薬の容器も目薬も作れなくて、病状の進行が抑えられなくなって、やがて視力を失うだろう。 命には関わらなくても、私のように毎日投薬を欠かせない人は多いはず。
お願いします。拡散してください。透析をしている家族がいます。ずっと会社に貢献して、必要とされています。夜間透析があるからこそ、生き生きと仕事できています。働き盛りです。優しい夫です。私の唯一の家族なんです。どうか命を奪わないでください。
 たしかに、石油不足から生まれる医療関係の逼迫は、恐ろしすぎるし、切実すぎます。投稿の中には、首相をはじめとした現政権が、イランと交渉もしないで国民を見殺しにしているのは、とことん悲惨な状況を作って追いつめて、改憲と開戦に持って行こうとしているのだという指摘も少なくありません。そうだとしたら許せないし腹も立つけど、でも私は心のどこかで、それならまだましかとも思っていて、そんな深謀遠慮なんかめぐらす力があるならいいけど(よくないけど)、もう何をしていいのかわからないし思いつけなくなってるんじゃあるまいかという気もしてて、そっちはそれで、もっと恐い。知らんけど。
 
 そして、Xの画像では、共感や支援とともに、反感や攻撃のコメントもあります。仕事でやってるのか本音なのかどちらにしても、そういうのも時にはまじらないと面白くないからいいけど(笑)、ただ、そういうのを見るたびに私は、少し前に「ママ戦争止めてくるわ」のことばに対して、ものすごく敵意を見せて、ちょっと笑っちゃうほどピント外れな嘲弄をしてからんでいたコメントと、共通の心境を感じるんですね。「時代や世界や歴史に責任を持つ」「過去や未来を見て生きる」ことに対する反感、敵意、嫉妬、それ以前に、そういうことをまったく理解できない当惑を。その不安と羨望と恐怖とが、何かのはずみにカルトや怪しげな宗教や思想にぶつかると、一気にしがみついて没頭するのか、ああ、いや、ひょっとしてもうしているのか。
 
 これについては、長くなりそうだから、また明日にでも。って、最近これが多いな。私はシェラーザードかい(笑)。
 
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カツジ猫